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2058年   作者: 坂上 リクタ
6/8

第5話 再開

「そうよ、帆夏さんよ。龍星高校の制服を着た女子生徒に、私ほどかわいい人なんて居ないでしょ? 見間違いようがないじゃない」


何がでしょ?だ。自分で言ってしまうあたり、自信過剰な奴だなと思われるだろうが、167㎝の可愛さと美しさを合わせ持つ身長に、出るとこがしっかりと出ているナイスボディ、更には知的で整った顔に、どこか妖艶な色気を醸し出す背中まで綺麗に伸ばされた艶やかな黒髪、これらを兼ねそろえる大地帆夏に、調子に乗るなという者はいないだろう。大地帆夏、恐るべし。


最も、優翔からすれば、自分ではかわいいと思っているくせに、「そんなことないよぉ~~(デレデレ)」何て言ってる女子よりかは、よほど好感が持てるのだが。


「それで、優翔君はそんなに必死で何がどう緊急事態なのかしら」


「リニアに乗りたいっていうのに、どこぞの誰かさんが財布を忘れてきたからですよ」


「もうその話は忘れて・・・・・・って、え、えぇ!? 何で優翔君がそのことを知ってるのよ! まさか・・・・・・・見られていたのかしら・・・・・・」


「いや今の話どう考えたら帆夏さんの話になるんだよ! っていうか昔金忘れてリニア乗ろうとしたことあんのかよ・・・・・・はぁ、俺の話ですよ、俺の話」


「し、知ってるわよ! それより、私がお金を忘れてリニアに乗りに来たなんていつ言ったのよ。まぁいいわ、やっぱりそういうことだったのね」


帆夏は顔を赤くして慌てた様子で必死に返答する。

意外にも、帆夏には少し天然なところがあるらしい。優翔は見た目とのギャップに、率直にかわいいと思った。所謂ギャップ萌えというやつだ。

帆夏と話すうちに、優翔の焦っていた心は、落ち着きをだんだんと取り戻していった。


それよりも優翔は、帆夏の()()()()という言葉にわずかの突っかかりを覚えた。

だがしかし、まぁ、帆夏さんの天然なのかなと、軽く流すことにした。

あるいはそれは、ある一つの疑問が優翔の頭によぎったからかもしれない。


「ところで、帆夏さんはどうしてこんな所に? まだ学校は授業やってるはずですよね」


「そうね、でもちょっと色々あってね。面倒になったから抜けてきたのよ」


「そうですか、大変そうですね」


そう言って優翔は軽く受け流す。決して、色々って何があったんですか何て聞いてはならない。

色々とか、まぁちょっと、とか言う時にそれって何なのと聞いた時の地雷を踏む確率、およそ8割。

いやまじでこれ聞いちゃうと大抵気まずい雰囲気になるからね、空気読んだほうがいいよ絶対。

優翔の場合、普段友達がいないので読む空気などないのだが。

とは言っても、優翔でも空気を読むスキルは体得出来る、そう、ライトノベルを読めばね!!

ライトノベルでも純文学でも、この感じのことを聞くと、大体雰囲気が悪くなる。


友達がいないと言っても、幼い頃から様々な本を読みふけっていた優翔にとって本は友達といえるかもしれない。

どこぞのサッカーチームのゴールキーパーもボールは友達だ!って言ってたもんね。それと同じようなもん。

でもあいつ、思い切りシュートとか打つよね。キーパーなのにね。流石は超次元サッカー。


                    <<閑話休題>>


「それで、優翔君はお困りのようだけど、助けてあげましょうか?」


「いいんですか!?」


「ただし、条件があるわ。優翔君が学校を抜け出してまでリニアに乗ろうとしているその理由を教えなさい」


帆夏は()()()()()()()を条件に、優翔にとって救いとなる提案をした。


「そりゃそうですよね。分かりました。信じてもらえるかはどうかわかりませんが、なるべく手短に何があったのか話します。ちょっと急いでるんで」


「そ、じゃあ聞かせて」


そうして、優翔は学校で起こった不思議な事件――藤崎零の失踪についてを、なるたけ短く、かと言って状況がうまく伝わるように、帆夏に話した。

どうもです!

少し遅くなりました。ごめんなさい。今回はいつもより文字数が少なめになってしまいましたが、楽しんでいただけると幸いです!

次回位で優翔は藤崎家にたどり着くでしょうか?

そこにてかがりがあるのか、はたまた何もないのか。

第5話をお読みいただきありがとうございました!

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