初めまして人間界!
初投稿です。
「そうしたら今日の授業はここまで、少し伸びて悪かったな。」
やれやれ、退屈な授業だった。その上延長までするなんて。おかげで購買に行くのが少し遅れてしまったではないか。
俺、高色空良はいつものようにラウンジの一画でピザトーストと水を飲む。別にこのピザトーストが特別うまいかと言われればそうではない。ただ選ぶのが面倒くさくて初めて購買に行った時に買ったものをそのまま買い続けてるだけだ。
高校2年生。周りは恋愛や部活動なんかで盛り上がっているが俺は全く興味がない。俺はただ普通に何事もない毎日を愛している。だから必要以上に気を使いたくないから友人も作らないし部活動にも入らない。
世間様は高校生の期間を「アオハル」なんて言葉を使って過大評価に神格化をしているが馬鹿らしい。例えばグラウンドで汗を流しながら野球をしている連中。うちは偏差値55の普通を絵に描いたような高校だぞ。特別野球が強いわけでもない。君たちがいくら頑張ったところでメジャーリーガーにはなれないのだ。
それなのに無駄な汗を流してファイオーなどと声を出しているのは不明確な将来から目をそらして何かに熱狂する自分に酔っているだけとしか思えない。
ここまで聞くと読者の諸君はこいつは酷く冷たいヤロウだと思うだろう。確かに俺もそう思う。でもあの野球部員に向かって俺が前述のことを得意げに話せばそれは「嫌なやつ」と揶揄されても構わない。でも俺はそう思っているだけだ。どうか内心の自由をお許しいただきたい。
そんなことを言っていたらもうトーストを食べ終わった。相変わらず美味しくも不味くもない平均的な高校の購買で売ってそうな味だ。
午後の授業はとにかく眠かった。こんな平凡な感想しか出ないくらい退屈で億劫なものであっただから終わった時の喜びもひとしおであった。
放課後は部活動に勤しむやつ、遊びの計画を立てるやつ、同じグループのその場にいないメンバーの悪口を言い合う女子、様々である。俺から言わせれば馬鹿だ。部活動も人付き合いも疲れるだけだ。そんな連中をよそに俺はスタコラと帰路についた。
ー魔界学校ー
「ちょっと待ってください!私が人間界に追放?!」
一昔前のアニメでよくあった建物が揺れるほどの大声を思わず出してしまった。
「フラウロス、あなたいくら魔法の才能があるからって授業は出ない、テストは寝坊で来ない。こんな不真面目な生徒は我が魔界学校始まって以来初めてです。私だってこんなことしたくはないのよ。」
先生は呆れ返っていた。この私が、幼い頃から天才悪魔と呼ばれてきた私にこんな仕打ちをするなんて、、
私、悪魔フランソワは困っていた。突如人間界に放り出され一人前になるまで帰ってくるなと言われてしまった。が、そもそも私が人間界で活動するにはごく稀にいる魔力の高い人間と契約する必要がある。しかし人間なんてほとんど魔力は無。魔力が微量でもあるやつを探すなんてどらぐらいかかるのか…
ー空良視点ー
…人が、浮いてる?あ…ありのまま今起こったことを話すぜ!おれは普段通り学校から家に向かって帰っていた。そんな時、誰も気にしてないようだが空から品定めするように人を見つめている女の子が…。催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ…。
…これはあれだ。P◯ot shopだ。最近の女子高生の加工はもうこんなレベルにまで進化したんだなぁ。きっと俺が遅れてるだけで今は「#空中浮遊」とか「空中女子」みたいなのが専らトレンドなんだろうそうだろう。
そんなことを言ってたら何やら笑顔でこっちに近づいてくる。多分シャッターを押して欲しいんだろうが俺に頼むな、おれはsnsに疎い。長◯力さんと同じくらい疎いんだ「#」なことを「ハッシュドダグ」と呼ぶくらいには疎いんだ!だからこっち来ないでくれ!
「やっと見つけたわ!魔力のある人間!顔は大したことないけどまぁ今回は我慢してあげる。契約しなさい!」
「は?」
なんだこの子は、いやこいつはなんなんだ一体?というかナチュラルに顔は大したことないと言われる俺って一体…。
「あ、あんたなんなんだよ!なんか空飛んでるし、周りの人は全然気にしてないし、それに契約?もう何が何やら…」
俺の問いかけに彼女は呆れていた、え、なに?謀反?俺が悪い?これって質問した俺が悪いの?空から女の子が来て契約って言ってきたら質問しちゃいけなかった??
「細かいことはいいの!とにかくあんたに契約してもらわないと私は実体化できないの!だから他の人に私は見えてない!それで私は困ってる!それで話は終わり、はい契約するから手、貸して。」
「おお、そういうことか!ならば契約をー。」
「ーってバカぁ!思わずノリツッコミしちゃったよ!俺がそんな怪しいことしてメリットが何にもないだろ!それに契約なんて絶対命が危ないんだろ!悪魔神バ◯ムみたいなやつに命奪われるんだろ!!それでバトルゾーンにある闇以外のクリーチャーを全破壊するんだろ!!」
「??何を言ってるのかわからないけどそんなすぐは死なないわ。まぁ私が死んだら一緒に死ぬけど。」
サラッとえぐいこといってくるな。
「とにかく俺はお前みたいなファンタジー丸出しの奴とは極力関わりたくないんだ。おれは普通の人生を送りたいんだ。」
俺は女の子に背を向け帰ろうとする。その時だった。
「子供が川で流されてるぞー!」
声の方向を見るとボールを持った子供が川に流されている。おそらく川に落ちたボールを拾おうとしたんだろう。しかし川の流れは急だ。警察が来るのを待ってたら助からないのは火を見るより明らかだ。
「おいおい、あんなのどうするんだよ、」
あんな急な川の流れでは俺のような奴が助けに行ってもあだ名に流されるのがオチだ。
「私と契約すれば私が助けてあげるけど?」
女の子、悪魔が俺の考えを見透かしたようにニヤニヤとこちらの顔を覗き込む。
「は?おまえが?確かに、その翼があれば、、」
考えている暇はなかった、
「あぁもう、わかった、お前と契約すればあの子を助けられるんだろ。だったらもうすきなようにしろ!」
「じゃ、遠慮なく。ほら、手を出して」
俺と悪魔が手を合わせるとまほうじんができる。瞬間、俺の首に羽のようなものが着く。
「やった!実体化できた!」
「いいから早く!子供を助けてくれ!」
「はいはい、今助けるよ。」
悪魔は川の方に行くとまるで軽い荷物を持ち上げるように子供を抱えて助けてみせた。




