第32話
竜宮城に着いた刻蝋値は勇者をぼこり……
第32話 リヴァイアサン!獲ったどーーー!
俺の名は刻蝋値。今は深海の底へ巣潜りし、手違いで汚した竜宮城の床を掃除している。
刻蝋値「六刀流・瞬間汚水消去!!」
俺は6本のデッキブラシを巧みに扱い、勇者アレスの周辺にある汚水を一瞬で拭き取った。
アレス「う~ん、あれ? なんだか可動域が増えたような」
刻蝋値「よう、お目覚めか。ドザエモンじゃなくなったら、普通にイケメンだな」
アレス「…………君は、掃除をしているところを見ると、本当に友好的なモンスターなんだね」
刻蝋値「モンスターかは俺もよくわからんけど、友好的だとわかってもらえて何よりだ」
アレス「今までの非を詫びるよ。そして掃除してくれてありがとう。リシア、ケイ、トルマ、君たちも汚れを拭いてくれてありがとう」
リシア「900年ぶりに、元のイケメンに戻ったね!」
ケイ「これなら女の子にモテモテなのもわかるよ~」
刻蝋値「やっぱイケメンってなにもしなくてもモテるんだなー。俺なんかズル技を使わないと、モテた試しがねぇよ」
リシア「ゴキブリ君は凄まじく強いけど、小さな体にパッとしない顔だからモテないだろうね~…………」
ケイ「初見じゃまず惚れられないだろうね~」
刻蝋値「…………実際この姿をしてると仲間たちの殆どにも難色を示されるんだよな」
アレス「だが、そのズル技とやらを使えば、君もモテるのだろう? どんな技なんだ?」
刻蝋値「…………性フェロモンって言ってな。本来メスしか使わないはずの異性を引き付けるフェロモンなんだが、何故か生物学的には雄に分類されるはずの俺も使えてね…………。実際使うと、こんn…」
トルマ「ゴッキー可愛いーーー!!」
リシア「抱き締めたいーー!」
ケイ「と言うか、抱き締めさせて!!」
刻蝋値「風になるっ…………のさ。…………解除!」
リシア「あれ? 何で私ゴキブリ君に抱きついてるの?」
ケイ「あはは…………今のは無かったことで…………」
ケイに至っては、ひきつった表情をされた。悲しい。
刻蝋値「悲しいかな? 精々キャバクラ代が浮くくらいしか利点がなく、下手すりゃ女か彼氏に暴行を受ける危険性すらある。あ、俺は問題にならないのか」
アレス「成る程、大体わかったけど、そしたら何故トルマちゃんがくっついたままなんだい?」
刻蝋値「あれ、本当だ」
トルマ「だってぇー、私ゴッキーに惚れちゃったんだもん!私より少し小さいのに、強くて面白いもん!」
刻蝋値「…………まさかとは思うけど、仲間になりたいとか言わねぇ」
トルマ「仲間にして!」
刻蝋値「やっぱり」
トルマ「大丈夫! 千年前は地上でスーパースターをやってたし、祖先に魔界出身の竜が居るから強いんだよ!」
刻蝋値「確か人魚は地上に上がると、尾が人間の脚のようになるんだっけ? と言うか、魔界の竜って魔王の門番してるあの竜?」
トルマ「そうそれ! パパが言うには頑固オヤジ!」
刻蝋値「…………大方駆け落ちって感じかな? ま、何にしても、仲間になるなら、泳ぎをはじめとしたトルマの技能を教えてもらうぜ。俺はまだまだ強くなりてぇからな!」
あの爺さんなら、断固反対を示すだろうな~と思った。
トルマ「もっちろん! 任せてよ!」
刻蝋値「あ、それと…………うちのクルーは軒並み性欲が強くて…」
トルマ「うわぁ、気が合いそうだ!」
刻蝋値「…………だと思ったぜ、全く」
トルマ「じゃ、泳ごうよ。チュッ」
刻蝋値「いきなりキス…………いや、確か人魚のキスは陸上生物を水中呼吸に適応させるんだったか」
トルマ「早く来てよー!」
刻蝋値「言われるまでもないぜっ!」
俺も勢いよく海へ飛び込んだ。
~1時間後~
刻蝋値「大分この形態の泳ぎは上手くなったかな?」
トルマ「うん、すごく速くなったよ! でもまだまだ私には勝てないね~。っていうか、その形態とか言ってるけど、まさかゴッキーって変身とか出来るの?」
刻蝋値「おうよ! 見せてやる、メタモルフォーゼ・ヒューマン!」
俺は亜人形態へと変身した。
トルマ「わっ!…………逞しくてカッコいい! そして、顔がパッとしないのが尚更残念だね」
刻蝋値「…………それは褒めてるのか?それとも」
トルマ「褒めてるよ! 脚が強靭だから、よりスピーディーに泳げそうだね。この形態でも練習しようよ!」
刻蝋値「おう、因みに後2つ泳げる形態があるから、それらも後で頼むぜ」
トルマ「うん、任せて!」
~竜宮城~
アレス「…………ねえ、リシア、ケイ」
リシア「何? アレス」
アレス「僕、ここを出ていこうと思うんだ」
ケイ「突然どうして…………? 私的には後10年位なら居ても良いと思うんだけど」
リシア「そうよ、イケメンに戻ったんだし」
アレス「あの友好的なゴキブリ…………刻蝋値に会ったことで、もう僕の知っている世界じゃなくなったことを知らしめられたんだ。そして、僕がエクスカリバーと共に伝説になっていることも」
ケイ「ここだと肉体の時間が止まるから、ついつい長居しちゃうもんね」
リシア「私達がここに居るのも年を取りたくないからって言う理由もあるし」
アレス「けど、僕はいつまでも引きこもって居たくなくなった。そして、やっとリヴァイアサンを倒す決心がついたんだ。…………皮肉にも聖剣が手元に戻ったから着いた決心なんだけどね。全く伝説の勇者が聞いてあきれるよね」
リシア「いいえ、再び貴方は立ち上がれた。それだけで称賛に値するわよ」
ケイ「それに、私の命を救ってくれた恩人であることにかわりないわよ。自信もって旅たって!」
アレス「二人とも…………ありがとう。外出中のトルマや刻蝋値にもよろしく言ってくれると助かるよ」
リシア「うん、伝えるわ。チュッ」
勇者アレスが水中で呼吸を出来るように、人魚のキスをした。
ケイ「この千年、なんだかんだ面白かったよ!」
アレス「行ってきます。ここで出会った4人のことは忘れない!」
そう言って、勇者アレスは再び地上を目指した。
ケイ「あーーー! 私だけキスしてない!」
リシア「フフ、また新しい人が来たらすれば良いじゃない」
~更に1時間後~
刻蝋値「よーし、これで泳げる全形態の基礎は覚えたな」
一段落着いたので、何となく獣形態から亜人形態に変身した。
トルマ「その内、3形態は既に人魚と竜のハーフで泳ぎの天才である私より速いとか…………、ゴッキー本当に何物なの?」
刻蝋値「何物でもなくゴキブリだよ。ただし、半端なく自身を鍛え、研ぎ澄ませている点では普通とは違うだろうがな」
トルマ「でも…………巨大な虫の姿でジタバタもがくように泳ぎ損ねていた姿には爆笑したわ~www」
刻蝋値「それは忘れろ! 全く、なんか腹立つから、いつか巨大ゴキブリ形態でも泳ぐ速さで勝てるようにしてやる!」
トルマ「言ったな~! 私だって速くなって、亜人形態でも勝てないようにしてやるから!」
刻蝋値「よーし、互いに高めつつ、勝ちは譲ら…………」
トルマ「?、どうしたの」
刻蝋値「少し静かに、エコーロケーション!」
俺は上の方の両腕をバチンと音が出る位強く叩き、音が跳ね返って来るまでの時間を元に、周囲の物体配置を理解した。
刻蝋値「やべぇ! 勇者アレスが巨大魚に挑もうとしてやがる!!」
トルマ「え!? それリヴァイアサンじゃない! 早く助けなきゃ!!」
刻蝋値「言われるまでもねぇ!」
俺たちは全速力で現場へと向かった。
~現場~
勇者アレス(チャンスは一度、これで仕留める! ギガブレイヴ・ストライク!!)
渾身の一撃が、リヴァイアサンに突き刺さる!!
リヴァイアサン「ギャオオオオオ!!!」
しかし、リヴァイアサンにとっては突然タンスの角に小指をぶつけた程度のダメージしかなく、ただパニックにさせて、暴れされる結果となった。
アレス「まずい、一旦距離…グアッ!!」
暴れ竜の巻き沿いを食らい、岩盤に叩きつけられた。
リヴァイアサン「ガルロオオオオ!!!」
痛みの犯人・アレスを発見したリヴァイアサンは、破壊光線をチャージし始める。
アレス「くっ…………万事休すか!」
刻蝋値「諦めるな! スーパーキャビテーショナル・ナックル!」
素早くリヴァイアサンとの距離を詰めた刻蝋値は、勢いを拳に伝え、キャビテーションを巻き起こしながらリヴァイアサンの顔面に一撃を入れた。
アレス「刻蝋値君!」
刻蝋値「よく決心をつけたな、後は俺に任せろ!」
俺はそう言って、少し吹き飛んだリヴァイアサンとの距離を、再び詰めに行った。
リヴァイアサン「グオアッ!!!」
奴は俺を噛み砕こうとしてきたので、俺は予定より体1つ分後ろで急停止し、停止の際に体を縦回転させつつ右足だけを伸ばし、名付けるなら全宙踵蹴りの様な技をリヴァイアサンの前歯にお見舞いしてやった。
リヴァイアサン「ギャオウアウアオ!?!?」
すると、顎を閉じる勢いを殺せなかったリヴァイアサンが、上の歯で舌を噛み、またしてももがき苦しみ始めた。
刻蝋値「このままじゃあ色々壊れるか。メタモルフォーゼ・ビースト! 二人とも、出来るだけ遠くへ避難しろ!」
トルマ「わかったわ! 行くよ、アレス!」
アレス「ああ…………うわっ!?」
俺は助走距離を稼ぐべく、スーパーキャビテーションが普通に起こってしまうマッハ2の速度で泳ぎ始めた。アレス達が衝撃波の余波にやられたらしいが、ぶっちゃけ気にしてられねぇ!
刻蝋値「よし、いくぜ! うおおおお!!」
俺は方向転換し、リヴァイアサンへ向かって全速力で泳ぎだす。先程から何回も出てくるスーパーキャビテーションという単語だが、潜水ミサイル等の水中をマッハ1.5~2以上の速度で進む物体の周囲を摩擦熱で膨張した気泡が覆う現象を指すのさ。つまり、俺の周囲は実質空気中と変わらないから…………
刻蝋値「よっしゃ、脚を素早く動かせる! これならギリギリマッハ10まで加速できそうだぜ!ウオオオオオオ! ハイパーキャビテーショナル・ストライク!!」
俺はリヴァイアサンにぶつかる寸前で、マッハ10まで加速することに成功し、強力な運動エネルギーの一撃と、プラズマの発生による電撃を与えることに成功した。
リヴァイアサン「ゴプッ…………」
これにはさしものリヴァイアサンも、気絶…………なおかつ感電による心停止が起こり、実質完全に倒したも同然の状態となった。
刻蝋値「ふう、さーて、コイツをどうやって地上まで持ち上げるかだが、やはりキャビテーションを使うしかないな」
いくら自身をマッハ10の速度で横移動させる筋力があるとはいえ、シロナガスクジラよりも重たいかもしれないリヴァイアサンを水中下において、筋力だけで持ち上げることは不可能であり、仮に出来ても地上に上がる前にスタミナが切れるだろう。
刻蝋値「メタモルフォーゼ・マンキー! 要は膨大な浮力があればいい。すなわちキャビテーションを発生させまくって、リヴァイアサンの腹のなかに空気を詰め込みまくれば、浮力で勝手に浮いてくれるだろう!」
トルマ「ゴッキー、本当に強いんだね。それで、さっきの話だと、リヴァイアサンを地上に持ち帰るって本当なの?」
刻蝋値「本当だ。空気入れの後の処理が少々厄介だから、トルマは先にアレスを連れて、上に行ってくれ」
トルマ「わかったよ。ほら、ノロマアレス! さっさと行くぞ!」
アレス「わかったよ。何か急に冷たくなった?」
トルマ「だってゴッキーと比べたらアレスはショボいんだもん!」
刻蝋値「良い機会だ。イケメンアレス君もこの機会にイケメン以外の気持ちを存分に味わうと良い!」
アレス「2人とも酷いよー!」
刻蝋値「さて、キャビテーション・ラッシュ!! オラオラオラオラオラァ!!」
俺は大口を開けて気絶…………、もうすぐ完全に死ぬであろうリヴァイアサンの口元で、音速の拳を振るいまくることで、大量の気泡を発生させて口内へと送り始めた。
刻蝋値「まだまだまだまだまだぁ!! お、少しずつ浮き始めた!」
次第にリヴァイアサンは尻尾の方から浮かび始め、遂にはゆっくりと垂直に上昇を始めた。
刻蝋値「よし、第一工程終了。メタモルフォーゼ・ビースト!」
再び獣形態に変身した。
刻蝋値「…………ゴキブリは15分に一度、メタンガスの放屁をすると言われている。仮にも俺はいつも近くに女がいたから、屁なんて出来るはずがなかった。もし数十回分の屁を我慢しているゴキブリが大型猫科動物並みに大きく、ましてや高温の空気が流れるスーパーキャビテーション中で放たれたら…………」
そんなことをぶつぶつ言いながら助走距離を十分に着けたら、全力で上へと加速する!ものの数秒で、マッハ2まで加速し、そこからは自由度の効いた脚で、マッハ7まで加速することに成功した。
刻蝋値「おおおお!メタン・ハイ・ロケットブースター!!」
上へゆっくりと上昇するリヴァイアサンにぶつかる1秒前に、放屁を開始し、リヴァイアサンにぶつかって減速した後も、スーパーキャビテーションを維持するだけの速度を発揮した。そしてその後は、放屁を最大出力で放つことにより、可能な限り巨体を迅速に持ち上げた。
刻蝋値「っはあっ! はあっ! ガス欠か。ここまで加速させたんだ、この巨体ならそうそう減速はしないだろう」
そう、空気や水などの抵抗下では、重い物質ほど抵抗による減速が起きにくいのだ。だからこそ、屁をこいてまで加速させたのだ。
~数分後~
刻蝋値「ん? 減速するどころか…………何か加速してね!?…………口から漏れてる空気、そうか、海の深さが浅くなったから、水圧が減り、リヴァイアサン内部の空気が膨張しているんだ。それで浮力が増したわけだ! 行けーーー!! そのまま天高く舞い上がるぜーーー!!!」
~10分後・ヴィクトリア号~
アメジスト「ヒグッ!…………蝋値様ぁ、早く戻ってきてくださいよぉ~~うえぇーーーん!」
ガーネット「やれやれ、まだ二時間しか経ってないじゃねぇか。それこそアメジストの垂らしてる釣り針に引っ掛かって登場とかしてくるだろうよ」
パール「しかし、私達の収穫がそこそこの量の小魚と、エメラルドの竿で釣って、ガーネットが蹴り殺したギガシャークだけだと文句言われるかもなぁ…………」
ガーネット「おいおい、蹴り殺すなんて言い方はよしてくれよ、手加減して仕留めたって言うのが正しいだろ?」
ダイア「いや、あの品性のない蹴り方は蹴り殺したがぴったりな表現だよ」
ガーネット「あ? テメェら二人して良い度胸だな。マリン、二人ほど怪我人だすから、回復よろしく」
マリン「良いの? ガーネット」
ガーネット「何がだよ?」
マリン「海から…………何かが出てきそうですわ!」
ルビー「皆さん!直ぐに釣竿を上げ、臨戦態勢を取ってっキャアア!!」
ガーネット「おっと!」
海面から上がってきた何かのせいで、勢い余って吹き飛んだルビーをガーネットがキャッチした。
エメラルド「うわぁ、デカいよ!!」
刻蝋値「リヴァイアサン、捕ったどーーー!!」
トルマ「もう、急にリヴァイアサンに押し上げられたから、ビックリしたよ!」
アレス「本気で死を覚悟したよ…………」
打ち上がったもの、それは内臓が口から外へ飛び出した超巨大な深海魚…………リヴァイアサンと、人間一名、人魚一名、ゴキブリ一匹……ゲフン! 1名であった。
刻蝋値「お、ヴィクトリア号の近くだ。ただいま!」
パール「お、お帰り…………」
マリン「本当にすごい大物ですわね…………」
ダイア「本当に捕獲してきてるし…………」
ガーネット「どうやって解体するつもりだ?」
アメジスト「蝋値様ぁ!!☆☆帰ってこないかと思ったよおぉーー!☆亜人形態でギューーってして!!☆☆☆」
高レベル故、アメジストが魔法使いとは思えない身体能力で、船からリヴァイアサンを伝い、駆けつけてきた。
刻蝋値「メタモルフォーゼ・ヒューマンっと、よしよし、戻ってきたぜ。オラァ! お前ら! 早速解体を始めるぞ! 今日は深海魚パーティだ!!」
ルビー「はい!…………(え?どうやって解体するんだろう…………)」
流石に団員達にも困惑の空気が広がったようだ。
~夕方~
ガーネット「お、終わった…………」
刻蝋値「お疲れさん、骨付き魚肉だ。珍しいだろ?」
ガーネット「サンキュ、確かに魚をこんな食い方する機会は中々無いよな」
刻蝋値「他の皆にも言って回って居るが、今朝は感情的にキレてすまなかった。今後は要点をうまく伝えれるように努力するぜ」
ガーネット「あー、あれはあたしらが悪かったんだし、ローチが謝ることねぇよ!」
刻蝋値「そうか、今、皆がバーベキューセットを組み立てている。俺たちも行こうぜ」
ガーネット「おう!」
~五日後・グレート大陸沖~
刻蝋値「トルマも大分慣れたみたいだな」
トルマ「うん、人間生活は知っていたから、時代さえ適応できれば問題ないよ」
アレス「しかし、刻蝋値君達が義賊団だったことには驚いたよ」
刻蝋値「そうか? ゴキブリらしいと俺は思うけどな」
パール「コクロウは兎も角として、私達は別にゴキブリっぽくなりたい訳じゃ無いんだけどな…………」
刻蝋値「はっはっは、ついでだよ…………向こうから狙ってるぜ」
言ったつぎの瞬間、矢が飛んできたので、掴みとった。
サファイア「ヒヒーン!」
刻蝋値「落ち着け、俺がどうにかする。そらっ!」
俺は、発射した人物の真横めがけて矢を投げ返してやった。すると、木の上から人が落ちたのが見えた。
刻蝋値「続け!」
俺が先頭を走り、皆がそれに追従する。
刻蝋値「…………また、面白い奴が出てきたな」
第33話 富国強兵? 知らん! 俺は社会が苦手だ!!に続く。




