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第45話

魔王と皇帝、関係はあるのか………!?

第45話 久しぶりだな…………てめぇは必ず殺しにいくからな!


刻蝋値「さて、あそこに見えるバカでかい城が、センター帝国城で良いな?」


ライト「うっぷ…………間違いありません。1番上の部屋に、皇帝はおられるはずです。…………内に魔王を秘めて」


ゲロ(アシッド)を吐きながらも、ライトは説明してくれた。


刻蝋値「…………吐いているにもかかわらず、ペースを落とさずに走りを強行したのは悪かったと思っている。これも許されない過ちを犯したが故の罰だと思って耐えてくれ」


レフト「うう…………返す言葉もありません。所で、俺たちの隊長は地下の兵舎にいるはずだ。城の一階中央の階段を下りるか上るかで、それぞれの目的地につくはずです」


刻蝋値「成る程な。…………だが、お前らは既に裏切り者扱いだ。隊長とやらが無事かどうかも怪しいと思うが」


ライト「ミドル隊長も人が良い。悪意ある上層部に楯突いて、牢屋に閉じ込められているかもしれない…………あるいは」


レフト「バカやr…」


刻蝋値「静かにしろ。だったら生きている方の可能性にかけるんだ。どのみちお前はヘマを出来ねぇ立場だろ?」


レフト「おっしゃる通りです。最初から諦めてたまるか」


刻蝋値「そのいきだ。お前らのノロケ話通りならしぶとく生きている可能性は高い。ならば救出を試みる価値h… マジフォン『ピリリリリ!』


アメジストが開発し、ラピスラズリがバージョンアップをしたお陰で非常にハイテクになった通信端末、マジフォンが鳴り響いた。


刻蝋値「少し時間をくれ。こちら刻蝋値! ルビーか。おお、東軍の制圧完了か。良くやった! ニクスにもご苦労様と伝えてくれ。…………成る程、宇宙関連の乗り物は無かったか。だったら紅茶でも入れながら、有事の時にでも備えておいてくれ。…………ああ、本当にご苦労だったぜ」


マジフォン『ピリリリリ!』


刻蝋値「おっと、…………今度はエメラルドか。こちら刻蝋値!…………西軍制圧完了で、兵器が搭載されてないロケット1機を確認か。これも質量弾としての驚異はあるから、無力化したいな。プログラムは書き換えられそうか?…………無理なら仕方ない。電力を遮断してくれ。…………ああ? 全てが終わったらキs…ゲフン!ゲフン!」


キスと言いかけた所で、俺は咳払いした。こう言うところで変なことを言う奴は、いくら強くても良く裏切られるからだ。


刻蝋値「こっちは信頼できねぇ奴等がそばにいるんだ。…………最近相手にしてやれてねぇのは悪いと思ってる。だが、俺ら自身突入前なのもあるから切らせてもらうぜ。ルビー達共々非常時への備えだけは忘れるなよ。じゃ、4人とも任務遂行ありがとう!」


俺はマジフォンを切った。


レフト「本当に…………もう、西軍と東軍を制圧しちゃったのですか…………?」


刻蝋値「おう、あいつらもすげぇだろ。そして、実力で言えば、俺はあいつらすら瞬殺出来る」


ライト「僕らが生き残るには、一先ずあなたを怒らせないこと。改めてその事実を突きつけられた気分ですね」


刻蝋値「分かれば良い。さっさと突入するぜ」


~城門~


兵士たち「貴様らは裏切りの特殊部隊隊員2名!」


レフト「俺に任せてください!」


アイツは素早く掌底打ちと後ろ回し蹴りで、アサルトライフルを持つ兵士たちを倒した。スーツありきとはいえ、体術自体はセンター帝国最強なだけあって、良い腕前だと思った。


刻蝋値「成る程、腕は確かなんだな。ならば別行動後、生存して俺らと合流できて当たり前だと見なすぞ」


レフト「望むところです!」


アサルトライフルを拾いながら、自身ありげな顔で返事してきやがった。覚悟が決まった分、以前よりは好感を持てるようになった。


レフト「ライト、お前も自衛くらいしろよ。仮にも特殊部隊に所属できたんだ。金目的で兵士になったやつらには負けねぇよ!」


ライト「うん、そうだね。でも、鉢合わせないことが、理想だよ」


刻蝋値「ライトの言う通りだ。血気にはやるな。内部の大まかな様子は俺が調べる。アンテナサーチ!」


俺はこの1年、何だかんだ色々あったお陰で精度が上がったアンテナ(触角)を利用し、城内の構造や人員を解析し始めた。


刻蝋値「んー、成る程。レフト、地下三階の牢屋に一人、相当気が立ってる奴が閉じ込められている。少し城の見取り図を貸せ」


レフト「どうぞ」


俺は進むべき道のりを描いてやった。


刻蝋値「この道のりで行けば、多くても5人、上手くいけば、看守2人を伸びさせるだけで済みそうだぜ。健闘を祈る」


レフト「ありがとうございます」


ライト「僕たちは…………」


刻蝋値「まずは皇子の確保だ。俺らの侵攻を察知されて、暗殺されたりしたらたまんねぇからな」


ライト「分かりました」


刻蝋値「よし、音を立てないようにしつつ…………走れ!」


俺はライトを小脇に抱え、レフトと同じ速度で走り出した。上手いこと兵士共に気づかれることなく、大階段の前にたどり着けることが出来た。


刻蝋値「裏切らず、隊長を救出した状態で会えることを祈ってるぞ」


レフト「刻蝋値さんこそ、魔王の化けの皮を剥いでやって下さい!」


俺たちとレフトは別れ、互いの目的地へと全速力で進む。俺の目の前には案の定多くの兵士が見えたが、気配を完全に消し、壁や天井を素早く移動することで、誰にも見つからずに皇子の前にたどり着いた。


刻蝋値「…………ライト、お前は頭を良くすることも悪くはないが、もっと体を鍛えろ。事が済み次第、効率的なメニューを組んでやる」


ライト「うう…………うっぷ…………ありがと…………う、ござ…………いま…………す………………」


ま、ちょっと鍛えたくらいでどうにかなることでは無いがな…………


刻蝋値「少しはマシな(ツラ)になったか、セントラル皇子に説明してやってくれ。邪魔者は俺が気絶させるから安心しろ」


ライト「…………分かりました」


~セントラル皇子の部屋~


コンコン…………と、ノック音がなった。


セントラル「どなたかな?」


ライト「センター帝国特殊部隊、ミドル隊所属のライトです。セントラル皇子に重大なお知らせを届けに参りました」


セントラル「…………」


~回想~


セントラル「え!? …………ミドル隊長が裏切り者…………?」


軍司令官「ええ、誠に悲しい現実だが、彼は若き隊員二人を死地に送り込んだ挙げ句、録な情報も得られないまま20名の兵士を追加で死地へと送り込んだ。牢屋で兵士とは思えないほどあっさりと白状した彼は、ネオアース…………改め、チキュウ人と内通し、我らの戦力を削るために行ったと言っていた」


セントラル「ミドル隊長が…………ライト君とレフト君を殺し…………20名もの兵士さんまでもを殺すなんて…………」


軍司令官「私も本当に遺憾だよ!! あの勇ましさの中に確かな慈愛の心を持っていたと思っていたミドル隊長が、まさかただの臆病で冷徹なサイコパスだったのだからな。皇子、あなたの命もミドルの手の者に狙われているはずです。彼らはミドル本人の名や、ライト君、レフト君、20名の哀れな兵士たちの名を騙ってあなたに近づくでしょう」


セントラル「…………部屋に入れず、軍司令官に報告するよ!」


軍司令官「流石はセントラル皇子! いついかなる時も、私は貴方の助けを呼ぶ声に答えます!」


セントラル「分かったよ。…………ライト君…………レフト君…………イーズィ君…………ソフト君…………ハード隊長まで…………グスッ…………ヒック」


軍司令官「私は政務がありますので失礼します。泣きたいときは、思い切り泣くのです。皇帝になれば、それすら出来ませんので…………」


~回想終了~


セントラル(どうしよう…………まさか軍司令官から報告を聞いた翌日に刺客が来るなんて…………)


ライト「皇子様~! 居られないのですか~?」


セントラル(…………声がそっくり、ミドル隊長ならこれくらいの人探しは容易いか)


ライト「もう、大事な報告なんですよ。仕方ありません。合言葉、閃撃の、ラ―――」


セントラル「ライトニング!…………(しまった…………何で? 合言葉は2人だけの秘密じゃ…………)」


ライト「失礼します。居るじゃありませんか、どうして返事して下さらなかったのですか?」


セントラル「い、いや、だけどライト君、君は既にチキュウで戦死したのでは…………?」


ライト「…………生き延びてしまったのです。僕とレフトは罪の無いチキュウの方々数名を殺したにも関わらず」


セントラル「でも、父上が、調査団がチキュウの人達は悪いことしか考えていない、暗殺に特化した文明の持ち主だって言っていたよ」


ライト「皇子、僕は君に実際に見てこそ真実を知ることが出来るって教えましたよね。真空管の中だと軽い物体も重い物体も同じ速度で落下することだって、実験キットで見たお陰で納得できたじゃありませんか」


セントラル「ライト君自身が自分の目で見て、チキュウの人たちが悪い人じゃないと判断したんだね?」


ライト「勿論です」


セントラル「だけど、それじゃあ脳切り取り殺人事件の犯人は誰なの? チキュウ人以外に犯人が居るとは考えられないって父上が言っていたよ」


ライト「…………チキュウ防衛軍のリーダーを務めておられる方と話し合った結果、古の魔王が犯人である可能性が高いとの結論が出ました」


セントラル「ま、魔王…………閃撃のライトニングが討伐した、あの魔王なの…………?」


ライト「はい、そしてここから皇子には落ち着いて聞いてほしい事があります」


ライトはセントラル皇子に、実の父親が魔王に操られている可能性が非常に高いこと。魔王は人体が最もエネルギーを消費し、かつ分子構造的にもカロリーが高い脂肪で出来た脳を食らい、力を高めていること。今はまだ、人を動かすことで利用できる皇帝を食らいつくして居ないが、いずれは皇帝の脳を全て食らいつくし、殺害するに至ることを伝えた。そして…………


ライト「軍司令官が悪い考えの持ち主だった場合、魔王に上手いこと利用されている可能性が高いです。僕らの隊長、ミドル隊長も、魔王に操られた皇帝の指示で牢屋に入れられたと考えると、点と点が繋がります…………」


セントラル「それどころか、父上が操られていたら、間接的に僕たちも操られているよ! どうすれば良いの? ねぇ!」


皇子は泣きそうな顔でライトに助けを求めた。


ライト「…………閃撃のライトニングが行ったような方法を用いれば、皇帝から魔王を追い出せる可能性があります」


セントラル「…………父上を傷つけるの?」


ライト「それだけでは不十分です。ライトニングにとってのシャドゥのように大切な存在…………つまり、セントラル皇子。貴方の声が必要です!」


セントラル「僕が声をかけて、父上を痛めつけることで、魔王に苦痛を与えると言うこと…………なの?」


ライト「他に確実な方法がありません。こうしなければ、魔王に食われ行く父上を見守ることか、父上の命と引き換えに、魔王の支配から一時解放されるかのどちらかになります。残酷な選択を迫っていることは承知です!…………どうか勇気を出し、皇帝を魔王の呪縛から解放してください…………!」


セントラル「…………本当にその通りなら、僕は迷わず父上を魔王から助けるよ。怖くたって憶さない! だけど、それは本当に魔王に支配されていたらの話だよね。ライト君を殺さずにここへと連れてきたチキュウの方は近くに居るはずだよ」


ライト「そ、それは」


セントラル「出てきて! 姿を見せなかったら軍司令官に電話かけるよ!!」


刻蝋値「いや~、皇子様は、想像以上に聡明であられますね」


セントラル「ご、ゴキブリーーー!!」


刻蝋値「…………あれ? そうでもないのか?」


ライト「いえ、偽装フェロモンを出している刻蝋値さんの正体を見破っていますから、相変わらずの聡明さですよ」


刻蝋値「それもそうだな。あー、頼む、落ち着いてください…………」


セントラル「はあっ…………はあっ…………、ごめんね、皇子に相応しくない取り乱しかたをしちゃったよ」


刻蝋値「構いませんよ、名乗り遅れました。俺の名は刻蝋値。チキュウ防衛軍のリーダーを務めています」


セントラル「僕はセンター帝国皇子のセントラルです。刻蝋値殿、単刀直入に聞くよ、貴方の目的を教えて!」


刻蝋値「はい、俺の野望はこの星の魔王、ダーク・ネビュラを完全に討伐することです。更に、センター帝国の皇帝が、高確率で魔王に憑依されているので、それが(まこと)であれば、彼の救済も目的の1つとなります」


セントラル「もう1つ質問があるよ。父上が魔王に憑依されていると、どうして思ったの?」


刻蝋値「根拠はつあります。1つ目は、魔王ダークネビュラが憑依していた二人の人間が、どちらも王であったことです。憑依された王の内、片方は別の人間が、もう片方は俺が命を奪う形で倒しました」


セントラル「どうして殺したの!?」


刻蝋値「少なくとも、俺が対峙した王は暴虐の限りを尽くしており、馬車を襲う山賊を放置するわ、無実の人間を凄惨な拷問の末に殺すわ、王城兵になった女性にセクハラを働くわ、仕事中の部下を足蹴にするわ、等、人とは思えない行いばかりをしており、当時義賊をしていた俺としては許せない存在でして、魔王ごと消滅させる勢いで殺害しました」


セントラル「…………こんな王様、物語の外にも居たんだね」


…………皇子の反応を見るに、少なくとも本来の皇帝は優しい可能性が高いか。


セントラル「あ、ごめんなさい! 話が脱線しちゃったよ」


刻蝋値「気にしないでください。貴方や皇帝が優しいことを知れて、俺としても嬉しいくらいです。2つ目の根拠は、王を消滅させた後に出てきた魔王が、ご丁寧にアース出身の魔王であり、チキュウを支配しに来ると説明したことです」


セントラル「そっか、父上の号令で全軍を動かせれば、チキュウ軍とも戦争が出来るって事だもんね」


刻蝋値「おっしゃる通りです。それどころか、ノース、イースト、ウエスト、サウスの4国も魔王に毒されていると、俺は考えています」


ライト「ア、アース総出でチキュウと全面戦争…………」


刻蝋値「その通り、こうなったらいくら俺が全力を出そうとも、大勢死ぬ。赤の他人だって良いやつが死ぬのは嫌なのに、今の仲間の誰かが死んでみろ。俺の精神が破錠し、その隙をついた魔王が俺に憑依でもすれば!」


ライト「もう誰も勝てない殺戮兵器の完成…………魔王の天下…………」


セントラル「あわわ…………」


刻蝋値「絶対に奴だけは消滅させる必要がある。皇子、話を逸らせてすいません。最後の根拠です、脳切り取り殺人事件はご存じだと思います」


セントラル「うん、それの原因が分からないから皆困っているんだ。でも、父上の判断は、今思うと確かに変かも。ここ半年は人事の移動も嫌に多いし」


刻蝋値「少し前に、ライトが言ったように、我々は魔王が人間の脳を餌に思念の活動を維持、増強していると考えています。王位を持つような重要人物からは無闇に食らわず、できる限り利用しようとするのも合理性だけをみると自然と言えます」


セントラル「…………父上はうってつけだね」


刻蝋値「悲しいことにその通りだと思います。では、一般の人達は?」


セントラル「彼らだって、目立ってないだけで大切な帝国民だよ! (ないがし)ろになんて出来…………あ…………」


刻蝋値「俺たちは決してそのような人々を蔑ろにはしない。だが、人を虫けら程度にしか思わない、思えない魔王からすればどう見えるかな?」


セントラル「こっそりと謎の死に方をさせれる上、自分の力も大きく増やせる…………べ…………勉……………………」


刻蝋値「無理して最後まで言わなくてもよろしいです。皇子が奴の立場だとこう考えると予想したことを、実際に考えていると思います。嫌なことを考えさせたことを()びます」


セントラル「いいや、刻蝋値さんとライト君が考えていること、僕もそうかもしれないとすごく思う。行こう! 父上の元へ! 例え違っていようが魔王は動き始めている! そうでしょう?」


刻蝋値「おっしゃる通りです! 俺の背にしがみついてください。急ぎ目にお父上の元へ向かいます!」


セントラル「ありがとう! 心強いよ、コックローチナイト!」


刻蝋値「こ、これは光栄ッスね…………(なんだぁ!?変なところがガキだな…………この子…………まぁいいか!)」


ライト「最悪僕を盾にしてください!」


刻蝋値「それには及ばねぇよ、アサルトライフルの弾位キャッチできるし」


実際に数名の兵士と対面したが、皇子に気づかずライフルを乱射してきた馬鹿は1人だけだった。弾は全てキャッチしたし、周りの兵士に取り押さえられたので、俺らは先に進むことにした。


~玉座の間・門前~


ライト「ごくっ…………」


刻蝋値「皇子様、お父上の元へ通るために、許可を得てくださいますか?」


セントラル「わかったよ。…………父上! 僕です! 皇子セントラルです! 今、お話ししてもよろしいですか?」


皇帝「…………こりゃ。セントラルや、1人で部屋から出てはいけないとあれほど…………」


セントラル「僕のお友だちの兵士さんと、頼れるナイトに守られてやって来ました!」


皇帝「おお、そうだったか、よくぞ声をかけれた。偉いぞ~。彼らに門を開けてもらいなさい」


ライト「片側お願いします」


刻蝋値「成る程、王城兵はこうやって開けるんだな」


そんなことを言いながら、互いにタイミング合わせて、門を開けた。


セントラル「父上~! お久しぶりですー!」


 セントラル王子は、久々な父との再会に喜び、思わず駆け出していった。


皇帝「むむ!? セントラルや、止まれ!」


セントラル「はい?」


訳もわからず止まるしかなかった。


皇帝「なぜ、臆病な裏切り者が一緒なのじゃ? それに、どうしてゴキブリ怪人なぞ招き入れた?」


セントラル「…………」


皇帝「答えんかい!! セントラルッ!!!」


先程とはうって変わり、恫喝するように返答を求めた。


セントラル「…………やっぱり父上じゃない」


皇帝「…………今ワシになんといった?」


セントラル「お前は父上じゃない!! 賢く優しかった軍司令官をあんな意地悪な人に変えるわ、軒並み色々な人達を適正の低い役職に就かせるわ、何より、ライト君達をどんな危険があるのか分からない場所に人工衛星の調査なしで送るなんて、父上らしくなさすぎる!!」


皇帝「…………何を言っておるのじゃ。軍司令官は昨日、お主に優しい言葉をかけたと…」


セントラル「それがおかしいよ! いつもは僕が分からないような方法でしか解けない計算や謎なぞを出しては、僕の間違える姿を見て小馬鹿にするあの人が、昨日だけ嫌に優しかった! 知ってるよ、悪いことをしようとしている人は、不自然に周りに親切になることを。その逆もあったかな? 毎日15分は必ず僕と会っていた父上が、半年前から殆ど僕と会ってくれなかった事とかね。怖かったんでしょ? 正体がバレることが。魔王…………ダーク・ネビュラ!」


皇帝「…………」


突如セントラル皇子の足元の地面が隆起し始め、黒い棘が突き出て襲いかかっ……ろうとした瞬間、俺は反射的に皇子を抱えて素早く後退。命を救うことに成功した。


刻蝋値「残念だったな、ダークネビュラ。お前がチキュウを…………いや、アースすら獲得するには百憶年は早いんだよ」


魔王「おのれ、ゴキブリ風情が…………」


刻蝋値「ライト、命をとして、皇子様を守れ。俺も命をとして2人を守るから、2重のバリアで確実に守れるぜ」


ライト「分かりました! 刻蝋値さんに恥じないよう、全力で皇子をお守りします!」


刻蝋値「頼りにしてるぜ。さーて、ダークネビュラ、久しぶりだな…………。お前はいつも、誰かの殻を被って安全なところでくつろいでやがるなぁ」


魔王「それこそ支配者の特権よ」


刻蝋値「そんなものは、俺の前では無意味だとすぐに思い知らせてやる。てめぇは必ず殺しにいくからな! まずは皇帝から失せやがれ!!!」


俺は音速を超え、距離を詰めた!


第44話 クミン族長さん、あなたもこんな気持ちだったのですか? に続く。

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