彼の場合
第一話投稿から、一年経ちました。読んでくれている皆様に改めて感謝いたします。
正直、あまり信用してない。
それは別に彼の性格がどうのという話ではない、ただただ共に過ごした日数が少ないというだけ。ただそれだけの筈。
悪い人たちではないと思う。見下されはしないしかと言って変に距離を置かれていたりもしない、どちらかと言えばかなり近い方だろう。
彼女の方はどう考えているかわからないけれど、彼は何というか、これまであったことのない系統の人だという事はわかる。
急なことだった、いきなり昔のことが頭に浮かんで離れなくなる。夢に見る事は多かったがあんな白昼夢のような形で現れたのは初めてだった。
そんなことがあったから尚更、彼等のことを信用して良いものかわからなくなった。
いつか居なくなるのであれば、関係なんて希薄で良いと思う、それでもどこかで、繋がりを求めてしまう、これが僕の弱さ。
そんな弱さを捨てられないから、彼の言葉に惹かれてしまう。
「待つ」かぁ、僕を待っている人なんて一人もいなかった。
だから君が始めてなんだ、マクロ。
これを常識で友達と呼ぶのであれば僕たちは、もう友達だろう。
僕には彼等がわからないけれど、ゆっくりと理解を深めることができるのであれば。
それはとても素敵なことだろう。
「セビアさーん、おいてっちゃいますよ〜」
「ああ、今行くよ」




