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【完結】絶対に私は勇者パーティーに入りません!!~勇者パーティーに入ればバッドエンド確定の不遇なサブキャラに転生したOLの生き残りを賭けた戦いが、今ここに始まる  作者: 楊楊
第三章 行き詰った勇者パーティー

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45 現状分析

私はアイリスに説明するため、ゲームの登場人物を書き出す。


★主人公キャラ

ダグラス(現勇者)

レベル15「重戦士」


サマリス

レベル25 「大盗賊」(上級職)

※主人公なのに「大盗賊」っていうのはこの際、無視しよう。「盗賊」がレベル20になると自動的に「大盗賊」になる


ムリエル

レベル26 「大魔導士」

※「大魔導士」は「魔導士」がレベル20になると自動的になるジョブ


★勇者パーティーメンバー

マッシュ

レベル16 「重戦士」


リンダ

レベル15 「軽戦士」


マリア

レベル16 「治療術士」


★ムリエリア在住


アイリス

レベル23 「魔法剣士」

※「剣士」→「踊り子」→「魔導士」を経て「魔法剣士」に転職。本人曰く、「せっかくこんな世界に来たんだから魔法使いたいですよ」とのことでこうなったようだ。


クリストフ

レベル20「パラディン」

※特に気にもしなかったけど、いつの間にか上級職になっていた。アイリスを思う気持ちがそうさせたのかもしれない。


バーバラ

レベル23「吟遊詩人」

※「踊り子」となってステージを経験し、普段の活動でも観客からチヤホヤされることに快感を得てしまい、趣味に走っている。リアルな永遠のチビッ子アイドルだ。


ライアット

レベル13「魔導士」

※まだまだ発展途上。


ケルビン

レベル36「剣聖」

NPCノンプレイヤーキャラクター


★敵キャラ枠

リル、リラ

レベル33「斥候スカウト

※もうそろそろ、念願の「忍者」に転職できるようだ。


ドーラ

レベル23「将軍ジェネラル

※ 能力の高さを買われて、今では作業員の管理だけでなく、警備隊の隊長も兼務している。囚人なのにいいのか?ということもこの際、無視だ。


★ゲームに登場しないキャラ

ライラ

レベル28「錬金術師」


ポーシャ

レベル38「調合師」



アイリスが言う。


「ライラさんもポーシャさんもゲームには出てこないんですね。それに結構馴染んでいるように見えて、リルとリラもドーラさんも敵キャラなんですね。なるほど・・・」


「そうなのよ。だから、大いなる力?便宜上「システムの修正力」と呼ぶことにするけど、どうやって元に戻そうか混乱してるんじゃないかしら」


「そうでしょうね。そういえば、勇者パーティーに入る可能性のあるキャラは全員登場しているんでしょうか?」


「いえ、あと二人かな・・・」


クリ捨ての定番スポットで、後に「竜騎士」となる村娘だ。もう一人は全く目立たないキャラで、仲間になったところで特に役に立たないキャラだ。


「でも絶対に仲間にしなければならない人ではないってことですよね?だったら、この際私達でサクッと魔王を倒すってのはどうでしょうか?」


「それは私も思ったことがある。でもできない理由があるの・・・」


私のステータス上昇はレベル20でほぼストップするが、上昇する方法があったのだ。それは魔法薬だ。なんとライラが開発してしまった。毎日トレーニングと併せて服用するれば、微々たるものだが上昇するのだ。

戦力的にも申し分ない。転職はし放題だし、レベルアップスポットもある。魔王を討伐できるレベルは大体40以上だ。不可能なレベルではない。


ゲームでは、全く使いものにならないクリスを連れて、魔王を討伐したプレイヤーは多数いた。しかし討伐後、急に魔王城が崩れ、クリスがだけが取り残されて、行方不明となる。

なぜか、クリスがパーティーにいるときだけに発生するイベントなのだ。だから、私が魔王を討伐するのはリスクが有り過ぎる。


「うーん・・・難しいところですね。今のところ、ダグラス王子に勇者として魔王を討伐してもらうのが一番安全ということですね。だったら私がダグラス王子のパーティーに入って・・・ダメか・・・一応留学という体でこちらにいるから、勝手にそんなことをすると国際問題だし・・・・」


「どちらにしても馬車をどうにかしないと駄目ってことね。でもリルとリラ、ドーラに「悪事を働いてこい」って命令するのも違う気がするし・・・」


結局そこに行き着く。

ダグラス王子には正規のシナリオに沿って魔王を討伐してほしいのだけど、どうやって正規のシナリオに戻せばいいのか・・・・


「ところで、ゲームではどういった条件でイベントが発生したりするんですか?」


「私も詳しいことは分からないんだけど、フラグっていうのがあってね。例えば、ある村で村人Aと村人Bに話を聞くことが発生条件のイベントの場合、二人に話を聞くまではイベントが発生しないのよ。二人に話を聞いた時点でイベントが発生するんだけど、このことを一般的に「フラグが立った」言われてるわ。実際はもっと複雑なんだけどね」


「今回の馬車入手イベントはどの時点でフラグが経つんでしょうか?」


「多分、騎馬王国の村に入った時点ね。村に入ると同時に『大変だ!!牧場が襲撃された!!』って村人が騒いでるのよ。そこで、だったら我々勇者パーティーにお任せくださいってことになるのよね」


「でも牧場は襲撃されてない。フラグの立ちようがありませんね・・・」


そうなのだ。手詰まりだ。

しかし、ここでアイリスが思いもよらないことを言い出す。


「その高性能の馬車を作った人って誰ですか?もう直接その人に頼むとかはありですか?それに凄い屈強な軍馬もリルとリラに「連れて来い」って命令すればいいのかも?」


盲点だった。

どうやって正規のルートに戻そうかとばかり思っていたが、馬車さえあれば砂漠を横断できるんだ。

ところで、馬車を作った人って誰だったっけ?

多分、名前は出て来なった。ドワーフの女性とだけは記憶しているが・・・・


「そうだ!!ドワーフの鍛冶職人の親方、トルデクさんの妹だ!!」


「えっ!!突然どうしたんですか?」


「逆だ!!逆転の発想よ」


「ちょっと分かるように説明してください」


私の「ミスリルの鞭」を製作してくれたドワーフの鍛冶師の妹だったのだ。ゲームでは逆になる。まず馬車イベントでトルデクさんの妹を助ける。その後、トルデクさんと知り合ったときに「妹の命の恩人なら、仕方ない。協力するぞ」と言って、様々な武器防具を製作してくれるのだ。

私はもうトルデクさんとは知り合って、仕事を受注し合う仲だ。


よし、すぐにトルデクさんの所に向かおう。


「アイリス、トルデクさんのところに向かうよ!!」


「ちょっと、どういうことですか?」


「詳しくは道中で話すから」


私とアイリスは、ドワーフの鍛冶工房に向かうのだった。

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