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神は終わりを好まない

遂に始まる最終決戦、

彼が持つのは大盾かそれとも双剣か

全てを失った少年は、神に敵うのか。

「フハハハハッ」


何千と言う黄金の剣が渦となり、視界に映る全てを飲み込んで行く。


「これで物語は終わりだっ。英雄は死に、少女は絶望したっ!

やはりこの世界にとって、人とは取るに足らない存在だったのだ···」


神は高らかに叫び、笑う。


笑いは笑いを呼び、神殿全体にこだまして行く。

だが、そこに笑いを反してくれる者はいない。


ふと神は、ある事に気づく。


「幾千の剣にその身を刺されたとは言っても、悲鳴処か一声すら揚げないのはおかしい······まさかっ!」


腐っていようが神だ、注意して耳をすませば、まるで赤子を抱き上げる母の様な捌きで全ての剣をいなす金属音が微かに聴こえてくる。


神はフッと笑った。


「待ちくたびれたよ、悠希」

「別に待ってなくてもいいっつーの」


剣の渦が、強引に引き裂かれる。


「あーあ、目が覚めたら剣の渦とは、これ程目覚めに良い状況も無いぜ」


そこには、ボロボロの弥羽を抱き止めながら、大盾を構える悠希の姿があった。


悠希は、傷つきながらも自分の為に戦ってくれた彼女に、ストレージから小さなビンに入った赤色の液体を飲ませる。

すると、彼女の身体が輝き、傷ついたその身を瞬時に治して行く。


「こ···れは···」


弥羽がこれを飲むのは二回目だった。

鬼の襲撃にあい、傷ついた弥羽に悠希は同じものを飲ませてくれた。


全ての傷が無くなった弥羽を降ろすと、悠希は顔を背ける。


「すまない、君をこんなにも苦しませて···」


もっと早く助けられたはずた、悠希は悔やんだ。

自分の愚かさを、自分の無力さを。


だが、彼女は悠希を優しく包み込んだ。


「いいよ、貴方が隣に居てくれるなら」


その一言だけで、無限にも等しい力が悠希を奮い立たせる。


これが、これが本当の優しさなんだ。

自分の思いを押し付けてしまうのではなく、相手を想い、勇気をくれるこれが。


大盾が、その純白が、まるで全てのしがらみが悠希を許して逝くように空へ融けて行く。

そこには双剣もあり、同じようにその漆黒を空へと送る。


一つと一対はその純粋では無くなってしまった身体でお互いに寄り添い、重なり、一本の刀となる。


「ありがとう」


彼女のお蔭で、本当の強さと優しさを取り戻せた。


悠希はその純白でも漆黒でも無い、鈍く光る銀色の刀を掲げ、神へ向けた。


「さあ、最後の戦いだ。···神っ!!」

次でクライマックスですかね。

まぁ、最後の最後であいつが何かやらかして来るかもしれないので一概には言えませんが、恐らくラストですっ!


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