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第36話

別の星の魔王、その実力の片鱗はいかほどか!?


第36話 済まねぇ……皆!に続く。


刻蝋値「最初から飛ばしてくぜ! メタモルフォーゼ・ビースト!」


俺は戦闘力最強の獣形態に変身した。


ダークネビュラ「絶望に苦しむがよい! マイクロブラックホール!」


刻蝋値「うおお! 吸い込まれる! …………何てな!」


俺はブラックホールの発生源と逆方向ヘ少しだけ走った。ブラックホールは小さいほどすぐに消滅する性質があるため、やはり10秒ほどで消えた。


刻蝋値「反撃だ!ハイパーソニック・ストライク!」


僅か30メートルの距離だけでマッハ10まで加速し、王様(正体は別の星に住む魔王の邪念とか力とか)を吹き飛ばすどころか、瞬間的に蒸発させてしまった。玉座や前方にあった壁も溶かし、衝撃波は地平線の彼方まで飛んでいった。


ダークネビュラ「ふははははは! いずれこの星も侵略してやるぞ! つかの間の平和を楽しむがよい! 最も、ラピスを殺せればの話だがな!!」


刻蝋値「面白れぇ、お前こそこの星を侵略するってことは、俺を殺さねぇと達成できないことに絶望しとると良いぜ!! さて!」


タックル時の運動エネルギーが変換した熱エネルギーによって、一部がマグマのようになってしまった王室を後にし、仲間たちの元へと向かった。


シトリン「キャア! 獣モンスター!」


そう言えばこの姿は始めて見せたか。てか、ハンターの癖に動物にビビるなよ…………そして反応が可愛い奴だぜ。


ガーネット「心配ない、こいつはローチだよ。で、片付けられたか」


刻蝋値「もちろんだ、メタモルフォーゼ・ケンタウロス! さっさと行こう!」


トルマ「ラズリ…………だっけ? はどうするの?」


刻蝋値「連れてく。クソ王とはいえ、忠誠を誓った主を失ったんだ。暫くは面倒を見るつもりさ」


ラズリ「…………でしたら、私をラピスに会わせてください。無駄かもしれませんが、交渉してみます。彼は私達が孤児だった頃からグレイテスト王に引き抜かれるまでの間、弟のような存在でしたので」


刻蝋値「そうか。奴の蛮行の度合いにもよるが、助けられるなら助けたいよな。何にしろ、グレイテストタウンに行くぞ」


とりあえず、王城の部隊長クラスに今日の出来事を話した後、急いでグレイテストタウンに向かった。


~午後数時間過ぎ・グレイテストタウン市街~


刻蝋値「クソッ! やられた!」


トルマ「ひどいよ…………滅茶苦茶に壊されてる…………」


町の建物は荒く破壊され、コンクリートの地面には巨大なヒビが入っている。


ガーネット「あ! パール。状況を説明してくれ!」


パール「ガーネット、それにコクロウ達も全員いるみたいだな…………私たち、全力を尽くしたんだけど、奴は戦いの中でどんどん強くなっていって…………全滅したよ」


~回想~


アレス「ハアッ!!」


音速に達する剣技を繰り出していくが、悉く避けられてしまう。


パール「サファイア! 全速前進だ!」


サファイア「ヒヒーン!」


ラピス「さぁ、君達の力を僕に見せたまえ!」


パール「走破槍!」


時速300キロから放たれる更に加速した槍の一撃を、ラピスは指2本で受け止めた。


ラピス「やるとは思うが、この程度かよ?」


パール「っつ!」


ダイア「二人とも退いて! ニクス!」


ニクス「ガルルル!!」


ダイア「ウルトラタイガークロー!!」


絶妙なタイミングで放たれた、爪からの衝撃波が合わさり、全てを抉り取る斬撃と化した。


ラピス「ほう、受けてみるものだな、俺の皮を切り裂くか」


ダイア「うそ…………」


アメジスト「オーシャン・ドロッパー!!」


海の落下を思わせる威力の水魔法を命中させ


ルビー「エレキバインド!!」


濡れた体に電撃を浴びせる。


ラピス「おおおお!!…………だがそうか。これは充電に使えるのか!」


初めはダメージを受けていたものの、途中から電力を吸収することで、寧ろエネルギーの回復に使われてしまった。


エメラルド「アルティメット・ポイズンダガー!」


痛み、痺れ、眠り、致死…………あらゆる毒由来の状態異常を起こし得る一撃を、傷口にお見舞いした。


ラピス「ありがとう、お前達のお陰で俺は強くなれた。毒も抗体を作り出せば何てことはない。さぁ、今度は俺の攻撃を受ける実験台になりたまえ!」


エメラルド「かっ…………は!!」


目にも止まらぬ腹パンで、エメラルドが気絶する。


パール「おのれ!」


ラピス「どこを見ている?」


パール「いつの間に」


サファイア「ヒヒーン!!」


一瞬でサファイアの脚を全て折り、体勢が崩れたところでパールを地面に押し倒し、発勁による衝撃流動を用いた一撃で、鎧の上からダメージを与えた。


パール「ゴプッ…………」


内臓に大ダメージを負ったらしく、大量に吐血して気絶した。


ニクス「ガルゥアアアーーー!!」


ラピス「焦熱砲」


ニクスが怒りの超音速タックルを仕掛けるも、灼熱の砲撃を食らい、全身が黒焦げになって倒れた。


ダイア「おのれぇ!!」


ラピス「よっと」


ラピスの軽々しく振り上げた腕は、ダイアの胸部から肩までザックリと切り裂き、一撃で沈めてしまった。


アレス「食らえ!ギガブレイブ・ストライク!!」


アメジスト「マジカルビッグバン!」


ルビー「よくも皆さんを…………許しません!!双竜打…………っつ!?」


ラピス「ふぅ、やはり脆いね」


ルビーは腕を薄皮1枚でどうにか繋がっている状態まで切り裂かれ、大量出血で立てなくなった。アメジストも脚の骨を複雑に折られ、何もできなくなり、勇者アレスは辛うじて一撃を耐え抜き、反撃も行ったが、次第に全身を骨折していき、ピクリとも動かなくなった。


マリン「加勢に来まし…………」


ラピス「あ、君シスター? 彼女達結構強かったお陰でまだ生きてるみたいだよ。急いで回復すれば間に合うかもね。じゃ」


そう言って、ラピスは町中に力を振るい始めた。


~回想終了~


アメジスト「ううっ…………グスッ…………幸い誰も死ななかったんだけど、でも致命傷を負って、薄皮1枚で命を繋いだメンバーも少なくなかったよぉ…………」


刻蝋値「そうか、よく頑張ってくれた。ありがとう! そして、こんなときに俺がいなくてすまなかった!」


ルビー「いえ、刻蝋値様も、あちらで大きな戦果をあげたと聞いています。あなたがあちらにいかなければ、あちらで多くの死者が出ていたはず」


アレス「痛つつ、そうだよ。誰かと誰かの命の重さを量ることは出来ないけど、あちらで生き延びた人達の命を軽んじる訳にはいかないだろ? 君の判断は間違っていなかったんだ」


刻蝋値「だが! それはこの都市の人間も同j…」

『パン!』


言葉を続けようとしたところで、誰かに肩を叩かれた。


ガーネット「じゃあ、崩れた建物に埋まってるやつを掘り起こすのが先だ。後悔は後だ! 今こそお前の馬鹿力と超スピードが役に立つときだ!」


刻蝋値「…………ああ!」


良かった、ガーネットのお陰で最適な動き方を知ることができた!


こうして俺たちは瓦礫に埋まっていた人達を10分で全員救出した。


刻蝋値「奇跡だ。誰も死んでなかったぜ」


マリン「良かった。本当に良かった!」


刻蝋値「全くだ。だが、あいつをこのままにできねぇな!」


第37話 魔王!お前…………マジかよ…………!?に続く。

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