表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/23

- 2

「おら、奴隷! 早く飲んだくれからオーダーとってこい、クズ野郎!」

「は、はい!」

 夜になると酒場も賑やか……というより男たちの酔った叫び声で溢れる。

 悪の吹き溜まりという言葉が非常に似合う環境だ。

 多くの客の目当ては、客同士で勝手に開催する違法ギャンブル。

 もちろん店側にとっても暗黙の了解である。

 ちなみに、店で僕に与えられている役割は、雑用兼ホール係。

 奴隷である僕が調理することは一切許されていない。

 カーストの風習的に、料理を振舞って金儲けしていい職業は料理人のみらしい。

 そもそも奴隷の作った料理なんか食えないという人間もいるらしく、

 そんなことが客に知れたら店の信用問題に直接関わるのだという。


「奴隷くん、適当に羊の肉焼いて持ってきてくれや!」

「はい、かしこまりました」

「おい奴隷! とっとと酒もってこいボケ! ぶん殴るぞ!」

「は、はい。ただいま!」

 という具合に、ギャンブルの調子によって客の態度もそれぞれ。

 特にギャンブルのイライラを、浴びるよう酒を飲んでごまかす客は、タチが悪い。

「ちっ、おい奴隷! ちょっと一発殴らせろ!」

 と言って僕を殴る客も結構いる。もう慣れたけど。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ