第124話
ネットで有名になった星に行こうとするが……?
第124話 人魚姫の次はかぐや姫かよ!ってか何歳差だよ!!?
アリアドネ「金色の星、フライデースター……写真で見るより現物の方が何倍もキレイね……コクローチ?」
金色の光に髪色を染められているアリアドネが、団の隊長を努めている男の方を向くと……
刻蝋値「ば、かぐや婆さん! 頼むから解放してっ!」
かぐや姫「まーた口の聞き方を忘れたんかい! あたしゃを呼ぶときは、かぐや姉様とお呼びと何べん言ったら分かるんじゃい!」
ツキウサ星人の、パット見は青髪の20代前半の女性といった見た目の、1000年生きているお婆さんに抱きつかれたまま、離して貰えないらしい。
刻蝋値「し、失礼いたしました。かぐや姉様、想い人に呼ばれておりますので、どうかこの俺を解放してください」
わざとらしいにも程があるくらい、誠実な態度でお願いした。
かぐや姫「あーん、もうちょっとだけこのままでいておくれ~~」
刻蝋値「か、勘弁してくれよぉ~婆s…ゲフン!」
かぐや姫「だーかーらー! 何べん言ったら分かるんじゃい!!」
刻蝋値「ひ~~!助けてー!アリアドネ!」
アリアドネ「……貴方にも非があるから、もう少し位付き合ってあげたら?」
かぐや姫「おー、お主は良く分かっておるのぉ。こやつに惚れられてるだけはある! さ、あたしゃをもう少し楽しませるのじゃ!」
刻蝋値「嫌だー!」
……やぁ、俺は刻蝋値。現在、この婆s……姉様に付きまとわれて大変なのだが、経緯を話すよ。
~昨日・アース・ウエスト王国・荒野~
刻蝋値「行くぜ」
俺は初めに、一般人でも射つことが出来る拳銃を放ち、0.001秒後にコンバットマグナム、更に0 .001秒後にマッハ10で玉が飛ぶイオニウムショット、そして最後にマッハ100で飛ぶ特殊な銃を射ち、前に射った玉を居抜きながら、10キロ先の的のど真ん中を居ぬいた。
刻蝋値「良し!」
俺は周囲に配慮し、10秒の時間をかけて、居ぬいた的まで走った。
刻蝋値「審査官、判定を聞かせてくれ」
キッド「合格……だが、なんだその銃の威力……的が溶けたぞ」
刻蝋値「こいつは科学の粋を凝縮させ、初速マッハ100で発砲できるように設計された銃なのさ!」
俺はこの時ガンマンローチで修行しており、折角なのでレベルアップ期間に、俺しか扱えない銃をライトに作ってもらったのだ。
キッド「……お前は銃より拳が似合うな」
刻蝋値「ははっ! 違ぇねぇ! ん?」
俺の端末が音を鳴らし始めた。
刻蝋値「失礼。……もしもし……ライトか。……おお! フライデースターの座標が遂に特定できたか!」
この頃、宇宙共通のインターネットでフライデースターがトピックに上がっており、何やらとある神社でお祈りすると、家族・友人・恋人との関係が良くなるとされているのだ。
刻蝋値「そっか~、明日にでも行けそうか?……よっしゃ!楽しみにしているぜ!……お、良いぜ。じゃ、切るぜ」
キッド「何を話していた?」
刻蝋値「試験前に話していた星が何処にあるか分かったんだよ。明日にでも行くけど、キッドも来るか?」
キッド「良いぜ、暇だし」
刻蝋値「よっし!じゃ、少しだけ用事できたから、今日はこれにて!」
キッド「じゃあな」
刻蝋値「あばよ~~~~……」
俺はひとっとびでアースの転職施設へ赴き、ガンマンローチからサムライローチに転職した。
刻蝋値「さて、修行は任務の後だな。転職直後なのに、マッハ200レベルの速度を出せるのは、成長の証だな」
成長を実感し、俺はアースの月・ルナにひとっとびで移動を行った。
~数分後~
刻蝋値「とうちゃーく! さーて、セコすぎなサギ星人はどーこ……」
アンテナサーチによれば、ちょうど真下がフェイク床らしい。
刻蝋値「だ!」
マッハ50で下段突きを放ち、大穴を開けた。
刻蝋値「お邪魔しまー……」
うん、核爆弾200発程と、レーザービーム、マッハ200のガトリングガンを射たれたと思うぜ。
サギ星人「……やったか?」
刻蝋値「その台詞をいってる時点でやれてねぇんだよなぁ」
何となく刀を振って防いだり、体捌きで避けてみたり、敢えて受けてみたりしたところ、レベルが10程上昇した。
サギ星人「うわああああ!!! おい! 俺達のAIは無敵じゃねーのかよ!!」
AI「想定を超える強敵の出現……降伏をおすすめします」
サギ星人「何だと!?」
刻蝋値「AIの言う通りにした方が、身のためだぜ。サギ星人さん達よ」
サギ星人「チッ!! 言うこと聞きゃあいいんだな!?」
刻蝋値「そゆこと! これから仲良くしていこうぜ!」
と、高度な文明を持つサギ星人を仲間(配下?)にし、速攻で宇宙船の強化を行うことに成功したのだが……
~今日・宇宙船内~
ラビ「紹介します!ツキウサ星人の姫、かぐや姫様です!」
刻蝋値「史実通りの美人! 俺はBODWMCの刻蝋値です。以後、お見知り置きを」
かぐや姫「……ふむ、特徴のない顔以外は非常に素晴らしい男じゃな!」
刻蝋値(特徴のない顔ディスりは毎度のこととして、語尾が少しおかしかったような……)
かぐや姫「この1000年生きてきたが、お主ほどあたしゃの好みにドストライクな男はおらんかった。命令じゃ、結婚せi…」
刻蝋値「お断りします! 出会って間もなさすぎですし、いくらなんでも年齢差がありすぎません?」
アリアドネ「確かに……今まで私が年齢差を、負い目に感じていたのが馬鹿らしくなってきたわ」
それを聞いたかぐや姫は
かぐや姫「はっはっはぁー! 1000年なんてあっという間じゃぞー。あたしゃ後9000年は生きる腹積もり…」
ラビ「ツキウサ星人の寿命は基本的に1000年ですよ……(汗)」
かぐや姫「黙らっしゃい! あたしゃが生きると言えば、絶対に生きるのじゃ!……さ、刻蝋値。お主の体を堪能させてくれい」
そう言って、抱きつかれた。見た目とか色々20代の姉さんにしか見えないが、1000歳超えの婆さんなんだよなぁ……
刻蝋値「ゴメンな、アリアドネ」
アリアドネ「気にすることは無いわ。ゴキブリ星人以外はノーカウントって言ったでしょ」
刻蝋値「……まぁな」
と、その時
かぐや姫「お主、心の中であたしゃを婆さんと言ったな?」
刻蝋値「ヘ? 何か問題でも……」
かぐや姫「あたしゃの何処をどー見たら婆さんに見えるんじゃーーい!! 姉さんと呼べーーー!!」
刻蝋値「はぁーーーー!?」
と、まぁこんな感じで現在に至るのさ。
刻蝋値「はぁ、先が思いやられるぜ」
俺もアリアドネの隣に行き、フライデースターを見た。
刻蝋値「綺麗な星だな。今回は純粋にエンジョイするぞ~!」
第125話 恐るべきサキュバスの誘惑に続く。




