初めての戦闘
ショボいですが初めての戦闘シーンです!
一人取り残された俺はとりあえずいまおかれている状況を整理してみることにした。
俺はいま森のなかにいて時刻は昼過ぎと行ったところだろうか、そして俺はもとの世界で死んでしまって、こちらの世界でオーガに転生してしまったと。
とりあえずこのまま森にいても仕方ないので移動することを決めた俺は、何となく西にいくことに決めて歩きだした。
その時、遠くで悲鳴のようなものが聞こえて俺は声がする方に走り出した。
「嫌だ、来ないで、死にたくないよぉ」
誰かの声が聞こえてきて、虫の奇声のようなものも聞こえたので声の主が襲われているのではと思い、俺は恐怖を感じながらも一層走る足を早めた。
人影が見え、そこで俺は戦う道具もないことに気づきその場で止まって草影に隠れて様子を伺った。
そこで俺が目にしたものはカマキリだった、しかし俺のいた世界では考えられないほど巨大で、鎌も1メートルはありそうなほど大きく、鋭かった。
そこで先程まで声の主を助けようと思っていた俺は恐怖に負けて、草影からとびだすことはできなかった。
「あぁ、ごめんよリルカ、お兄ちゃんここで死んじゃうみたいだ、ごめんよ」
巨大なカマキリはそこで大きな鎌を振りかざした。
目の前で人が死ぬ?なんだそれ、嫌だ、怖いけど人が死ぬのを見てるなんて耐えられない。
俺は恐怖ですくむ足を必死で奮い立たせ、カマキリに向かって走り出した。
「うおぉぉぉ、ヤメローーー」
俺は武術などを習っていたわけでもないので単純な体当たりをカマキリに放った。
そこで俺は驚愕した、ただ相手に向かって走り体当たりをしただけで、全長2メートルはあろうかというカマキリが宙に浮いて飛んでいったのである、俺はそこでオーガになったいまなら戦えるんじゃないか?という思考に至った。
それから俺は相手が動き出す前に走りだし、木にぶつかったらしいカマキリに向かって右足で蹴りをくりだした。
その蹴りは相手の下っ腹の方に突き刺さり、青緑の液体を噴出させた。
そこでカマキリが右の鎌を振りかぶって攻撃しようとしてきたので、急いで両手で右の鎌の下の間接部分をつかみ、全力で左右に引っ張った。
そして右の鎌はカマキリの腕から分断され、カマキリは怒っているのか、恐怖しているのか分からないような雄叫びを上げた。
雄叫び何てものになれていない俺は、一瞬体がすくんでしまった。
当然カマキリがその隙を見逃すはずもなく、俺の左の首筋めがけて噛みつこうとしてきた。
ヤバイ!やっぱり俺に戦い何て無理だったんだ、そう思ったとき俺の左横を風を切る音を残して矢が通りすぎていった。
その矢はカマキリの脳天に突き刺さり、カマキリはとうとう動かなくなった。
何が起きたか分からない俺は、後ろを振り返り誰が矢を放ったのかに気がついた。
俺の後ろではさっきまで泣いて死を待っていた少年が弓を構えていたのだった。
俺はこの世界で初めての人間の少年に言葉を投げかけた。
「ありがとう、助かったよ」
「い、いえこちらこそ危ないところを助けていただきありがとうご
ざいます」
「君、名前は?この近くに住んでるの?」
「えっと僕の名前はドルシアです、ここから少し離れた村にすんでます」
そこで俺は考えた、村ってことは他にも人がいて情報を得られるのではないかと。
「ドルシア君ね、俺はアベルって言うんだよろしく」
「え?すいません失礼かもしれませんが、オーガですよね?名前をもってるんでしょうか?」
「俺はオーガだよ、名前も持ってる。で一つお願いがあるんだけどいいかな?」
「はい、なんでしょう?命の恩人ですからできることならさせてもらいますよ」
「それはよかった、俺を君のすんでる村につれていってもらえないかな?」
「村にですか…すいませんできるだけ頼んで見ますが、オーガなのでどうなるか分からないです」
「村に入れてもらえなかったらその時は諦めるよ」
「分かりました、ではついてきてください」
こうして俺はドルシアのすむ村へと向かったのだった。
次でやっと初めての村に到着です、やっと物語が進みそうだw