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第55話

魔王との戦いをどうぞ!

第55話 俺はいつも…………どうして大切なときに役立たずなんだ!!


~チキュウ・魔王の部屋~


竜爺「魔王様、どうされましたか?」


魔王・デストロイブラスト「…………いや、なにか胸騒ぎがしてな」


竜爺「刻蝋値殿なら大丈夫ですよ。彼は強い、ただひたすらに」


魔王「だが、かの星の魔王から発される魔力が日に日に増しておるのだ。…………その強さは我を超えたやもしれぬ。この辺りで魔力増幅が止まれば良いが…………」


~回想~


刻蝋値「魔王さん! 最低限の挨拶もせずに立ち去って、この度は本っ当にすんませんでしたっ!!」


魔王「バカモン! 頭なぞ下げるなっ!! 仕方あるまい。本当に緊急事態だったんだろう? 我への礼儀とやらは、後回しで当然だ」


竜爺「お主は普段礼儀がなっておる。なればこそ、先程異常事態が起きたことが裏付けされるのじゃ。その表情、余程の事があったと見受けるぞ」


刻蝋値「お二方(ふたかた)とも優しいな。ああ、異星人が侵略してきて、たまたまダイアとラピスがいたから大災害レベルの被害は抑えられたが、城の兵士が数名死んだ」


魔王「ぬう、失言に聞こえることを承知で言うが、魔物からすれば、付近の奴が突然誰かに殺されることが当たり前なのだが、人間はそうそう死ぬことがなく、同族の死が慣れないといったところか?」


刻蝋値「…………まぁ、そんなところだ。魔物にしたって俺は襲い掛かってくる奴だけ殺すようにしてるし、殺したら食ってるし…………だけど、あいつらは無差別に虐殺しようとした。それが許せねぇ」


竜爺「なるほどのぉ。ワシからすれば、竜族の顔見知りが殺されるようなものか。確かに、いい気はしないのぉ」


刻蝋値「そう言うことッス。そして異星人共も、何やら星の上層部がおかしいやら、自分等の皇帝がおかしくなったやら言っていてな。

俺は1年前ほどにそいつらの星から思念だけやって来た魔王・ダークネビュラが裏で動いていると思ってるんだ。魔王さん、太陽の裏側のエネルギーを精密に検知してくれるか? お願いだ!」


魔王「心得た。…………、これは、一つ一つのエネルギーは弱いが、大きく分けて6つのエネルギーを感じる。その内1つの大きなエネルギーが本体だろう」


これが意味することは1つ。


刻蝋値「やはり自分の星の連中にも憑依していそうだな」


魔王「これが全て集まったとなると…………我以上に厄介な存在になるやもしれぬ」


刻蝋値「そうか。だったらなおのこと俺が始末する必要があるな! ありがとう! 早速動き出すよ。マリン、行こう。」


マリン「はい!」


刻蝋値「魔王さん、色々助かった。今度こそ挨拶だ、あばよっ!!」


魔王「またいつでも遊びに来るがいい!」


~回想終了~


魔王「必ず戻ってくるのだぞ、強きゴキブリよ」


~アース・魔王の部屋~


魔王・ダークネビュラ「グラビティ・アイアンメイデン・スーパー!」


大量のマイクロブラックホールを展開し、ありとあらゆるものを吸い込むようにけしかけた。


スパーク「肌で空気の流れ感じろ! 絶対に回避しろ!」


スパークは相変わらず魔王目線でも反応できない速度で動き、なおかつ確実に回避しているようだ。


ラピス「フォースマッピング…………成る程、穴は案外多いようだな」


ラピスは力を可視化することで、強力な力場、すなわちマイクロブラックホールの動きを認知し、的確な回避行動を行った。


閃影「空気が薄くなった…………無駄な動きは慎もう」


閃影は大量のブラックホールのせいで、空気が薄くなったことに気づいたようで、あまり雑な動きをしないよう気を付ける事にした。


スパーク「鞭蛇棘(むちへびとげ)


スパークは魔王の死角となった位置で跳躍し、投擲速度をマッハ1から20まで変化をつけた20個のクナイを投げ、一匹の蛇が鞭のようにしなりながら飛んでくるかのような軌道で命中させた。


魔王「ぬぅ、このような得物で我に傷をつけるとな」


スパーク(クナイならマッハ18を超えれば有効か)


18投目から魔王に傷が付いたことから分析した。


魔王「豪雷砲(ごうらいほう)!!」


スパーク「白霧(はくむ)(まい)


魔王の腕から放たれる高圧電流を予測して避け、マントを上手く利用した特殊な動き方で、相手の視線を(あざむ)き、翻弄(ほんろう)し始めた。


魔王「ぬぅ、一体どれが本物だ…………それに何故当たらない」


魔王は完全に、スパークの動きに着いてこれていない。


閃影「受けてみよ、絶技・雷連斬!!」


この数日、刻蝋値と兄から様々なことを学び、刀の速度をマッハ11まで増した連続切りが、魔王の腕を切り落とした。


魔王「馬鹿な! 邪気を極限まで吸った鬼桜以外で我が腕を切り落とすだと!? あり得ん!!」


スパークは妹が戦果をあげたことが嬉しかったのか、一瞬口角が上がった。


閃影「…………この刀は最上大業物14工、名を紅葉(もみじ)と言う。刀の心得あるものが振れば鋼鉄を容易く斬り、その(もの)達人(たつじん)ならば、金剛(こんごう)すら斬り伏せる。そして()(ざくら)と対になる、邪を滅する力を持つ刀だ」


ラピス「冥土の土産に名刀の話を聞けて満足したか? スパークさん!」


アルティメットモードに突入したラピスが、スパークに合図を出した。


スパーク「ああ、」


2人「(ごう)()雷神殺拳(らいじんさっけん)!!」


規格外の速度で純粋な運動エネルギーが凄まじいスパークの拳、アルティメットモードに入り、雷をまとった上、プラズマの発生で更に電力を向上させたラピスの拳、両方向から2人の拳を浴びた魔王は、再び地面に伏した。


アイ「凄まじいな。本当に俺の出番が無さそうだ」


ラズリ「凄い…………ラピス、成長したのね…………スパークさんと連携をとれるなんて、私のために、血の滲むような努力をしてきたのね」


…………本当、アイツの義姉を思う気持ちは尊敬に値するぜ。確かに俺やチキュウの魔王、デストロイブラストの力を取り込んではいるが、それを磨いて()()ましたからこそ、今、スパークと連携出来ているんだよな。…………だが、なにか嫌な予感がする。虫の知らせ…………じゃねぇが………………


閃影「とどめを…………絶技」


閃影がとどめの予備動作をs…っつ!!


スパーク「離れろ! 閃…」


やべぇ!! 間に合わねぇか!?


閃影「きゃっ!? な…………動けない…………!」


閃影が一瞬の隙を突かれ、魔王が放った闇の触手に掴まれたのだ。


スパーク(絶技!!)


魔王「全員動くな!!」


くっそぉ…………あの野郎、チキュウの魔王さんとは正反対の姑息やろうだな。


スパーク「閃影を離せ、俺ならいくらでm…」


刹那魔王の拳がスパークに命中し、吹き飛んだスパークが城壁を崩した。


魔王「はっはっはぁ! その筋肉量で吐血なしとは頑丈だな。おっと、我の命令を聞いてもらうぞ、止まれ、そして口を動かすな。今度勝手に喋ったら、この女を()りつぶすぞ」


スパーク「…………」


魔王「よし、我が止まれと言うまで進み続けろ。加速力を生かした奇襲を仕掛けても無駄だ。半自動的に闇が女を締め上げる。…………止まれ」


スパークは黙って言う通りにした。


…………くそっ! 獣形態の俺なら巻き添えで大ケガを負わせちまうが、あいつを瞬殺して閃影も助けれる! どうして大事なときに使えねぇクソポンコツに成り下がっちまうんだ!!


魔王「よし、自らが死ぬまで殴り続けられる代わりに、他を助けるか、全員仲良く殴り殺させるか、選べ。…………その前に、この女に10秒間喋らせてやろう。何か言うが良い」


閃影「兄者! 私に構わず魔王を殺して下さい! この数日間、兄者と闇影、闇影の仲間達と過ごした日々は、人生で最も幸せな数日間でした!! お達者(たっしゃ)で!!」


涙ながらに兄に別れの言葉を伝えた。


魔王「は………は………は………………我に心があれば、泣いていたのかな? さて、閃撃(せんげき)末裔(まつえい)よ、お前の答えを聞かせよ」


スパーク「俺だけを存分に殴れ。妹を含む他者に手出しする素振りを見せたら、お前を即殺すぞ」


そう言いながら、閃影に目配せをしたように見えた。


魔王「その根性といい、閃撃の生き写しのような奴だな。良いだろう! 存分に殴りまくり、お前の姿を(みにく)くしてから死なせてやる! 感謝するがよい!!」


そしてまた一発拳を入れた。


魔王「…………いちいち目の前まで戻らせるのは面倒だ。次の一撃からはその場で耐えろ。1mでも動けば妹を潰すぞ。オラァ!!」


1mどころか1mmすら動かなかった。


魔王「おお、耐久力も素晴らしいな。こんな生物がおるとは恐れ入った」


…………てめぇの拳が貧弱なんだよ。そんなものでスパークに有効なダメージを与えられてたまるかよ!…………だけど、俺が確実に奴を討てるようになるまでの残り30分となると、別の手段も使いそうだな。


魔王「何処まで耐えられるかな?」


~残り20分~


魔王「ぬぅ、醜い顔になってなお堪え忍ぶか」


普段のクールなイケメン顔の原型が無いほどに、顔が腫れ上がってしまった。


魔王「…………よし、次は間接技を決めてやろう。とにかく動くな」


スパークは言う通りに動かなかった。


ラピス「………………!…………!!」


ラピスは奴に有効打を与えれるにも関わらず、自らが動けず、拷問(ごうもん)を受けているスパークを見ていることしかできないことに相当(いきどお)りを感じているらしく、()(もん)の表情を浮かべている。


魔王「む、んぐぐぐぐぐ…………う、動かない…………何故……………………??」


スパーク「…………」


魔王「答えろ! 閃撃の末裔!!」


スパーク「自ら動かなければ良いのだろう? 俺は動かずに力を出しているだけだ。誰にも何もしていない」


魔王「おのれおのれおのれ!!!」


魔王は筋力でスパークに勝てないことが相当悔しいようで、かなり取り乱している。


…………あんなに顔を腫れ上がらせてるのに…………ボロボロなのに…………普段の100倍カッコいいよ、お前…………。


この瞬間、スパークとの友情関係は俺の誇りへと変わった。


魔王「ぬおおおおおおおおおお!!!!」


スパーク「…………」


魔王が叫び声を上げ、全力で腕を折ろうとしても、相変わらず涼しげな顔をして、関節を筋力で守っている。


魔王「はぁ、はぁ、…………仕方あるまい、こうする他、無いな」


魔王は邪悪な笑みを浮かべた。


魔王「閃撃の末裔よ、追加命令だ。絶対に力を入れるな。絶対だ」


スパーク「…………」


目に見えて脱力したのが分かった。


魔王「よし、良い愚犬(ぐけん)だな。まずは腕の関節を…………」


バキッ!…………と、大きな音がなった。


スパーク「!…………」


表情こそ変えなかったが、汗が1滴流れ落ちた。


魔王「良い音だなぁ! よし、振り回してみるか!」


間接が役割を果たさなくなった腕の前腕部分を持ち手にして、スパークを高速で回し始めた。


魔王「おおお! よく回る!! 最高の気分だ! フンッ!!」


そして城壁にぶつけ、壁にめり込ませた。


魔王「壁を抜け出して我の前まで歩いてこい」


腕を折られ、散々振り回されたにも関わらず、歩行速度を落とさずに歩いてきた。しかし、汗の量が尋常ではない。凄まじい痛みに耐えたようだ。


魔王「次は…………」


もう片方の腕、右脚、左脚と、全ての関節を折った上、投げ飛ばしては戻ってこさせ、しまいには何度も地面に斧をしならせて叩きつけるかのように、頭を打ち付け続けた。そうして10分が過ぎた。


スパーク「…………」


魔王「流石に流血をしているな。それでも表情を変えぬか」


なんと、ここまで痛め付けられて尚、表情を変えていないのだ。周囲の者達の中には閃影をはじめとして、見ていられずに目を背けてしまう者も居るが、未だにその目から光が失われていない。

流石にこれには魔王も驚いているらしく、次の一手をどうしようか本気で迷っているらしい。


このまま10分間迷い続けやがれ、そしたら俺がこの場の誰も反応できない速度でテメェを消滅させてやる!!


…………が、やはり上手くは行かず、魔王は次の一手を閃いたようだ。


魔王「次は感電地獄だ。肌を黒焦げにしてやろう。ハアッ!」


2分ほど高圧電流を流し続けられた。


魔王「よく耐えたな。…………耐性でもついたか?…………次は重力地獄…………と言いたいが、加減が難しいからやめだ。灼熱地獄を味合わせよう。ハアッ!」


今度もやはり2分、脱水症状が酷いスパークに地面が溶けるほどの熱を加え続けた。俺やスパークはかなりの頻度で超高速移動をするため、マグマくらいの熱耐性はあるのだが、今の魔王の狙いは脱水症状なのだろう。


魔王「は……は……は…………、さしものお前も目が死にかけているな。お前に拷問された悪党共も、こんな気持ちだったのかも知れないなぁ…………」


これに関してはある意味奴の言うことにも一理ある…………。だが、スパークと悪党どもには違いがある。理由なく善人の虐殺を楽しんだかどうかだ。奴等は因縁のない人間や動物、とりわけ力が弱い者達を娯楽で苦しめるのに対し、スパークは客観的に見過ごせない悪を(さば)いているに過ぎない。悪いことを考えない奴なら、ほぼ間違いなくスパークが生きる方が利があるだろう。

…………最も完全な善や完全な悪がないと言う意味では、どちらも"やっていること"だけなら同じだろうがな。


魔王「さて、頑張った褒美に、10分は持続するミニブラックホールで何もかもを無に帰してやろう! 大好きな仲間達と死ねるのだ! 本望だろう!! はははははは!!!!」


くっそぉ!! こうなったら散らばもろとも!! 獣形態になって俺の体ごとアイツの体を消し飛ばしてやる!!


「絶技」


…………ん?


魔王「今のh…」


閃影「心魂(しんこん)(ちょう)()(ざん)!!」


閃影は魔王が全力の攻めに転じる隙を突き、脱力からの全力斬撃で自身を束縛していた闇を一瞬で霧になるまで斬り伏せた。…………だけでなく、止まらず魔王の体を次々とソルベに変えていく!

初めのスパークの目配せはこれをさせるためだったのだ!


魔王「ぬうううっ!! 闇の手に沈めてやる!」


切り崩され切る前に、閃影を殺すため、ブラックホールを纏った腕を伸ばした。


ラピス「させるか! 超焦(ちょうしょう)熱光線(ねつこうせん)!!」


最大のエネルギーを凝縮したビームを魔王の片腕に打ち込み、腕を切り溶かすことで、閃影を守った。


ラピス「ラズリ姉さん!」


ラピスはすかさず死にかけのスパークをラズリに投げ渡した。


ラピス「皆さん退散です!!」


全員が逃げ出す。


魔王「最後の悪あがきだぁ!!」


魔王は極太の破壊光線を発射した。


ラピス「任せてください! ハアッ!!!」


ラピスもデストロイブラスト直伝の破壊砲で対応し、見事相殺に成功した。


魔王「お……の……れ…………禁技を使おう…………」


禁技…………デストロイブラストはこれを使ったら、魔界を壊しかねないほどの怪物になった…………ヤバイ………………!!


刹那、魔王の大きさが10メートルの闘牛のようになった。


魔王「ぐぎゃああ!!」


速い、追い付かれる。ラズリ…………いや、彼女の手の上のスパーク…………と、ついでに俺に標準を定めているんだ。


閃影「元々私が犠牲ni…ゴプッ!!?」


閃影が割って入ったため、魔王の角がラズリまでで止まり、そのまま俺たちは飛ばされていった。


アイ「!!、おのれ魔王!今ここd…」


ラピス「退散します!」


ラピスが最大速度でアイ王を抱えて逃げ、俺達が落ちた地点まで到達した。


アイ「あちち、すまない、助かったよ。彼女らの回復だな」


アイ王は、慣れない摩擦熱の火傷に少々苦しんだが、直ぐにすべき事に取りかかった。


閃影「わ……たしは…………いら……ん。…………あ…………に……じゃ…………」


腹に風穴が空いており、普通なら誰もが諦める容態だ。だが、アイ王は自信ありげに言い放った。


アイ「"この程度"の損傷、魔法石100個あれば十分!! 見よ、覇王のヒールビックバン!!」


超強力な回復魔法を実現させ、傷ついた者達を全回復させた。


閃影「…………え? 傷跡すら無いのか…………?」


閃影のお腹は、傷1つ無い、美腹筋が見えている。


ラズリ「信じられません。腹の穴が消えました…………」


それはラズリも同じく。


ラピス「一生分の感謝を今ここで述べます!! ありがとうございます!! ありがとうございます!! ありがとうございます!! ありがとうございます!! ありga……」


アイ「ただ働いただけさ。石ころで人を救えるなんて、こんな安い投資はない!」


指で魔法石を回しながら、慈愛に満ちた表情で答えた。


スパーク「…………」


アイ「おお、良かった! 君が一番心配だっt…」


スパーク「大量の水を寄越せ」


アイ「アクアスコール!」


魔法石1つを消費し、敵単体への水攻撃を放った。


スパーク「ゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴク…………!!!!!!!!!!…………生き返った。アイ王、かたじけない!」


閃影「兄者!! 私は! 兄者が生きてて! 嬉しい!!!」


閃影は泣きながら全力でスパークに抱きついた。


スパーク「ああ、お前こそ、無茶をしやがって…………。生きることが大切だと言っただろう…………!!」


極限まで珍しいことに、スパークが人前で妹に全力の包容をしている。


刻蝋値「スパーク、お前はマジで男だ! 本当に生きてて嬉しいぜ!!」


俺も涙がこらえられない!!


スパーク「…………闇影、お前は後何分で全力とやらを出せる?」


刻蝋値「2分だ。けど大分硬くなったから、もう行こうと思う。本当に迷惑を」


スパーク「いや、俺とラピスが時間を稼ぐ、閃影、紅葉を貸せ」


閃影「い、行くのですか!?」


スパーク「五体満足、頼れる相棒つきなら奴にも遅れをとらない。案ずるなら闇影、お前の出番が回らないことだ」


凄みが効きつつ、とても便りになる表情で俺を見据えた。


刻蝋値「…………分かった。役立たずに発言権なんてねぇし、スパーク、何よりお前を信頼している!」


アイ「よし、ラピス君、エネルギーを全快だ!」


アイ王は魔法石3つをエネルギーに変換し、ラピスにチャージした。


ラピス「ありがとうございます! アルティメット・フォウルムーヴ!!」


ラピスは即全力の形態になった。


スパーク「頼もしいぞ、相棒」


ラピス「最強の忍と肩を並べるのです。これくらいは強くならないといけませんって」


魔王が全速力で近づいてきた。


2人「必殺合(ひっさつごう)()()電連続(でんれんぞく)(りゅう)動斬(どうざん)!!」


2人は魔王を遥かに超える速度で駆け巡り、魔王の全身を斬り刻んでいく!!


魔王「ぐおおおおお!!!」


魔王には相当効いているらしく、ひっくり返って大地をのたうち回り始めた。


刻蝋値「俺も配置に着くぜ!」


俺は急いで指定の位置、左端の平地に向かった。甲皮が固まりつつある今、速度はマッハ5、6、7…………増し続けている!


第56話 塵も残さず消し飛ばす!!に続く。

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