4.カリグラの章
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狂気に堕ちる前、「人気」と「正しさ」を、必死に演じる若者カリグラです。
アグリッパスは、ヘロデ・アグリッパ1世のことです。
アウグストゥスの忠臣アグリッパと区別するため、ギリシャ読みにしました。
カリグラの章
皇帝に即位したカリグラは、盛大なお祭り騒ぎが一段落すると、
以前からのお友達、ユダヤの王族アグリッパスに相談した。
『人気、欲しい!』
「カリグラくん――じゃなかった、陛下。
陛下はもう十分人気者ですよ。信じられないくらいに」
『でもそれ、僕自身の人気じゃないじゃん。初代皇帝とのつながりだけじゃん』
「それだけで市民は嬉しいんですよ。
アウグストゥス大好きっ子が多いし、お父様のこともある。
英雄ゲルマニクスの悲劇を乗り越えた若き皇帝!」
『やだやだ。僕自身の人気が欲しい』
「やれやれ、仕方がないなあのび太くん……いや、カリグラくんは」
◆イベント:おー金ー
「お金を貰えば誰だってにっこり。どうだい?」
『わかった、バラまいてくる!』
皇帝カリグラはイタリアのみならず、国外の兵士たちにまでボーナスを配った!
カリグラの人気が上がった!
『ありがとう! アグリッパス』
「いえいえ」
・・・
『うわーんアグリッパス~、もっと人気ほしい~』
「また? カリグラくん、どうしてそんなに人気にこだわるんだい?」
『だってさ、前の老帝、アホみたいに嫌われてたじゃん。あんなのイヤだ』
「でも帝国は安定していただろう?」
『やだやだ。人気の無いカリグラなんてグラグラだ!』
「……わかったよ。いや、わからないけど、わかったよ」
◆イベント:恩ー赦ー
『何それ?』
「先帝の時に追放された人たちを許すのさ。『もういいよ帰ってきな』って。
きっと喜ぶよ」
『それだ!』
皇帝カリグラは追放者の帰還を許した!
こうかはばつぐんだ!
カリグラの人気が上がった!
・・・
『ねえアグリッパス、市民が僕の話をしてない気がするけど…』
「そんなことはないと思うけどね」
『もっと僕のことを話題にしてほしい! 人気欲しい!』
「じゃあ大会を開こう。皇帝主催で」
『大会?』
◆イベント:ごーらーくー
「剣闘士大会や戦車競走だよ。先帝時代よりドーンと大規模にね」
『やる!』
皇帝カリグラは剣闘士大会や戦車競走を次々に開催!
カリグラの人気が大きく上がった! 999/999(上限です)
『ぃやっほーう、緑チーム頑張れー!』
「カリグラくん自身が一番喜んでるね」
・・・
『アグリッパス~、他にない? 人気あげるやつ』
「……君の人気、もうカンストしてるよ?」
『まだ伸びる気がする…』
「あとお金は大丈夫? だいぶ使ったけど」
『お金? さあ……でももっと人気ほしい!』
「仕方ないなあカリグラくんは」
◆イベント:とーむーらーいー
『とむらい?』
「そう、母君と兄君の遺骨を、自ら回収して弔うのさ。劇的に映えるよ」
『いいね!』
カリグラは嵐の中、母と兄の遺骨を回収した!
市民の同情を集め、人気がさらに上がった!(上限です)
・・・
『アグリッパス……は留守か、マクロー! 人気上げるやつない?』
「そうですねえ、アウグストゥス様は公共事業を行いました。水道橋などを」
『そうか!』
◆イベント:すーいーどー
皇帝カリグラは新しい水道橋建設を開始した!
しかし水は足りていたので、効果はいまひとつだった
(さらに、完成にはまだまだ時間がかかる!)
『もう! マクロのばか!』
「申し訳ございません……」
・・・
『アグリッパスお帰りー! 人気欲しいー』
「ただいま戻りました……いきなりですね。わかりました」
◆イベント:減ー税ー
「税を軽くするんです。かなり効きますよ。被災者の免税も良い」
『よし、税金なくす!』
「いやゼロはだめです」
『じゃあそこそこにする』
カリグラ帝は税負担を軽くした!
市民の感謝が集まり、人気が上がった!(上限です)
『ありがとう、アグリッパス』
「御意のままに」
マクロ「ああ……また国庫が…………胃が痛い……」
・・・
人気パラメータMAX、しかし国庫が減り続ける…
そんなとき、カリグラが病に倒れる。
生死をさまようような、大病だ!
やがてカリグラは、死の淵から不死鳥のようによみがえる。
しかしそこに、以前のカリグラの姿は無かった!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・
ザ・神・カリグラ!!!
(これ以上は大人の事情で語れません。興味のあるよい子は各自でお調べください)
おわり。
カリグラ帝、最期の瞬間には、ただ冷えきった空気だけが残っていたようです。
作中のような、ヘロデ・アグリッパが相談を受けていたという史実はありません。
受けていても不自然ではないかも知れない、という程度のようです。




