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木々に囲まれた小高い丘その中腹に赤い鳥居が見えるそこからこの目の前に石の階段が繋がっているらしい。ここ登るのかよ。そう思っていると袖を引かれた。
「お兄ちゃん、おんぶ」
社長さんよ、甘えた声で言うな! キャラ違うぞ。
「こいつ、都合のいいときだけ……ハイハイ」
ため息を吐いて背中にのせた。
階段を登り、鳥居を抜けるとそこは鳥居以上に大きな神社が出迎えてくれた。そして、
「やっと来たか耄碌ジジイの孫娘」
サングラスに黒服のSPを連れた柄のいいスーツ姿の男がこちらを見てからかうように言った。
「業績もそこそこで横這いのハイハイしているお坊っちゃんが何しに来た?」
「あ”? クソチビ何てった?」
僕の背中と前でにらみ会わないで欲しいんだけど……。
「あー、そいつか? テストするってガキは」
こっちを見下すように見る男を見る。端正な顔立ちに染めた金髪でチャラそうだ。
「大変だよな。探索者も見つからないからってそんな子供に社運をかけるのか」
「はいはい、火の車の自転車操業中のあんたんとこじゃないから違うよ。こいつは保険てやつだ」
「はん、どうだかな。2億回収しきれずに四苦八苦してるって聞いたぞ」
こいつは何で知ってんだ?
「またストーカー行為ですか? 博仁さん。ロリコン過ぎますと嫌がらせしますよ」
「よし、1・1・0……と」
「なに言ってんだ! そんなことはしていない! 電話するのは止めろ!」
この年でロリコンなのかこいつ。
「何だ? 人を汚物でも見るような目で見やがって」
「ロリコンは普通、汚物でしょう。紳士なら別ですが」
「俺は紳士だ!」
「イエス、ロリータ。ノー、タッチ。って言えますか?」
「何で言わなきゃいけないんだよ!」
「社長、モノホンです! 逃げましょう!」
僕は社長を背負ったまま月影さんの後ろに下がる。
「何故、私の後ろに?」
「えーと、何となく」
「静樹は本能的にわかったようだな。吸血鬼に対する十字架。教師に対してのPTA。ロリコンに対するBA ーー」
「なんですか? お嬢様」
「ヒィィィーー!」
おおう。餓えた熊とでも対峙した時くらいの恐怖を月影さんから感じる。社長も僕の背中に顔を伏せてしがみついた。
「月影さんは若いですよ。そうですよね」
「月影は若若だ。お肌もピチピチです」
「今夜はおトイレ一人で行ってくださいね」
「っ!?」
月影さんからは恐怖を感じなくなったが雰囲気は刺々しいままになってしまった。博仁って奴のせいだ。見るとSPの影に隠れて怯えている。
「せいぜい頑張るんだな! お前が合格することはないだろうがな!」
そう捨て台詞を残して帰っていった。その間ずっとSP の影に隠れていた。
「月影さん、テストって何処であるんですか?」
「そうでしたね。案内します」
そう言うと正面の神社に行かずに横のお守りを売ってある方に歩き出した。
「いらっしゃいませ~」
中から巫女さんが笑顔で声をかけてくる。
「静樹に金運の御守りと月影に良縁の御守りをくれ」
「社長、それは後で貰います」
月影さん、あんた貰う気満々ですね。
「テストを申請した水波凪だ」
「迷宮の方ですね。こちらにどうぞ」
巫女さんが神社の裏に案内してくれた。そこには似つかわしくない金属の扉があった。横にあるスリットにカードを差し込み暗証番号を入力する。
扉が開く。中には何もなかった。全員が中に入るとエレベーターが降りる様な浮遊感がした。
「地下の迷宮を管理してテスト用にしています」
何処に連れていかれるのか不安な顔をした僕に笑いながら巫女さんが教えてくれる。その時、浮遊感が消えて扉が開く。
目の前に3方向に別れた通路があった。
「テストを受ける方は真っ直ぐに進んでください。他の方は右の方へ」
「それじゃ、がんばれ」
僕をを残して皆右の方へ歩き去った。一人残された僕はは真ん中の通路を一人寂しく進んだ。
「テストを受ける方ですね?……って、静樹ちゃん?」
そこには見知った人がいた。