第97話
思う存分食いまくるゴキブリ少年!彼の腹が満たされたとき、何かが現れ……?
第97話 ハンティングアーンドイーティング!!
フォール「ランドバズーカ!」
フォールがハンマーを打ち付けたところ、5m前方から巨岩が飛び出し、GTレックスの顎を打ち砕いて仕留めた。
ガーネット「やっぱデカブツ相手だとお前、輝いてるな!」
フォール「おうよ! 土属性・ハンマーの真骨頂はデカブツ相手で発揮されるのさ!!」
刻蝋値「何にしても極めりゃ輝くもんだろ。サム、そこの木を使って火起こし頼む」
サム「わかった」
10m程の大木を両手斧で軽く斬り倒し、斧をしまってから古典的な火起こしを1秒ほど行い、火種を燃焼させた。
ダイア「……斧に炎を纏わせて斬らないんだ」
バレット「昔馴染みの方法なら俺がやった方が早かったな」
刻蝋値「よし、大規模に調理するぜ!!」
俺は何でも収納できる道具袋から直径八メートルのフライパンを取りだし、サムが火起こししている間に解体処理を済ませた恐竜の肉プレートを1つ乗せた。
ルビー「火加減はお任せください!」
ルビーが風魔法を纏った鞭から放つ真空波で火力の微調整を行い始めた。
ニクス「ニ"ャ~~……」
エマ「早く食べたいね~~……」
ステーキからあふれでる香ばしい臭いに誰もが涎を垂らす。
刻蝋値「……今だ! 火力マックスだぜ!」
ルビー「はい!」
俺も手刀等でソニックブームを発生させ、火力上昇に貢献する。
刻蝋値「よっしゃ! 完成!!」
フライパンを垂直に1メートル程持ち上げ、その勢いでステーキを10m程投げ飛ばし、先程よりも速度を増した手刀から放たれるソニックブームで皆が食べられるサイズに切り分けた。
刻蝋値「GTレックスのモモ肉ステーキだぜ!まずはシンプルに塩コショウ味で楽しもう!」
サム「こいつぁ精が出るなぁ!」
ガーネット「シンプルだからこそ旨味が引き立つ!」
刻蝋値「よーし、次!」
~断崖絶壁~
巨大なプテラノドンが飛んでいる。
プテラノドン「……?」
地上で何かが光ったと思ったときには既に遅かった。高密度のソニックブームでプテラノドンは意識を失い、大地に叩きつけられ……る寸前で、四本腕の亜人に受け止められた。
刻蝋値「次の料理はプテラノドンの羽を揚げた……プテラチップスだぜ!数種類の味を用意するぜ」
ルビー「うす塩味、コンソメ味、海鮮味、醤油味……激辛味、激甘味です!」
エマ「激甘かぁ……」
ダイア「あはは……食べたら歯を磨かないとね」
そしてカラッと揚げた。
刻蝋値「さぁさ、感想を!」
フォール「醤油味の奥深さが最高だ」
ガーネット「あたしはコンソメが好きだな。飽きねぇ」
ダイア「薄塩味なら、程よく食べれば塩分の過剰摂取を押さえれて良いね」
バレット「海鮮味……新鮮だな。俺の星の海には塩が無かったからなぁ…………」
そう、フレイムスターの海には塩が殆ど含まれてないのだ。
エマ「激甘味とっても美味しいね!」
ニクス「……ガウゥ?」
ほっぺが落ちるほど美味い!となっているエマを他所に、ニクスが激甘味に対し、首を傾げている。
ルビー「あっ、そうでした。猫科の動物は甘味を感じることが出来ないから、ニクスは甘さが分からないのです」
種族特有の味覚が原因だということだ。
エマ「そうなんだ……こんなに美味しいのにね~…………」
サム「ま、男は黙って激辛味だな。くぅ~~たまんねぇぜ!」
ニクス「ギニ"ャア"ア"!?!?」
激甘が無味なニクスが激辛を食べてみたところ、あまりの辛さに悶絶して転げ始めた。
ルビー「キャアッ!? ニクス!!」
刻蝋値「大丈夫か!?」
俺達は直ぐに手当てに当たる。
バレット「わからんな」
サム「どういうことだ?」
バレット「俺はこれこそ無味に感じるのだが……」
刻蝋値「ああ、そうだった。ゴキブリは辛さを感じにくいから、激辛も今一分かりにくいんだよな」
バレット「成る程、本当に何もかもに飽きているときに食うとしようか」
刻蝋値「まぁ、だからといって無駄じゃねぇぜ。これっくらい一気に食うとな……」
サム「……センター帝国のポテチ1000袋分くらいかな…………?」
フォール「流石に引くぜ」
ガーネット「へへ、こう言うところが流石って感じだよな」
刻蝋値「これっくらい食べると、体が火照っていつでもフルパワーが出るんだぜ? ゴキブリだけができる特権と言っても良いぜ!」
所謂激辛状態だ。普通のゴキブリに、激辛の食べ物を食わせると、狂暴性がグーンと上がるって報告がされてるな。
バレット「成る程、皆のピンチの時は、そうしよう」
ダイア「うわ、本当に暑いな。200度位あるんじゃないの!?」
エマ「え~!? しばらく手を繋いで歩けないの~~!」
刻蝋値「ああ、悪い。これくらいなら10分で元に戻るから、少しだけ待ってな」
ガーネット「あーあ、こんなん見てるとあたしもゴキブリ星人に生まれてくりゃよかったなぁ……」
サム「ははっ! 男らしくドカ食いすりゃ良いだろ!」
ガーネット「テメェこそビビって逃げ腰になってんじゃねぇか。情けねぇ」
フォール「おいおい、何も激辛だけが強さじゃねぇだろ……」
刻蝋値「ありゃ、食いきっちまってるか……まぁ、そんなに体験してぇならキスしてやろうか?」
ガーネット「へっ!?……い、いや……それはっ……!!」
サム「はっ、テメェもビビってるじゃねーか」
ガーネット「う、うるせー、だったらお前がローチとキスしろよ!」
サム「いや、何でだよ……」
フォール「ったく誰トクだよ…………」
ルビー「ガーネットさん……それは流石に…………」
ガーネット「あー……ごめん。なんか吐き気してきた…………」
バレット「異種族といちゃつく刻蝋値も正気じゃねぇが、その異種族はもっと正気じゃねぇらしいな……何を言っているんだか」
ダイア「ははは……なんかごめんね」
刻蝋値「次は海岸沿いだ!」
~海辺~
エマ「広ーーーい!!」
サム「こんなんでどうだ?」
バレット「おお、スゲェな! それじゃ早速釣るぜ!」
刻蝋値「何やってんだ?」
フォール「バレットが大物を釣りてぇから、釣竿を作ってくれって言ってな」
刻蝋値「そっか」
バレット「……こう見えても俺は釣りが得意でな。普段からしょっちゅう魚を釣っては食っていたぜ」
ガーネット「へ~~、何釣ってたんだ?」
バレット「鉄砲魚だ……って、くっつくな!」
ガーネット「いーじゃねぇか! ってか、鉄砲魚ってちっこいな! 大物の釣りかたとかわかるのか?」
バレット「基本はかわんねぇだろ、相手が魚なら生き物だ。心の乱れさえなければ……来やがったか」
ガーネット「うわ! 足場が!」
どうやら相当の大物らしく、立ち上がったバレットの足場に大きなヒビが入った。
バレット「ねーちゃんは離れてろ、一瞬で決めてやるぜ! うおおおおおおおお!!!」
ガーネット「おお! 筋肉が躍動してる!!」
ニクス「ニ"ャ!!?」
刻・フォ・サム「いや、糸巻き上げるんかーい!」
ぐるぐる腕を回して糸を巻き上げるという予想外の釣りかたに、俺達は揃って驚いた。……まぁ、竿に使った木が早々に折れかけていたからそうなるのか。
バレット「上げるぜ!!」
つり上がった魚は……!!!
ダイア「……あっ!いつぞやの」
ルビー「リヴァイアサンですね! 懐かしいです~!」
そう、俺が海中で仕留め、体中に空気を送り込んで浮かせ、オナラでブーストし、海上に持ち上げたリヴァイアサンだ。
刻蝋値「へへ、来るぜ~」
いきり立ったリヴァイアサンが突進の構えをしてきたので、俺は皆の前に出た。
バレット「あれくらい別に俺がやるぜ?」
刻蝋値「いや、俺にやらせてくれ」
そういっていると、マッハ20の突進をしてきたので、圧倒的な剛性を誇るシールドを取りだし、微動だにせず受け止めた。
刻蝋値「早速ソルジャーコックローチで習得しきった技術が役に立った。こいつはパールのお土産にしねぇとな!」
リヴァイアサンを止めながら、アンテナサーチで解析をしていた俺は、そう言ってから現在の職、バトラーコックローチで使われる鞭を取り出した。
刻蝋値「エクトラクト・ハート!!」
鞭をうまく操り、リヴァイアサンの心臓を全て抜き取った。
刻蝋値「このデカいのはパールのお見上げ確定として、ルビー、残りの心臓を使って何か料理を考えてくれ。ガーネットとダイアは心臓の解体。残りの野郎共は俺と一緒にリヴァイアサンの解体だ!」
と言ったら
ニクス「カッッ! ガウガゥッ!!」
野郎共扱いが納得がいかないようで、短い言葉に物凄く抗議が詰め込まれた声をあげられた。
刻蝋値「あ、ごめん……ニクスは女性だもんな! う~ん、まぁ……遊んだりルビーの手伝いしたりしててね」
ニクス「フニ"ャ~~……」
エマ「刻蝋値兄ちゃん…………」
刻蝋値「エマ……一緒に解体してみるか?」
エマ「…………うん!」
刻蝋値「そうこなくちゃ!まずはここの筋に沿って包丁を入れてみて……」
エマ「……こう?」
刻蝋値「そうそう。いい感じだ」
と、その時
???「……貴様達、誰のシマ荒らしてるのか分かってんのか!!?」
爬虫類を思わせる亜人の集団が俺達に叫んできた。
刻蝋値「……ワニ?」
第98話 ワニニンゲン、和人間……ワ…………?わかんねぇ!!に続く。




