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PIECE OF HAPPINESS  作者: 織羽
9/11

夢?~ディアナ・ルード~

わからない。

非常によくわからない。


ここ数日、熱で意識が朦朧としていた自分。


なんとなく、記憶に残っている残像を思い出すと、

顔に熱が上がってくる。


「ルード?」


あれは、本当にルードだったのだろうか。

声に出してみたところで、本人はいつも通り、ラトルワ帝国にはいなかった。


自分もいつにもない醜態をさらしていたとは思うが、

なによりも、疑問なのは、彼の口から出た1つの言葉。


「ディアナ」


ここ数年、いや、もしかしたら出会ってから

名前で呼ばれた記憶がない。


そして、異様に優しかったように思う。

どう考えてもおかしい。


熱が出たから優しくしてくれた?

そう考えられるほど楽観的に自分はできていない。


はぁ。


あれは、やっぱり夢・・・。

弱っていた自分の妄想なのだろう。


そう考えると悲しくなる。


はぁ。


どうしたら、どうしたらあの男の内側に入れてもらえるのだろうか。

自分はいつも外だ。

エリザに、ルヴィウスにアリスにアルト。

どう考えても自分とは態度が違っている現実。


どうして私はあの中に入れてもらえないの?


私は…


ルードに嫌われているから。


その答えが簡単にわかってしまうことが悲しかった。


それでも、

婚約者という立場を手放すことができない自分が悲しかった。


近いうちに、その立場すらなくなるのではないか。


「エリザの方がいいんじゃない?」

「なんでディアナ様なの?」


婚約者になったら、変わると思っていたのに。

侍女たちの噂におびえる自分が惨めだった。


ラトルワ帝国、第一皇子、ルードヴィヒ(21)、婚約者ディアナ(18)

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