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読んでくださる方に感謝を❗

 地下駐車場を奥に入り、通路を右に更に階段を下りると岩肌のむき出しになっている30人入る会議場位の場所に人が右往左往していた。回りに据え付けられた機械が異音を発してその喧騒に拍車をかけている様だ。


「どうしたんですか?」

「ああ、お嬢様」


 一番近くにいた小太りの青年が飛鳥さんに気がついた。細い目を見開きながら近づいてきた。


「ここの機械が時代遅れの代物で色々とガタが来てるんです。まあ、直ぐに治まると思いますが」


 そう言っている間に音が静かになり、何人かを残して人も消えた。自分の仕事に戻ったみたいだ。


 この機械だが迷宮の入り口に必ず付けられている。迷宮との境界の維持と外に繋がる抜け道の管理を見つけるためだ。


「この間も同じ事が起こってたわよね?」

「そうなんですよ。大体迷宮を管理するための機械をけちるって……今まで監査とかもよく通ったもんだと思いますよ」

「機械を見る訳じゃないけど、本当ね」


 国からの迷宮を持っている会社に対する監査は5年に一度ある。年間の迷宮品の量、探索者の雇用状況をなど細かく調べる……となっているが帳面上のみに留まるため細部には目がいかない。お役所仕事である。


「まあ、これも来週までです。本社から回して貰う部品と交換すれば異常は無くなるはずです。本当ならば全部取っ替えた方が安全なんですけど……」

「それは予算がついてからね。迷宮ここの有用性をきちんと示されればね」


 この機械だが部品の取り替えだけでも100万は下らないと言う。それをまるごと取り替えるとなると、僕の借金位は軽く越える。下手すれば数十倍にもなる。


「正常に戻りました。これから入るんですよね」

「そうです」

「この迷宮は有毒ガスが出る可能性があるのでマスクを必ず着けてください」


 頭部を覆う昆虫に似たヘルメットを渡される。外部の空気をろ過して呼吸できるようにしているタイプだ。某国家の大気汚染対策に国境に第二の万里の長城を作ろうとしている国が売り込んだ物だ。安心はできるだろう。


「それでは皆さんこちらにスマホを通して登録してください」


 お嬢様の飛鳥さんから通し深夏さん、とのちゃん、兎瑠夢、三四郎、最後に僕が通した。


「はい、登録されました。準備ができましたら扉の前にお集まりください」


 扉の前に全員集まった。そこで聞くのを忘れてたことを思い出す。


「ここはどんな魔物が出るんですか?」


 魔物の種類によっては皆のたち位置を変えなければならないからな。


「ここはホワイトバット、鳴きネズミ、ワーム……それとドワーフがいるかもしれないと未確認事項に書かれてたな」


 思い出しながら言う小太りの青年。皆の視線がその青年に集まる。


「それ、ホントなの?」

「本当の所、隠れる人型を見た……位の情報だから信憑性が無いんだ。スケルトンかも知れないしね」

「なーんだ」


 あらかさまに落胆した蝶々。なに? モジャモジャのおっさんが好きだったの?


「違うわよ! もし、本当なら希少な鉱石で武器造って貰えるかもしれないじゃない!」

「そうやって慌てる所が怪しい」

「三四郎、言って良いことと悪いことがあるわよ! 体で分からしてやろうか?」

「やだぁん。冗談よ。じょ、う、だ、ん!」


 生死に関わる冗談は止めた方がいいよ。……あ、ぶっ飛ばされた。こうしてグダグダのまま迷宮に入ることになった。三四郎は前な。


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