十一章キャラクター紹介上
●ヴァンダルー・ザッカート ダンピール(母:女神) 11歳 男性
ユリアーナの件に不干渉を取り付ける為、そしてテイマーギルドアルクレム公爵領本部に呼び出されたため、アルクレムにやって来た主人公。それ以外は、『顔剥ぎ魔』をしているブラガ達の様子を見る事ぐらいしかするつもりはなかったのだが、想像以上の大事件に発展した。
事件の結果、アルクレム公爵家との交渉は不干渉どころか裏で同盟関係を結ぶなど、想定以上の成功を収める事に成功した。
その途中でステータスの一部を見られたり、【魔王】と【冥王魔術】スキルを奪われたりしたが、前者は【深淵】スキルで自滅し、後者は取り戻す事が出来たので自分に関しては深刻な問題とは考えていない。
ただ、ゴルディの不意打ちを受けて腕を易々と食い千切られたのは油断があったと思っている。
戦いの結果更に魔王の欠片を入手し、【大魔王】となったが、今のところ能力値が増えた以外に自覚している変化はあまりない。……【魔王の筋肉】は希望とは異なる方向で強化された。
アルクレムの街で接触を図って来たアーサー達三人の英雄候補とミリアムを友人と認識しており、バシャス達やボルガドンも新たにヴィダ派に加わった神々として歓迎している。
本来の予定では公爵との会談後はモークシーの町に戻り、魔王の大陸へ向かうはずだったが、事件後の情報操作等に協力するため、滞在が伸びる事になった。
それは別に良いのだが、情報操作の一環で擬態人間のゴルディとその一族の為の慰霊碑を建立し、式典で他の出席者と一緒に冥福を祈らなければならないのは、やや微妙な気分。
ヴァンダルー達が人間社会で自分達の思想を表す時に語る「ヴィダ原理主義」だが、これはオルバウム選王国のヴィダ信仰がヴィダの新種族ではなく、人間にとって都合が良い教義になっているため。(ここでの人間とは、人種、エルフ、ドワーフの三種族を指す)
吸血鬼や魔人族が法を犯した個人を犯罪者とするのではなく、種族単位で「危険だから」と言う理由で魔物として扱かわれ、スキュラ等が自治区に押し込められて自由な商取引や移動が出来ないのを許容されているのも、その為である。
それに対してヴィダ原理主義は、人間とヴィダの新種族は同等……最終的にはヴィダの新種族も含めて人間と評する社会を目指している。『法命神』アルダを頂点とする神々の勢力や、アルダ信者との対決や打倒などはその主義に含まれてはいないが……その目標自体がアルダの教義と衝突するので、態々入れなくてもいいと言う判断をしたらしい。
教えを説いているのは『生命と愛の女神』ヴィダ本人なので、正確には原理主義ではなく本流、もしくは正当なヴィダの教えと呼ぶのが正しい。しかし、それをすると人間社会のヴィダ信者の反発を招くため、原理主義と名乗っている。
・ヴァンダルーが所持している【魔王の欠片】一覧
血、角、吸盤、墨袋、甲羅、臭腺、発光器官、脂肪、顎(牙、顎、唇)、眼球(網膜、水晶体)、口吻、体毛、外骨格(×2)、節足、触角、鉤爪、複眼、鰓、副脳、瘤、血管、舌、肺、鰭、毒腺、骨、皮膚、宝珠、魔眼、神経、胃、皮膜、羽、触手(NEW!)、影(NEW!)、鱗(×2)(NEW!)、骨髄(NEW!)、卵管(NEW!)、絹糸腺(NEW!)、筋肉(NEW!)、結晶(NEW!)、汗腺(NEW!)、刺胞(NEW!)
●ダルシア カオスエルフソース 0歳(蘇生後) 女性
息子が情報操作の為に演出した茶番劇の結果、救国の英雄となり、名誉伯爵位を得る事が内定しているヴィダル魔帝国皇太后。
アルクレムでは日和見主義のヴィダ神殿長から、「アルダ融和派との関係に配慮しろ」と言われたが、モークシーのポーラ司祭程の人徳や信心深さを感じなかったためか、次の日には変身して屋台の売り子を行うなど、全く配慮していない。
結果英雄にまでなったので、ヴィダ神殿長はアルダ神殿から何か言われないかハラハラしているが、ダルシアに「街を救うな!」と文句を言う訳にもいかないので、沈黙を保っている。
なお、本人も自覚していないが「名誉貴族になる最年少記録」で、前人未到の記録を打ち立てている。
●ユリアーナ 0歳(外見年齢九歳程) ミノタウロスハーフ 女性
前世の実家であるアルクレム公爵家と決着をつけるつもりだったが、予期せぬ展開の結果、公爵家がヴィダル魔帝国と裏で手を結ぶことになってしまった。しかし、腹違いの兄であるタッカードには、「自分はユリアーナ・アルクレムとは別人として扱うように」と伝えているので、問題ないと思っている。
モークシーの町に残っている、騎士団の部下や村娘だったミノタウロスハーフ達の前世の実家との交流は、別の機会にそれぞれの遺族の状況や家族の価値観や意志を確認してからの予定だった。しかし状況が変わったので、順次調査を始める予定。
自分と同じ目でヴァンダルーを見る人が増えて、嬉しく感じている。しかし、擬態人間との戦いでは自分の偽者の作りがいい加減で弱かった事と、それ以外の敵には有効打を与えられなかった事。更に茶番劇に参加できなかった事を若干気にしている。
早く、強大になりたい。
●パウヴィナ 8歳 ノーブルオークハーフ 女性
サウロン公爵領で試みた人間社会デビューを、公爵家の別邸内でのみ果たした。
擬態人間との戦いでは盾職兼アタッカーとして活躍したが、正規の方法で街に入っていなかった事もあり、茶番劇にはユリアーナと一緒に留守番をしていたので出演していない。
それがやや不満だったが、ヴァンダルーが映写機の術を開発して見せた映像によって機嫌は直っている。
●プリベル 19歳 スキュラオリジンハイドルイドマスター 女性
スキュラ自治区の有力な長老だったペリベールの娘。その関係でルデル・サウロン公爵達に、ヴァンダルーと旧スキュラ自治区を占領しているレジスタンス&アンデッド軍との関係に気がつかれたが、本人はあまり気にしていない。
ヴァンダルー達も、気にしていない。元々彼女を町に連れて行った時点で、サウロン公爵側に気がつかれる事は想定しているためである。
更にアルクレム公爵家を味方につけた事で、サウロン公爵家は益々怖くない存在になった事も大きい。
フライングクラーケンとの戦いでは、ヴァンダルーから渡された装具によって変身しているが、メレベベイルの加護を受けた装具では触手が増えてしまうため、リオエンの加護を受けた装具を受け取った。しかし、違和感があったため後に返却している。
アルクレムの街では、それぞれの触腕の先にあるドラゴンの頭部を幻のマジックアイテムで普通の触腕に偽装して、普通のスキュラに見えるようにしている。
別邸で起きた擬態人間との戦いでは正体を現したため、公爵達は彼女が普通のスキュラでない事は気がついている。しかし街の外で行われた茶番劇では、再びマジックアイテムを使用したため一般には普通のスキュラだと思われたままである。
……真の姿を町中でも明らかにしていたら、ルデル・サウロン公爵達も通常のスキュラとは異なる姿から、別人だと思い込んだ可能性もあるが、その場合は魔術師ギルドやテイマーギルドからの干渉が激しくなる事が予想されるので、正体を隠したのは正解だろう。
●ギザニア 38歳 大ウシオニサムライマスター 女性
初めて境界山脈の外に出て、人間社会デビューを果たした。アルクレムの建物の大きさや、街で暮らしている大型のヴィダの新種族や魔物がいない事に若干戸惑いつつも、それなりに楽しんでいる。……ただ自分が入れない狭い道(路地裏)や、建物の壁をよじ登ってはいけないのは不便だと思っている模様。
アルクレムの人々から見てもアラクネは珍しいので、何処に行っても好奇の視線に晒されるが、実は故郷であるザナルパドナでもそれなりに名が知られていたので、注目される事にはなれているので気にしていない。
テイマーギルドアルクレム公爵領本部での扱いも、ヴァンダルー越しに聞いただけなので「気を付けた方が良いな」と思っているぐらいである。
通常の大型種のアラクネに見えるマジックアイテムで偽装しているが、擬態人間の戦いでは正体を現した。しかしその後はプリベル同様に再び偽装しているので、種族について知っているのはアルクレム公爵達だけ。その後の茶番劇では、それなり以上の活躍をしている。
アルクレム滞在中にヴァンダルーが作った自身の偽者(編みぐるみ)は、役得としてそのまま自分のものにしている。
ちなみに、【武姫】、【牛姫】と言う二つ名を獲得している。どちらも大型種故に女王の娘でも姫と認められていなかった彼女が、ヴァンダルーとの婚約によって姫として認められたため獲得した。
彼女としては認められたようで嬉しいのだが、何故かザディリスに同情され、親近感を抱かれている。
●ミューゼ 73歳 クリスタルエンプーサクノイチマスター 女性
ギザニア達同様に初人間社会デビュー。身体のサイズは肩の鎌腕以外人種に近いので、アルクレムの街に違和感等は覚えなかった。しかし、人間社会では絶滅したエンプーサの知名度が低い為、ヴィダの新種族ではなく亜人型の魔物扱いなのが、最初は若干不便だった。
それ以外では『アルクレム屋台五芒星』等、人間社会の美味しい物を味わうなどして楽しかったので、アルクレムの街に悪い印象は持っていない。……やはり、テイマーギルドアルクレム公爵領本部のマスターと直接会わなかったのは正解だったようだ。
マジックアイテムでプリベルやギザニアと同様に、ただのエンプーサに見えるよう偽装しているが……そもそも町の人間達はエンプーサについて知らないため、ヴァンダルーの従魔扱いの四人の中では最も物珍しがられている。
●カチア 27歳(外見19歳) グールウィザードソードアデプト 女性
久しぶりに人間社会に出たが、人種だった頃暮らしていたのはミルグ盾国なので、特に懐かしいとかは思わなかったカチア。
グール化した後はずっと境界山脈内部で暮らしていたので意識していなかったが、テイマーギルドアルクレム公爵領本部での一件から、人扱いされない辛さが分かった。
それから考えるとザディリスやバスディアが、カナコと一緒に歌って踊っているのはグールと言う種族全体の将来を考えた結果なのかもしれないと見直しつつ、自分もその予備メンバーに入っている事を思い出すとアンニュイな気分になる。
ヴァンダルーには衣装について、「フリルは少なめで」と繰り返しお願いしているが、その時の彼の返事から「素直じゃない子供を宥めている」のと同じ雰囲気を感じ取り、不安を覚えている。
アルクレム公爵とのお茶会では緊張したが、正体を現したゴルディ達擬態人間との戦いでは、全力で戦っている。
●グファドガーン 迷宮の邪神 ?歳 女性?
相変わらずの背後邪神。自分と同じくヴァンダルー教徒と呼ぶべき神や人が増え、彼等にヴァンダルー狂……教の教えを授けている。
ヴァンダルーと共にあり、ヴァンダルーを崇拝する事。そしてヴァンダルーは世界の中心であり、世界そのものであり、ヴァンダルーを崇拝する存在は皆平等である。
この言葉に心から同意出来た者は、立派なヴァンダルー狂徒である。
ちなみに、ヴィダル魔帝国ではヴァンダルーの強固な反対によって公的な団体としては認められていない。
『共食いの邪神』ゼーゾレギンと戦ったが、グファドガーンは彼の名前や魔王軍の一員だった頃の働きや、当時の擬態人間の事は知っていた。しかし、『スキル強奪』は魔王グドゥラニスが封印された後、ゼーゾレギンがフォルザジバルを吸収同化した事で、僕である擬態人間達が手に入れた能力だったので、彼女は知らなかった。
結果、ヴァンダルーのスキルが奪われ一時的に魔王でなくなってしまったが、グファドガーンが彼に向ける崇拝の念は弱まらない。彼女はヴァンダルーが魔王だから崇拝しているのではないからだ。
その後ゼーゾレギンに節足で肉弾戦を挑み、スキルを奪われるかどうか試す等、戦闘でも貢献している。
●ブラガ ブラックゴブリンニンジャアブソリュートマスター 9歳 男
ニンジャ部隊のブラックゴブリン達を率いて、アイラから習った顔の皮剥ぎの技を使い、アルクレムで『顔剥ぎ魔』として暗躍していた。
ヴァンダルーから渡されたリストに載っている者のみ狙い、巻き添えを出さず、無駄な殺生はせず、速やかに皮を剥ぎ、生きたまま拉致してヴィダル魔帝国の研究室送りにする。その後の末路を……末路にならない事を考えれば、極悪人達にとって殺し屋よりも恐ろしい存在である。
『顔剥ぎ魔』としてプライドを持っており、雑な仕事をしたゴルディ達に対して怒りを燃やして戦いに臨んだ。その後アルクレム公爵から「これ以上は勘弁してくれ」と言われたので、活動休止に追いやられた。
しかし、ヴァンダルーが各地を旅する限り、立ち寄った地に罰せられない極悪人がいる限り、『顔剥ぎ魔』は何度でも蘇る事だろう。
●サイモン 27歳 人種 男
モークシー伯爵とのお茶会からは逃れられたのに、アルクレム公爵とのお茶会からは逃れられなかったC級冒険者。
C級への昇級を、まだ実力不足だからと断ろうとしたが、結局昇級。しかし、擬態人間との戦いやその後の茶番劇に参加した事で、アルクレム公爵がB級への昇級を打診しており、今度こそ断らなければと強く辞退の意思を表明している。
冒険者ギルドモークシー支部のマスター、ベラードの娘であるジェシーとの交際は継続中。素の実力が伴ったC級以上の冒険者になるためヴィダル魔帝国で訓練を受けていたのは、彼女との勝利の為でもあるらしい。
今回の活躍でモークシーの町の事件の時より有名になったためか、一部では「中年冒険者の星」扱いされているが、まだ二十代と強く主張したい。
●ナターニャ 17歳 山猫系獣人種 女性
サイモンと同じくアルクレム公爵とのお茶会に参加し、後の茶番劇でも活躍したためB級への昇級を迫られている、C級冒険者。
四肢が全て義肢であるため、サイモンよりももの珍しそうに見られる事が多いが、勝ち気な性格なので気にはしていない。
茶番劇の後、一部の女性冒険者から尊敬されるようになり、「お姉さま」と呼ばれるなどして悩んでいる。ユリアーナに相談したら、「その内、あなたも慣れます」と言われ、更に悩んでいる。
●アーサー 24歳 人種 男性
数年前まで辺境の村で暮らす、極異常な猟師だった善良な青年。
幼いころから体が大きく、醜くはないが恐い容姿、そして何より常識はずれの身体能力をしていた為、家族や親しいドワーフの一家と、村の祭祀を執り行っていた老神官以外からは距離を置かれていた。
現在では両親、及び老神官も亡くなっている。
猟師となり、両親の死後も熊やオークやオーガーを狩って、ほぼ自給自足の生活を続けていた。しかし、不意に『雨雲の女神』バシャスの加護を得て、そんな生活が一変……する事はなかった。木彫りのバシャス神像を作り、祈る事が日課に加わったぐらいである。
本当の転機はミリアムと出会い、オーガーに襲われそうになった彼女を助けた事である。彼女と出会った事で、それまで幼い頃に両親が話してくれた物語の中だけの存在だった冒険者が現実の職業なのだと、自分もなる事ができるのだと改めて認識した。
そして丁度バシャスからの神託を受け、都に行って冒険者になる事を決意する。
オーガーと正面から威嚇し合い、怯ませる迫力、そして冒険者ではないのに一対一の肉弾戦で倒してしまう異常な戦闘能力を持っているが、その人格は正義感が強く、弱者に情けをかける優しさと、いざと言う時は我が身を盾にしても守る勇気を併せ持つ人物。
ヴァンダルーも認めた、鍛え抜かれた肉体を持つが、かなりの田舎者であり、常識知らずでもある。
そのためパーティーリーダーであるミリアムには、度々迷惑をかけており、常識を身に付けなければならないと思っているが……そうすぐ身に付くものではないので彼女の苦労は暫く続くだろう。
ヴァンダルーとはバシャスが示した人物である事や、女神の加護を受けた導士である事等から尊敬しているが、社会不安を煽る『顔剥ぎ魔』に関しては強固に反対意見を述べた。
生きたまま顔を剥がされ拉致される極悪人ではなく、その被害に遭った者達や遺族の心情を考えた故だが、それだけにヴァンダルーも無下に出来ず、議論は一晩中行われた。
アルクレム公爵やモークシー伯爵にとっては、ヴァンダルーに良識ある意見を言える貴重な人材となり得るのだが……まだ彼らはそれに気がついていない。
隠し芸として、故郷の村近くの森や山に生息していた鳥獣と魔物だけだが、【声帯模写】スキルを持っている。特に得意なのは、オーガーの咆哮。声量でも本物のオーガーに負けない自信がある。しかし、一番驚かれるのは小鳥の鳴き真似である。
年齢の割に生産系ジョブである猟師ジョブを幾つも極めているが、これは彼がヒグマ等の大型肉食動物やオーガー等の魔物まで狩っていたため、通常の猟師よりも多くの経験値を手に入れたため。
ジョブ履歴にある【魔物狩人】は、猟師が魔物を多く狩っていると就く事が出来るジョブで、本来ならランク1や2の魔物を多く倒した猟師が就く。分類としては生産系だが、戦闘系ジョブ並の能力値成長率を誇る。
【亜鬼人狩人】は、【魔物狩人】のジョブに就いた者が特定の種族の魔物を狩り続けると、就く事が出来るジョブの一つ。アーサーの場合は俗に鬼と呼ばれるオーガーや、豚鬼とも呼ばれる地域があるオークを狩り続けた結果。
類似するジョブに【魔獣狩人】や【魔蟲狩人】等(吸血鬼ハンターは別)が存在する。分類としては生産系だが、戦闘系ジョブ並の能力値成長率を誇る。
なお、これらのジョブは新ジョブと間違われる程就いている者が少ない。何故なら、普通の猟師はこの段階に至る前に魔物に殺されるからである。
ユニークスキルの【闘争の才能】は知力以外の能力値の成長率を大幅に上昇させるスキルで、このスキルがアーサーの非常識な戦闘能力の要因。
・名前:アーサー
・種族:人種
・年齢:24
・二つ名:無し
・ジョブ:戦士
・レベル:95
・ジョブ履歴:猟師見習い、猟師、猟師名人、魔物狩人、亜鬼人狩人、見習い戦士
・パッシブスキル
筋力増強:5Lv
敏捷強化:3Lv
気配感知:4Lv
直感:3Lv
精神耐性:3Lv
病毒耐性:3Lv
弓装備時命中力強化:中
剣装備時攻撃力強化:小
・アクティブスキル
解体:5Lv
忍び足:6Lv
罠:5Lv
弓術:3Lv
短剣術:1Lv
皮革職人:1Lv
格闘術:4Lv
剣術:5Lv
声帯模写:鳥獣魔物:4Lv
限界突破:7Lv
家事:1Lv
鎧術:1Lv
・ユニークスキル
闘争の才能
バシャスの加護
ヴァンダ■■の加護
●カリニア 二十歳 人種 女性
アーサーの妹。兄に似て長身で、メリハリの利いた体つきの美女だが目つきが鋭くて、何となく悪女のように見える。
生まれ育った村では兄と幼馴染のボルゾフォイ以外の子供とは親しくなれず、分け隔てなく接してくれた老神官から村での祭祀や魔術、薬の作り方を学んだ。それは老神官が「役立つ事を証明すれば、村人達との根拠の無い溝も埋まるだろう」と期待しての事だった。
しかし、老神官が亡くなった直後に隣村(とは言っても、距離は離れているが)から新しい神官が赴任し、村人達がカリニアより新しい神官を頼りにしたため、結局孤立してしまった。
年頃になった時に村の少年達に襲われかけた事があるため、男性恐怖症になり、そのせいで口数が少なく、俯き加減で睨むような眼差しを向けるようになったため、村人からは更に気味悪がられていた。
なお、彼女を襲おうとした少年達はアーサーとボルゾフォイに取り押さえられ、怪我はしなかったが心に大きな傷を負い、アーサー達を見るだけで動悸と息切れに悩まされるようになったそうだ。
ミリアムと出会ってから同性の友人が初めて出来、彼女を姉のように慕っている。そのためアーサーが彼女について行き冒険者になると決めた時も、迷わずついて行く事を選んだ。
外の世界に出る事は不安だったが、同時期に『闇夜の女神』ゼルゼリアの加護を得た事で、「これは運命に違いない」と確信し、勇気と仲間に支えられて村を出た。
・名前:カリニア
・種族:人種
・年齢:20
・二つ名:無し
・ジョブ:魔女
・レベル:90
・ジョブ履歴:見習い神官、神官、薬師、聖職者、神官戦士
・パッシブスキル
精神耐性:4Lv
盾装備時防御力強化:中
能力値強化:夜:4Lv
・アクティブスキル
聖職者:5Lv
薬師:5Lv
家事:4Lv
無属性魔術:1Lv
生命属性魔術:3Lv
水属性魔術:3Lv
魔術制御:4Lv
盾術:2Lv
棍術:1Lv
御使い降臨:1Lv
・ユニークスキル
ゼルゼリアの加護
■■■ダルーの加護
●ボルゾフォイ 27歳 ドワーフ 男性
子供の頃から虚弱体質であるため痩せていて、髭も伸ばしているが細く弱々しく、目が大きく見える容姿をしている。そのため、小柄で痩身な老人のように見えるドワーフの若者。
あまりにドワーフらしくないので、暮らしていた村では他のドワーフ達からは母の不貞が疑われたため、両親は周囲から距離を置き、そのままアーサー達の一家と交流するまで孤立していた。
ドワーフなので同じ年頃の人種の子供よりは力があったが、同じドワーフの子供と比べるとひ弱なのは否めなかった。しかし、その分頭が良く、ドワーフにしては珍しく土と火属性以外の属性魔術の素質にも恵まれており、村の老神官から魔術の手解きを受けていた。
ドワーフらしくない彼だが、手先が器用なのは他のドワーフと同じだったので、アーサーが狩って来た魔物の素材を使って、皆で使うための道具を作っていた。
武具の店が無い辺鄙な村でアーサーがオーガー等と戦えたのは、彼自身の力量もあるが、ボルゾフォイが拙いながらも武具を作ったからでもある。
ただ、冒険者になるなら専門の職人が作った武具を使うべきだろうと彼が言い出したことで、「魔物を倒す冒険者にふさわしい武具の購入代をかせぐために、魔物を倒す」という、常識外の狩りが行われた。
ちなみに、ボルゾフォイもアーサーとカリニア同様、両親と死別している。
自分としては陽気な笑い上戸のつもりだが、傍から見ると「フヒヒヒ……」と不気味な含み笑いをする老人に見えてしまう。ミリアムにアドバイスされ、思い切って大声で「ふはぁーっはっはっはっは!」と笑い声をあげて見たが、それを見てしまった子供は号泣し、子供の親は命乞いを始め、衛兵が駆けつける騒ぎになってしまった。
アーサーとカリニアに比べると能力的には普通だが、アーサーの狩りに付き合って実戦経験を積んだため、新人冒険者としては異常に高い力量を持つ。
穏やかで思慮深い性格だが、やはり田舎者で都会や冒険者としての常識に疎い為、やはりミリアムを振り回す側である。
・名前:ボルゾフォイ
・種族:ドワーフ
・年齢:27
・二つ名:無し
・ジョブ:杖術士
・レベル:88
・ジョブ履歴:魔術師見習い、魔術師、猟師、光属性魔術師、時属性魔術師、空間属性魔術師
・パッシブスキル
闇視
精神耐性:3Lv
・アクティブスキル
無属性魔術:2Lv
魔術制御:4Lv
時間属性魔術:3Lv
空間属性魔術:3Lv
土属性魔術:2Lv
火属性魔術:2Lv
光属性魔術:4Lv
武具職人:2Lv
皮革職人:2Lv
杖術:2Lv
限界突破:1Lv
・ユニークスキル
ハムルの加護
ヴァ■■■ーの加護
●ミリアム 15歳 人種 女性
珍しい薬草を求めて辺境の村を訪ねた、極々普通の新人冒険者の少女。神々の加護を受けているとか、ユニークスキルを持っているとか、不思議な星の元に産まれたとか、そんな事実は何もない。
しかし目的の薬草を求めて森に入ったら、はぐれオーガーに襲われ、もうダメだと思ったところで新たに現れたオーガー……ではなく、アーサーに救われる。その後彼の家で、カリニアとボルゾフォイの看護と治癒魔術をかけてもらって交流し、彼等のような才能の持ち主がただの村人でいるのはもったいないと思い、村を出て冒険者になる事を勧めた。
そうしたら快諾され……アルクレムへの道案内と冒険者ギルドでの登録までのつもりだったのに、いつの間にかパーティーのリーダーになってしまった。
その後は雲の上の人だと思っていたアルクレム公爵とも顔見知りになり、導士で勇者の後継者で魔王の上に皇帝なヴァンダルーの友人になってしまった。
アーサー達にとって彼女との出会いは人生の転機だったが、彼女にとっても人生の大転機だった。
その後も「冒険者になるための道具や、旅に必要な物を買い集めるため」と言う理由でD級冒険者でも苦戦する魔物を狩りに出かけたり、ギルドに登録する時にミリアムに絡んできたゴロツキ冒険者と決闘騒ぎを起こしたり、新人向けの依頼で薬草を採集するついでに、新人冒険者を狙おうとした山賊を返り討ちにしたり、アーサー達と一緒にいると彼女の苦労は絶えない。
それなのにアーサー達から離れない程、お人好しで面倒見が良い性格の持ち主である。
……それが報われたのか、気がつくとユニークスキルが加護だらけになっていた。だが、今後はモークシーの孤児院のマッシュと同様に、魔王の友人としても注目される事になるので、加護でもなければ耐えられない程、彼女の日常は非凡なものになるだろう。
なお、ミリアムと一緒にアーサー達が出て行った村には、森に迷い込んでくる魔物を駆除できる猟師や魔術師がいなくなり、話術は巧みだがボルゾフォイやカリニア程には魔術が使えない神官しか居なくなったため、存続の危機が迫っている。
・名前:ミリアム
・種族:人種
・年齢:15歳
・二つ名:【魔王の友人】
・ジョブ:魔弓使い
・レベル:95
・ジョブ履歴:見習い盗賊、盗賊、弓術士
・パッシブスキル
気配感知:2Lv
弓装備時命中力強化:小
非金属鎧装備時敏捷強化:小
精神耐性:1Lv
・アクティブスキル
農業:1Lv
家事:1Lv
短剣術:2Lv
弓術:4Lv
鍵開け:3Lv
罠:3Lv
限界突破:2Lv
鎧術:1Lv
魔弓限界突破:1Lv
・ユニークスキル
ヴァンダ■■の加護
バシャスの加護
ゼルゼリアの加護
ハムルの加護
書籍版第四巻が発売しました! 書店で見かけた際は、手にとって頂けたら幸いです。
コミックウォーカーとニコニコ静画で拙作のコミカライズが始まりました! もしよろしければ第一話をご覧ください。
7月26日にキャラクター紹介下を投稿し、その後約二週間程お休みを頂く予定となっております。




