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「……それで、いつまでアナタは奴隷なの?」

 僕が皿をシンクで洗っていると、突然彼女が話し出した。

「所詮、奴隷は奴隷でしかない。分かるでしょ」

「……どういうこと?」

 僕はシンクの方に顔を向けたまま言葉を返した。

「アナタは、料理人ごっこをしているだけ。夜に料理を作ろうと、

  あなたが奴隷であることには変わらない。昼にはまた奴隷に戻る。それで満足なの?」

「満足って……満足じゃないけど、満足してる」

 自分でも良く分からない返事。

「じゃあ、もしアナタが奴隷じゃなかったらどうしてる?」

「そんなこと考えても仕方ないよ。僕のカーストカードに奴隷と書いてある限りは、ね」

「……」

 急に空気が重くなった。

 彼女に目線を合わせていないのに、肌でそれを感じた。

「……今日は、帰る。ごちそうさま」

「あ、ああ」

 彼女が席を立って帰る素振りを見せる。

 しかし、その晩はそれだけで終わらなかった。


「お前ら! こんなとこで何をしてやがる!」

 店長が裏口の戸を開けて現れたのだ。

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