神は決意を好まない
遂に物語もラストステージへ!!
果たして悠希は神に勝てるのか!?その前に神と戦えるのか!?
「それで、優しさと強さはどうなったんですか?誠さんや彩さんとの戦いは」
弥羽は手を握りしめながら悠希を急かす。だが悠希の答えはさっきとはうってかわって簡潔だった。
「優しさと強さは和解して一人の悠希となり、誠と彩と三人で幸せに暮らしました」
「···えっ」
弥羽は言葉を失った。
まさかそんな昔話のようにまとめられるとは思わなかったからだ。
「そそそんな、さっき二つでは要られないとか言ってたのにっ」
「ですから二つが一緒になって一つの悠希になったでしょう」
「えぇ···そこはどちらかが消えるまで戦うとかじゃ無いんですか」
悠希はフフと笑い、弥羽の頭を撫でる。
「どんな話も、ハッピーエンドが一番ですよ。それにもう目的地に着きましたし」
そこには、セーフゾーン特有の木製の扉があった。
噂には聞いていたけど、本当にセーフゾーンっていくつもあったんだ。
ワクワクしながら入ると悠希の足が止まる。
「貴方との時間は本当に楽しかった」
「どうしたんですか、お別れみたいに···」
何だか嫌な予感がする。
「貴方がいてくれたから、私はここにいる。貴方は彩も誠にも否定された私を認めてくれた。二人がいない世界なんて、生きてたって仕方がないと思っていた私の心にある思いを決心をくれた」
「待ってて下さい、神は私が殺します」
「悠希さ···」
不意に足がふらつき、上手く立っていられなくなる。
視界の端で、自分の身体に何かが刺さったのが見える。
これは、刺?
「睡魔の刺、モンスターの一部です。これに刺されると1時間は目を覚まさなくなります」
そう言われる間にも身体の力は抜け、視界が狭くなっていく。
待っ···て···。
「どうか貴方が無事に家族の下へ戻れるように。」
そう言って悠希は、壁にもたれ掛かる弥羽の手に指輪を握らせる。
「これは彩が大切にしていた指輪、これから死にゆく私より貴方が持っていたほうがいい」
そう言って悠希は弥羽が眠りについたことを確認すると、そっとセーフゾーンを出た。
「···優しさだけでは、誰かを守る事は出来ない。だから私は、強さを求めたんです」
そう呟いた悠希は、ダンジョンの奥へと姿を消した。
完結が先か、打ち切りが先か、良い勝負です。




