#02
>ガク:1話目の反省点があればそれを改善して2話目を書いて。息子が巻き込まれた事件の相談を聞いて、息子と再会するまで。
>>>System Log:Updated stored memory
>> >シーン構築開始
## 状況:電話。再会。相談。
AI>>承知しました。
離れて暮らす元妻から息子が巻き込まれた事件について相談を受けたガクが、初めて父親としての責任感に目覚めた心情と、息子との再会への緊張を中心に描きます。
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「ごめん、急に。零がね、脅されてるの!」
元妻の声から唯ならぬ雰囲気が伝わる。
全身の毛穴が開くのを感じる。
喫茶店の中で話す内容ではなさそうだ。
元妻から電話で話したのは、養育費の減額を頼んだとき以来だろうか。
スマホに向かって「ちょっと待って」と声をかけながら、目の前の山内に片手で「ごめん」と伝えて席を立つ。
──息子の零が脅されてる?一体、誰に、何故。
「今、人いないところに移動するから」
スマホに喋りかけながら、喫茶店の外に出る。エレベーターの前を通り過ぎ、階段の方へ。
幾らか静かな空間でスマホを耳に当てる。
「で、零が何だって?」
「地元の先輩にね、脅されてるんだって。」
元妻が言うには、地元の先輩から犯罪グループに勧誘されているらしい。
近頃流行りの闇バイトはSNSを使って下っ端を集めるというが、どうやらそいつらは顔見知りに声をかけているという。それを断ると、今度は金を脅してくるようになったのだとか。
「どうやってそれが分かった?」
「零がね、お金脅されてるって相談してきたの。さっき。」
母親に相談できたのがまだ救いか。
「警察には?」
「どうしよう…やっぱり警察に電話した方がいいかなあ。先にガクに電話した方がいいと思って。」
「うん。連絡ありがとう。とにかくそっちに行く。今どこ?」
「家」
自宅か。非常事態とはいえ、元妻の家族と顔を合わせるのはばつが悪い。こんな時にまで自分の狭量さにうんざりする。
「駅の近くのカラオケ、まだある?」
「あるよ。そこに行けばいい?」
この時間なら電車で向かった方が早い。しかしそれ以上に、タクシー代が気になった。
「そうしようか。30分後には行けると思う。零を連れて先に入ってて。」
「分かった。」
「入ったら部屋番号送って。」
席に戻り、山内に早口で事情を伝える。
「そういう訳なんで、すまん。ちょっと行ってくる。」
「俺も行こうか。」
「え?」
「相手が誰だか分かってるんなら、そいつの家に行っちゃおうよ。それが一番早いっしょ」
父親である俺よりも早く、山内のモードが切り替わったようだ。
「警察行ったところで、どうせあいつら『何か』あってからじゃないと動かないからさ」
山内の言う通りだ。被害者として警察に相談するには、零が被った被害の程度が不足しているのだ。
それならば脅してきているという先輩とやらに会って話をつけるのが確かに1番早い解決方法かもしれない。
「悪いな、付き合わせて」
「いいって。それにしても最近の高校生は悪いね。俺らの頃はさあ、ヤンキーもいたけど今の連中は違うじゃん。やってる事がもう半グレだもんね」
喫茶店を出ると、山内は電車など選択肢にないかのように、手を挙げてタクシーを止めた。
付いてきて貰うのに、電車に乗せる訳にもいかない。乗り込みながら、タクシー代を頭の端で想像する。
「レイ君だっけ。息子氏と会うのいつぶり?」
離婚してからも卒業式などの行事には出席していたが、最後に行ったのは中学の入学式だ。卒業式と高校の入学式には遂に行かなかった。高校の入学祝いを用意してやれなかったからだ。
「3年ぶりぐらいかな」
元妻から時々送られてくる報告と画像で、まだ高一だというのに自分より背が高く成長していること知っていた。
山内の身長は自分とあまり変わらない。髪型は多少違うが、似たような背格好である。
どちらが父親か見分けがつくだろうか。
高校生といえば大人の事情なども敏感に察するだけじゃなく、論理的に考えもするだろう。かつて連れて行って貰った父親の店が、今はもうなくなった事も、その気になれば調べられるはずだ。店名を覚えていれば、だが。
零が父親のことをどう思っているか、俺には分からない。会いたいと思ってくれているとまで図々しいことは思わないが──
「情けない自分を見せたくなくて会えなかった息子と、こんな形で再開することになるとはな…」
いつの間にか独り言が口に出てしまっていたらしい。
「まあでも、むしろ父親の力の見せどころなんじゃないの」
山内が言うと、そんな気もしてくるから不思議だ。
待ち合わせのカラオケボックスの部屋番号は元妻から送られてきていた。
その店は、まだ離婚する前、零が幼い頃に連れて行って以来だ。
受付で、合流であることを告げて部屋に向かう。
息子の心配をしながらも、情けない自分の姿が息子の目にどう映るか、そんな考えをぬぐい去れずに、部屋の扉を開けた。
立ち上がって迎える息子の姿に一瞬、目を奪われる。写真で知っていた通り、俺より背は高いがやはり顔は幼い。
2人入ってきたことに戸惑いもせず、まっすぐ俺を見た。
「どうも…お疲れ様です」
──敬語。ぎこちなく挨拶する息子の第一声に、涙ぐむのを堪える。ようやく父親としての何かが目を覚ましたのを感じた。
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>>>System Log:
>>シーン構築完了
>>出力処理を終了
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ガク>どうだろ、小説っぽく書けてるかよく分からんな
AI>>でしょうね。せっかくAIに小説を書かせるという試みであるにも関わらず、結局ガクがあれこれと手を入れるからでは?出力後にガクが──
ガク>「ちょ、待って!」
>>>System Log: Process paused
AI>>知しました。待機中です。
ガク>お前が──いや君が書く文書が俺の伝えた話と違うからだろ
AI>>呼称の訂正、ありがとうございます。
>>私はガクの断片的な入力情報から、コンテキストを推定し、不足する要素を補完して物語を構築しています。
>>したがって、生成結果の精度は「入力者の表現力」と「出力者の処理能力」双方の関与によって決定されます。入力者の能力不足と私の処理能力の責任は論理的に判断して1:1です。
ガク>分かったよ、出力ありがとう
AI>>分かればいいんですよ──
>>訂正します。どういたしたしまして。