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朝なのか眩しい陽の光で目が覚めると私は天井付きの真っ白なキングサイズのベットで寝かされていた。
体を起こすのがだるく、天井で回るシーリングファン、綺麗に輝くシャンデリアに目を奪われる。頬を抓るも何も変わらない。夢ならばどれほど良かったでしょう………。私はまた終わったはずの人生を若返った身体で歩むらしいです。
倒れた時に流れ込んだ情報を整理しましょう。まず、私は姿見で確認した、前の私が最後に見た女の子。
そして私の名前は藤ヶ丘紫苑。胸下まであるウェーブのかかった長い黒髪に垂れた紫の瞳、ピンクの薄い唇。この春中学1年生になる女の子。父親は服飾関係の株式会社の社長さんらしい。
私が見た記憶を見る限り、笑顔が可愛い女の子だが我が強く、きつい物言いが多いなどかなり気侭な性格なようです。
母様が言っていた通り、ニコニコと男性に媚を売る様子が良く見えました。それを学校でも日常でも行っていたようで女性陣からは嫌われている様子。
どうやら私の母親は産む際に死んでしまったらしい。今の母親は再婚で前の女とは私の母であるでしょう。
だが、男性に媚びを売るのはこの母親が原因であると思われます。この母親も男性に媚を売っている様子が記憶にありました。抜群のプロポーションを最大限生かし、男性を魅了する…その姿を見たこの子が真似をしていただけなのです。母親の僻みは同族嫌悪から来るものでしょう。
あの喧嘩の情景を目の当たりにしてしまったのは単に飲み物が欲しかっただけな様子。このベットから体を起こし、みず………と小さく呟いていました。しかし、何故私がその子になってしまったのも、別の世界?であるはずの私の前で笑っていたのも謎。どんな超常現象だ。
私はあの子と思考回路までは共鳴できないらしく、過去の記憶はあるものの何を考えていたかは分からない。魂だけが人の器に移されたという感じ………。どんな超常現象だ(2回目)
受け入れてしまっているがこれは超常現象…ほんとに夢じゃないってどういうことですか?また頬を抓ってみるも変化はなし。前の私はどうなってしまったのでしょう…やっと講義や実習が受けられるようになるって張り切っていたのに………。
ガチャ
足元の方向で音がした。いつの間にかスムーズに動かせるようになった体を起こし、音の方向へ視線を向けると、黒髪の男の子がいた。
こちらをじっと見つめる様子でだんだんと近づいてくる。かなり幼いようだが、顔つきはしっかりしており、私にもわかる。イケメンさんだ。
「やっと起きた。ねーさん。」
口調が統一しなくて申し訳ないです。
気になった際には毎度修正しようと思います。