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すでに勇者はゲームオーバー  作者: トイ列島
勇者はその後
3/5

走るサボテンと木箱

魔王討伐に向かった勇者は、魔王の言葉に惑わされ、世界の半分を手にした。しかしその後勇者は行方不明に。

モブラの任務は消えた勇者を探し出し、もう一度魔王討伐に向かわせること。

モブラは新たにナミラと旅を始めたが、ワラギの里に向かう途中でハプニング!?

「ところでよぉモブラ、旅って言っても一体どこに向かってんだ?」

「街だ。」

「このご時世に観光てなわけか?それともそのギターで弾き語りして稼ごうってな算段か?」

「勇者を探す。」

「あ?ユウシャ?何言ってんだ?ユウシャってそもそもなんなんだよ、あ牛舎のことか?たしかに街にならあるかもな」

「違う勇者だ。勇者だった人を探す。」

「えーとユウシャってのは役人とか称号みたいなもんか?」

「ああ。」

「へー俺のしらねぇもんがまだまだあるもんだな」




「そういや行く街ってのはどこだ?俺はタイキョウの国からはるばるきたんだけど、まさかタイキョウか?」

「まずはワラギの里だ。」

「あのちっちぇとこか。セイテマの城に行く途中通ったぞ」

「つーかセイテマ城の周りは音楽で賑わってるって聞いたんだけどよ、その辺どうなんだ?」

「昔は賑わっていた。今は違う。」

「やっぱり黒い雨の影響か?」

「ああ。あのあとからだ。」

「なんであんなん起きちまったんだろーな」

「それを知るためにも勇者を探す。」

「はいよ。勇者ってのがどんなんか知らねーけど、そいつ見つけたら俺は商人に戻るかんな」

「それでいい。」

「にしてもワラギまで結構歩くな。そろそろ着いててもおかしくねぇはずだけどな」

「…そうだな。」

「だよな、明らかに遠いよな」

「!?」

「モブラどうした?」

「周りを見てみろ。」




「なにぃぃ!お、俺も気づいたぜモブラ!」

「どうなってるんだ?これは。」

「俺にもわかんねぇ!」






「どうして景色が一切変わってねぇのか!たしかに俺らは歩いてるってのによぉ!」



モブラたちは走り出したが、少し離れたサボテンと壊れた木箱はずっと同じ距離のままだ。

さらに速く走っても、サボテンと木箱はついてくる。

そのまま走っていても、やつらも走っておいかけてきている。


「サボテンと木箱が走るわけがねぇ!つまり俺らはさっきから同じところを走ってんだ!ずっと進んでねぇんだ!」

「どうやらそうみたいだ。」

「なぁんで冷静でいられんだよぉ!」

「…」

「どうすんだよぉ!!このまま走ってても解決しねぇぞぉ!」

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