閑話34 それぞれの戦場 変幻・変身・大変身
書いている間にヴァンダルーの出番がどんどん無くなり、、閑話となりました。すみません
モークシーの城壁に沿って建てられている物見の塔からは、念のために残された兵士達がヴァンダルー達とハジメ・フィトゥン達の戦いを注目していた。
「遠くてよく分からないが、もしかして凄い戦いなんじゃないか?」
彼らは比較的視力が良いだけの兵士だったため、武器を振るう速度があまりに早いと目が追いつけない。更に、魔術に関する知識は深くない。
ヴァンダルーが放っている【虚弾】は小さいために、また伸ばした舌も縄状の物としか判別できず、確認できなかった。そして額の【魔王の眼球】も彼が物見の塔に対して背を向けて戦っているため、視界に入っていない。
そのため、遠目に眺めるヴァンダルーとハジメ・フィトゥンの戦いの異様な点には気がつかず、「何となく凄そう」という、いい加減な事しか分からなかった。
「そうだな。サンダードラゴンが乱入しても、賊は逃げないし……あの賊達は、もしかしてB級冒険者以上の実力があるのか」
「び、B級冒険者以上の実力のある賊ってなんだよ!? そんな実力があって、何で賊なんてやっているんだ!?」
相方の言葉に、思わず大声で聞き返す兵士。常識的には、B級冒険者相当の実力を持つ賊はあり得ないとされている。それほどの力があるなら、簡単に討伐できる程度の魔物を狩っていれば十分贅沢な暮らしが出来るからだ。
しかし、B級冒険者相当の実力を持つ者が、山賊のような行為をしない訳ではない。
「あいつ等、他の公爵領の……いや、もしかして、アルクレム公爵の秘密部隊なんじゃ?」
「ば、馬鹿野郎! 憶測で言って良い事じゃないぞ!」
「いや、だって、噂だと――」
「黙れ!」
行方不明になったとされる末の妹そっくりの従魔を所有し、ヴィダへの布教を広めアルダ神殿へは非友好的な態度を取るダルシアとヴァンダルー。現アルクレム公爵が二人を快く思っていないのではないかと言う噂が、一部の者達の間で流れていた。
そのため、兵士の一人はその噂が真実だったのではないかと思ったが、彼の同僚が慌ててその推測を遮った。
「融和派を認めない過激なアルダ信者や、邪神を崇拝する吸血鬼の刺客かもしれないだろ! それに、今俺達が無駄に頭を使ったって意味が無い! 俺達の役目は、見張りだ! 分かったら口を――」
「あっ、あそこを見ろ!?」
「だから口を閉じ……何だ、あれは!?」
同僚が指差した方向に視線を向けた兵士は、ヴァンダルーとハジメ・フィトゥンが戦っている草原の向こうにある森の魔境の一部で、謎の閃光が閃き、木々が倒れ大量の土煙が上がっているのを見て目を見開いた。
更に魔物が、カナコ達の方に投げつけたマウンテンジャイアントが、息を吹き返したのか立ち上がる。
「ま、魔物の同士討ち? ドラゴンやジャイアントならここからでも見えるはずなのに……と、とりあえず森の中で何者かが交戦中だと報告だ!」
「立ち上がったジャイアントの方はどうする!?」
「それも報告だ!」
こうして兵士達の注意は、ヴァンダルー達以外の戦いにも向けられるようになり、分散するのだった。
その頃、森の中で戦うマイルズと『疾風鬼斬』のキゼルバインは、攻撃の余波で空に向かって光を閃かせたり、木々を何本も倒したりしながら戦いを続けていた。
「【スターダストブロウ】!」
キゼルバインが光属性の付与魔術を施した短剣の高速連続突き……あまりの速さに腕が見えず、夜空に星屑が降り注いでいるようだと謳われたキゼルバインの武技が放たれる。
「ぐうぅぅぅぅ!」
戦いが長引いているため、既に【御使い降魔】の効果が切れているマイルズは伸ばした鉤爪でそれを防御しようとするが、キゼルバインの短剣を防ぎきれず全身から血飛沫が迸る。
そして数歩、よろけるように後ずさり、膝を突いた。
「がはっ……流石だわ。正直、ここまでの強敵だとは思わなかった。どうやら、あんたを舐めていたようね」
【獣化】スキルを発動させ、半ば獣と化しているマイルズは、血と一緒に深い溜め息を吐きながら、キゼルバインの実力を称えた。
剥き出しの牙に伸ばした鉤爪と、一目で人種ではない事がばれてしまう姿にならなければ戦えない程、マイルズは彼を相手に追い詰められた。
【御使い降魔】だけではなく、【限界超越】の効果も切れている。全身に深い傷を負い、【高速再生】スキルも追いつかなくなりつつあった。
さっきまでは。
「と言う訳で、第三ラウンド目にいきましょうか」
しかし、空になっていた陶器製の瓶を懐に戻したマイルズは、心なしか艶々した顔つきでキゼルバインにそう言い放った。
「……不死身か、貴様は」
自身が振るうオリハルコンを表面にコーティングした短剣でつけたはずの深い傷が、見る見るうちに癒えていくのを見て、キゼルバインは顔を引き攣らせて訊ねた。そして、瓶に入った三級ポーションを飲み干し、空瓶を投げ捨てる。
彼の額には汗で湿った前髪が張り付いており、身体には幾つか浅くない傷を負っている。距離を取ったマイルズをすぐに追いかけ、止めを刺す事が出来ない程全身に疲労が溜まっていた。
彼もマイルズ同様、回復の為の時間が必要だったのだ。
キゼルバインは、マイルズが倒した原種吸血鬼ビルカインの腹心の一人、モルトールを上回る実力者だった。しかも、生前鬼人や魔人族だけではなく吸血鬼退治を行った経験があり、光属性魔術の使い手でもあった。
その力量を活かして、既にマイルズを二度追い詰めているのだが……彼はその度に何かを飲んで負った傷や失ったスタミナを回復させてしまい、振出しに戻っていた。
そのためキゼルバインだけがダメージと疲労を蓄積させていた。
「魔王は貴様に何本の上級のポーションを与えた? 何匹もの吸血鬼を葬って来た俺の必殺技を受けながらも、生き延び、尚且つ回復して戦い続けるとは。まるでアンデッドだ!」
「ポーション? ボスがくれたのはそんな物より、ずっと良いものよ」
マイルズが繰り返し飲んでいる物。それはブラッドポーションの主な原材料……ヴァンダルーの血液である。
ただの血液ではない、亜神と化した魔王の血液だ。ここまで極まった血液なら吸血鬼、特に深淵種の吸血鬼にはブラッドポーションに加工するよりも高い回復効果がある。
【業血】スキルの効果により能力値が上がり、【高速再生】スキルが活性化。さらに全身に溜まっていた疲労が嘘のように消えていく。
「【御使い降魔】! 三度目の正直で死になさい、吸血鬼ハンター!」
『短期間に繰り返すのは、勧められないんですけどね』
完全回復し三度黒い輝きを纏ったマイルズが、疲労を隠せない様子のキゼルバインに襲い掛かった。
魔物の群れが迫っていた町の正門の反対側の門。その内側に集められた避難民は、脱出開始の指示を待ち続けていた。町から出るタイミングが早過ぎると、魔物が大量の人間の気配に気がつき、正門では無く避難民を直接襲うため町を迂回する可能性があるからだ。
特にサンダードラゴン等空を飛ぶ魔物が多数確認されているため、正門での戦いが本格的になってから脱出する手筈になっている。
モークシー伯爵や家臣たちが余程の馬鹿でない限り、そうした対応を取る事は想像に難くなかった。
だから、ハジメ・フィトゥンは『嵐撃の魔術師』マチルダや、シェストゥン達に、避難民を襲うように指示していた。短時間で大勢の死傷者を出す事が可能で、ヴァンダルーを動揺させる事が出来るだろうと考えたからだ。
しかし逃げ遅れた者達を助けた、妙に声が大きい老婆と同じようにあちこちに配置されていたレギオン達によって、マチルダやシェストゥンを含めた殆どの英霊達はダンジョンに引きずり込まれていった。
しかし、何人かはレギオンの身体を張った罠をすり抜け、町にまで到達した。だが、ハジメ・フィトゥンの作戦を達成する事は出来なかった。
『ヂュオ゛ォォォォ!』
「ギャアアアア!?」
野良スケルトンの演技をした骨人が振るう魔王の欠片製の魔剣によって、ある英霊は【英霊化】する前に惨殺され、後に逃げ遅れてスケルトンに殺された犠牲者として記録された。
『死ぬまで喰らうがいいよぉぉ……』
「く、クソ、きりが無いっ! この女、どうやったら死ぬんだ!? 胸を突こうが、頭に穴を空けようがすぐに再生して……まさか急所が無いのか!?」
林を突っ切ろうとした英霊は、そこがスクーグクロー・ハイエンプレスにランクアップしたアイゼンが背中に生えた枝から作り出した餌場だと気がついた時には抜け出せない状況に追い込まれていた。
そして見た目は亜人型だが、実際には植物型であり【高速再生】の更に上位スキル、【超速再生】スキルを持つアイゼンを倒しきれず、そのまま肉体が崩壊するまで彼女と不毛な戦いを続ける事になった。
だが、そうした障害を越えて、城壁の前まで到達した英霊も存在した。
「まさか、辿りついたのは俺達だけか!?」
ほぼ同時期に城壁の前に辿りついた、自分も含めて四名を見回してその英霊は思わず驚愕した。
「そんな馬鹿な……我々は二十人以上いたんだぞ。だと言うのに、半分以上辿りつく事も出来ないなんて」
生前傭兵団の団長をしていたフィトゥンの英霊達は、その傭兵団の出身者が大半を占めていた。同時期に同じ神の英霊になった者達の数としては規格外に多い。
その分後世の信者で英霊に加わった者は少ないが、それでもフィトゥンが抱える英霊の数は、他の神々と比べても多い。
今回の作戦ではその英霊の大半が【マリオネッター】によって受肉し、参加している。しかし、その数は大きく減っていた。
「おい、このまま儂等だけで作戦を実行して、意味があるのか? いっそ、隊長と合流した方が良いんじゃ……?」「馬鹿な事言わないで! ここから無事に辿りつける訳ないでしょ、更に数を減らすつもり!?」
「だ、だがシェストゥンやマチルダ、他の連中が神域に戻った様子は無い。まだ無事なはずだ。奴等と合流できれば……」
「神域に戻っていないからって、無事とは限らないのよ! 何処か遠くに【転移】させられたか……既に倒されて封印されたか、喰われているかもしれない。私達が相手にしているのは、魔王なのよ!?」
「む、むぅっ」
熊系獣人種の盾職に、人種の魔術師とドワーフの斧使い、そしてハーフエルフの弓使いがやっとたどり着いた城壁を前にして、迷いを露わにする。
当初の作戦では武技や魔術を使って派手に城壁を破壊して町に侵入し、人質として有効な数が生き残る程度に町の人間を殺す。そしてヴァンダルーの仲間が来てから、【英霊化】を使用するはずだった。
だが、明らかに作戦を立てた時に想定していた状況では無い。
「クソ! やるぞっ、このまま逃げても、途中で他の連中と同じように成るだけだ!」
「全員、別々に城壁に穴を空け、そこから中に侵入するぞ! 同じ場所から入るより、罠にかかる可能性が低くなる!」
「いやなら今すぐ自害して、神域に戻って居残り組に殴られるんだね!」
「ぬぅぅ……仕方がないのぅ!」
それぞれ英霊化した四人は、そのまま散開して別々の場所から城壁を壊して町の中に入ろうとする。彼らから最も近い物見の塔の兵士が事態に気がついて、地上の同僚達に警告しようとするが間に合わない。
盾から放った衝撃波や、斧の一閃、付与魔術によって着弾と同時に爆発する矢が城壁に放たれ、それぞれ轟音を立てて穴が空く。
「ひ、ひぃっ!?」
『キャアアアアア!』
穴の向こうには駆けつけたらしい衛兵達が狼狽し、その後ろには逃げ遅れたらしい太った商人風の男や身なりが良い髭を生やした男が恐怖に硬直している。彼等の護衛らしい女冒険者も、城壁の破片で負傷したか、それとも怯えているのか武器を構える様子が無い。
そして、何処からともなく女の悲鳴が幾つもあがった。
「手始めに貴様等から殺してやろう! 【雷撃連弾】!」
まず魔術師が雷の弾丸を放ち、衛兵達を一掃する。
「まずは奴等からだ!」
ドワーフの斧使いと弓使いの女が、それぞれ空けた穴に飛び込む。それに熊系獣人種の盾職も続こうとしたが……ふと違和感を覚えた。
(何だ、おかしい……そうだ、あの衛兵共、全員顔が似すぎていなかったか?)
魔術師に悲鳴をあげる暇も無く倒された五人の衛兵の顔が、あまりに似ている事に気がついた獣人種の盾職の意識に、警戒警報が鳴り響く。彼の勘は、これは罠だと叫んでいた。
だが、ドワーフと弓使いの女は既に町の中に侵入していた。
「だ、大丈夫なのだろうね!?」
「私の後ろに! ……来いっ!」
身なりの良い男を背後に庇いながら、女剣士が気丈にも剣を構える。
「ひょほほほ! お望み通り、相手をしてやるわい!」
女剣士の緊張で赤くなった頬や、恐怖を押し殺しているように見える瞳に嗜虐心を刺激されたのか、ドワーフが斧を構えて彼女に近づく。
「ま、待ってくれっ! 金ならやるっ、だから殺さないでくれ!」
弓使いの女は、そう泣き叫ぶ商人風の男に向かって弓を引き絞った。
「金? そんなもんは要らないよ。欲しいのはあんたの命さ!」
そして矢を放った。
「待てっ、これは罠だ! 今すぐ外に――がっ!?」
その瞬間、獣人種の盾職の男が仲間に警告するが、言い終わる前に彼の身体に極細の糸が絡みつき、鎧の隙間に食い込んだ。
『ぶぐるぅぅぅぅっ!』
惨殺されたはずの衛兵達は液体が泡立つような声で鳴きながら、血のように紅い半流動体……分裂して擬態していたキュール本来の姿に戻る。
「……!? ふ、【風神獣推参】!」
仲間の警告に気がついた魔術師が、咄嗟に唱え終えた魔術を発動させる。巨大な狼に似た風属性の獣が咆哮をあげる。
「っ!? い、【一閃】!」
ドワーフは仲間達の異変に気がつき、はっと我に返ったが既に女剣士の間合いに入った後だった。反射的に初歩的な武技を発動させて斧を振るうが、【英霊化】した彼の手にかかれば並の相手ならこれだけでも始末できるはずだった。
だがドワーフの斧は女剣士を構えた剣ごと両断する事は出来なかった。
「大母さん直伝、誘い受けの技にかかったようだな!」
その瞬間、美しいがただの人種だったはずの女剣士は、頭に二本の角を持ち、背中に皮膜の翼を生やした青い肌の淫魔人に姿を変える。
斧を受け止めた剣も、一目で業物と分かる禍々しい気配を放つ魔の聖剣へと姿を変えていた。
『見事……成功してしまったか。ああ、イリスが遂に男を誘うようになってしまった』
「ジョージ殿、心中察するがね、私としては一安心だよ。【命恐獣推参】!」
ネメシス・ジョージが普通の剣に見えるよう、魔術をかけていた身なりの良い男……ルチリアーノは更に唱えていた魔術を発動させ、肉食の恐竜に似た獣を創りだす。
「金は要らない? それは助かる!」
商人風の男は、何処からか取り出した剣で矢を叩き落とした。
『丁度、持ち合わせが無かったのよ』
そして、商人風の男だったはずの人物は、どろりと濁った紅い瞳に、牙の生えた口で獰猛な笑みを浮かべる三十代程の美女のヴァンパイアゾンビ……既に変身済みのアイラの姿を露わにした。
「『テーネシアの猟犬』!? クソっ、【変幻】で化けていたのか!」
「聖剣ネメシスベルに似た魔剣に……変わり果てているがその顔は、『解放の姫騎士』か! まさか、サキュバスになって生きていたとは!」
「衛兵はスライムだ! 一匹のミミックスライムが衛兵共に化けていた!」
「ぐあああっ!」
驚愕する四人に続いて、糸で縛られた獣人種の盾職が町の中に引っ張り込まれる。
「ようこそおいで下さいました、お客様方。早速ですが、何か言い残したい言葉はございますか?」
ベルモンドがそう告げる。その横には剣を下げたエレオノーラが、建物の角からは女の悲鳴の主……九本の首に大蛇の頭部の代わりにそれぞれ種族の異なる美女の上半身を縫いつけた、改造ヒュドラゾンビのヤマタが、パウヴィナやラピエサージュと共に現れた。
『……何故我まで。かなり無様な状態の英霊と言えど、今の我に相手が出来るはずがあるまいに!』
「同感ではあるね。確かに興味深い存在だが……死体を持って帰ってくれるだけで、私としては大満足なのだが」
建物の影に隠れたままのルヴェズフォルと、イリスの影に隠れているルチリアーノがそれぞれ顔を顰めていた。
「ルヴェズ、そんなだからランクアップできないんだよ」
「あなたは皇帝陛下の一番弟子にして、B級ダンジョンの攻略者だろうに」
それぞれに声をかけて注意し、溜め息をつくパウヴィナとイリス。それを見て、英霊達は自分達が完全に嵌められた事を理解した。
彼等は咄嗟に自分達が城壁に空けた穴を見るが……其処は既に塞がっていた。
ヴァンダルーは、以前からモークシーの町を守る城壁の一部をゴーレムにしたり、擬態した使い魔王を仕込んだりしていた。それが英霊達の接近を知らせ、グファドガーンが城壁を飛び越えるか、穴を空けたらダンジョンへの【転移門】になるよう仕組んだのだ。
そして英霊達がダンジョンの中に入るよう、【遠隔操作】スキルで五人の衛兵に化けたキュールや、魔術で人種の女剣士にイリス・ベアハルトが、【変幻】で太った商人風の男にアイラが変装して誘い出した。
特に淫魔人サキュバスに変化したイリスは、『ヴィダの寝所』から目覚めた魔人王ゴドウィンの祖母から教わったサキュバスの技を駆使して、ドワーフを魅了して誘い込んだ。
相手を魅了して自分から近づくように仕組み、それを倒すというその名も『誘い受け』。由来はザッカートの知識からだとも、ヒルウィロウが持っていたクノイチの知識からだとも言われている。
「まんまと罠にはまったか。だが……【短距離転移】!」
魔術師が自身の創った神獣がルチリアーノの恐獣とぶつかり合っている間に、熊系獣人種の盾職を僅かな距離だがテレポートさせ、彼を縛っている金属糸から解放する。
「助かった! 態勢を立て直すぞ! こうなったら町を襲うのは間に合わないが、魔王の手下を引きつけると言う、本来の目的は果たした! 後は死ぬまで戦うだけだ!」
熊系獣人種の盾職の言葉に、戦闘モードに入ったドワーフと女が「応!」と応える。彼らも生前は腕利きの傭兵だ。数の不利を、質で覆した経験が幾度もあるのだろう。
それを見抜いたエレオノーラが、口の両端を釣り上げて言った。
「確かにあなた達の質は高いようだけど……思っているほど差は無いわよ」
彼女が構えた魔剣には、僅かだが血が付着していた。
町の正門での戦いは、一方的に激化していた。避難民が逃げるまでの時間を稼ぐためにと、伯爵が決死の覚悟で将兵を正門の内側ではなく、外側に配置したためグファドガーンが魔物を【転移】させる事が出来なかった。そのため、彼等の前に姿を現した魔物は、そのまま町を目指して突っ込んで来たからだ。
「こ、こんな戦いは初めてだ! よ、予想外にも程がある」
元B級冒険者のロドリゲスは、戦きながらそう口走った。
「【轟鬼一閃】!」
「ウゴアアアアア!?」
「【光円刃乱舞】!」
「ギャウウウウウウン!」
戦況は一方的だった。僅かな抵抗も許さず、断末魔の悲鳴をあげて、魔物が倒れて行く。
スカート状の装飾が付いた水着と鎧を組み合わせたような格好のバスディアが振るう斧の一閃で、トロールを率いていたトロールタイラントが脳天から一刀両断される。
ミニスカートにフリルやリボン等の装飾が付いた格好のザディリスが発動させた、七枚の輝く円盤状の刃が踊るように空を舞い、ヴェノムワイバーンの首を切り落としていく。
トロールタイラントはランク8の強敵で、倒すには複数のB級冒険者が必要だ。ヴェノムワイバーンはランク6だが、飛行能力が高く倒すのが難しい上に牙や爪、槍の穂先ほどもある尻尾の針に猛毒を持つ嫌な相手だ。
それが、あっさりと始末されていく。
(ダルシア殿が俺より強い事は分かっていた。分かっていたが……あの二人のグールも俺より、圧倒的に強いとは思わなかった!)
魔物との戦いが始まった時、ダルシアが【御使い降臨】を使用すると同時に、バスディアとザディリスは「変身!」と叫んでそれぞれの得物を掲げた。
一体なんなのだと思っていたら、なんと杖と斧の装飾の一部が分離して、彼女達の身体に纏わりつき、防具に変形した。
その効果は絶大なようで、彼女達は次々に強力な魔物を倒していく。
だが、ロドリゲスの目は、彼女達は変身して強くなっただけではない事を見抜いていた。彼女達は、変身する前から強かったのだ。
あの「変身」も能力値の強化や魔術の補助、防御力の上昇などで彼女達の力を補正しているのは間違いない。だが、地力の時点でロドリゲスを上回っているのも疑いようが無い。
ロドリゲスの雇い主である商人は以前、女グールを表向きは神聖娼婦として働かせる偽神殿娼館を考えていたのだが、それを止められて本当に良かった。
普通のグールならともかく、あれほどの実力があるグールを働かせるなんて出来るはずがない。もし露見すれば、違法な娼館を経営した事ではなく、町の中に大戦力を連れ込み、クーデターを起こそうと企んでいたのではないかと、陰謀を疑われかねない。
恐らく、今頃冒険者ギルドのマスターであるベラードや魔術師ギルドのマスター、そしてモークシー伯爵も白目を剥きそうになっている事だろう。
テイマーギルドのマスター、バッヘムは、ヒュージワイバーンを駆って空中戦を繰り広げている事から大丈夫なようだが。
ちなみに、ダルシアも騎士や冒険者達の先頭で戦っている。【御使い降臨】を使用した後、初歩的なものだが戦場の全員に付与魔術をかけた後、最前線で戦い続けているのだ。
彼女達三人の姿に興奮したミノタウロスを薙ぎ倒し、強敵と見たオーガーメイジ達の魔術の集中攻撃を防ぎ、今は一人でマウンテンジャイアントチーフと肉弾戦を演じている。
そう、身長十メートルを超える、ランク9のマウンテンジャイアントチーフと。
「GUOooooooo!」
魔術で空を飛んでいるダルシアに向かって、マウンテンジャイアントチーフが半ば悲鳴のような雄叫びをあげながら石斧で殴り掛かる。
「筋力超強化!」
その一撃を、ダルシアは両手で構えた変身杖で受けきった。大きさの違いから、普通なら杖が折れるのではないかと心配になるが……逆に、石斧の方にヒビが入る。
ちなみに、筋力超強化と叫んでいるが、魔術を使った訳ではない。魔術を使って筋力を強化し、それで巨人の一撃を受けきったのだと、周囲に偽るためにただ叫んでいるだけだ。
ただ、マウンテンジャイアントチーフにはそれが本能的に分かったらしい。明らかに恐怖に戦いている。
しかしダルシアはそれ以上反撃しようとせず、ロドリゲスに声をかけた。
「さあっ、ロドリゲスさん! 私がマウンテンジャイアントを押さえている間に攻撃を!」
「えっ? はっ、はいっ!」
慌ててロドリゲスは巨人の脚に向かって切りかかっていく。
「今の内だ! ロドリゲスさんに続け!」
「聖女様にばかり無理をさせるな!」
モークシー伯爵の騎士達や冒険者達もそれに続き、衛兵達は矢を射かける。
「ケストっ、随分ペースが速いが、大丈夫か!?」
「問題ありません、先輩!」
速いペースで、しかも力強く弓を引き魔物に矢を射かけるケストに、途中でバテないかと衛兵隊の隊長が声をかける。
「戦況はこっちが押している。死ぬ前に矢を全て使おうなんて考えなくても良いんだぞ!」
「大丈夫です! 何故か分かりませんが、力がどんどん湧いてきて全く疲れません!」
「聖女さんの付与魔術と、特別相性が良かったのか? いや、そもそも相性で付与魔術の効果って変わるのか? ……まあいい! お前等、このままだと衛兵隊の手柄はケストに全部持ってかれるぞ! 賞与が欲しい奴は怠けず、そしてよく狙って矢を放て!」
戦う前は自分達の死に場所はここだと覚悟を決めていた者達が、ダルシア達の活躍で勝利を目指して奮戦している。
だが、勿論怪我人は出ている。攻撃魔術の直撃を受けた冒険者が火傷を負い、オーガーの棍棒で薙ぎ払われた騎士が盾ごと腕の骨を砕かれる。
しかし、すぐさまダルシアやザディリス、そうでなければ後衛に控えているポーラ司祭達の回復魔術が飛び、致命傷には至らない。
「油断するな! 空いた穴を塞げ、魔物を内側に近づけるな!」
「最低でも三人一組で戦うのじゃ! 前衛が持ち堪えている間に後衛が援護して隙を作り、そこを突け。このように、じゃ!」
バスディアとザディリスが矢継ぎ早に将兵へ指示を飛ばし、手本を見せる。
何故自分だけで魔物の相手をせず、将兵や冒険者達を動かすのかと言うと……自分達で相手をするとあっさり倒してしまうからだった。
三人とも、程々の実力に見えるよう演技しながら戦える程器用ではない。特に、ロドリゲスという実力を見抜く目を持つ者もいるので、下手な演技は出来ない。
「何を恐れている! お前達はそれでも精強で知られるモークシーの騎士か!? 日頃の訓練は今日、この日の為にあったのではないのか!?」
バスディアの叱咤に、「いや、うちの将兵が精強だなんて誰も言ってないのだが。戦地から遠い交易都市の騎士団だから、寧ろ弱兵気味で……」と思わずモークシー伯爵が口の中でもごもご呟いている。
「さあ、稼ぎ時じゃぞ、冒険者! サンダードラゴンにマウンテンジャイアント、オーガーやトロールの上位種! 素材に魔石の取り放題じゃっ! その腕っぷしを儂に見せてみよ!」
ザディリスが踊るような仕草で魔物の群れを杖で指し示す。ベラードは「確かに、全員で山分けしてもかなりの大金になると思うが……一番倒しているのはあんた達なんだけど」と苦笑いを浮かべる。
「今こそ騎士の誇りを見せる時! ご夫人のスカートに隠れる腰抜けは我が騎士団には居ないと示すのだ!」
「あの御嬢さんの言う通りだ! がっぽり稼いで良いところを見せてやれ!」
しかし、決死の覚悟から勝ち戦に逆転して高揚している騎士と冒険者達の士気は、最高潮だ。ダンジョンの暴走によって魔物の本能が刺激され、突き動かされている魔物達が思わず後ずさる程の気迫である。
それによって逆に隙が出来る事もあるだろうが、将兵や冒険者より先に前線に飛び出すのはファング達である。
「ワオオオオオオオオン!」
【闇のオーラ】を纏いながら、【限界突破】スキルを発動させたファングがヒルジャイアント……マウンテンジャイアントの半分程の大きさの巨人の脚に噛みつく。
「チュゥゥゥ!」
「ヂュヂュゥ!」
悲鳴をあげて転倒したヒルジャイアントに、それぞれ炎と冷気を纏ったマロルとウルミが飛びかかっていく。同族を助けようと、他のヒルジャイアントが彼女達に殴り掛かるが。
「ヂュ!」
「ア゛ァアアアア!?」
拳の前にスルガが飛びこんだため、ヒルジャイアントは金属質な毛皮を殴ってしまい、拳に針のような毛が何本も刺さって悲鳴をあげるはめになる。
しかもよろけた隙に、尻尾を鞭のように振るって攻撃して来るので、体勢を立て直す隙を与えない。
「【流し斬り】!」
「【岩裂】!」
そのヒルジャイアントの脇腹を左右から薙いだのは、サイモンの剣やナターニャの爪である。
「ほ、本当に斬れた! ジャイアントに俺の剣が通じるなんて、流石師匠!」
「怖いぐらい切れるよ、これ!」
ヒルジャイアントが口と傷から血が迸るのを見て、サイモンとナターニャが歓声をあげた。二人はそれぞれヴァンダルーから受け取った義肢を装着し、変身している。
サイモンの義手は頭部を守る兜や、鎧を部分的に補強するパーツに形状を変え、更に手には義肢の一部から生え、変化した剣が握られている。
ナターニャの四肢も胴体を守る鎧と、鉤爪を生じさせている。しかし、二人ともザディリスやバスディアよりも装飾部分が少なく、色もシックに黒を基調にしており、比べると別の物のように見えた。
ザディリス達が魔法少女なら、サイモンとナターニャは特撮物の怪人か、悪の幹部だろうか。
しかし、その性能は高く、液体金属で作られた刃の切れ味は鉄どころか、ミスリルやアダマンタイトを超える。もしこれが鉄製の剣や爪だったら、二人が如何にヴァンダルーの加護や導きを受けていてもランク6のヒルジャイアントに致命傷を与える事は、難しかっただろう。
「GAuuuu!」
「ウ゛ゴォォォ! ホオオオオ!」
それをきっかけにした訳ではないだろうが、魔物達が威嚇の咆哮では無く、悲鳴のような叫びをあげ始めた。
ダンジョンの暴走によって本能が刺激され凶暴になっていた魔物達だが、一方的に数を減らされた事で忘れていた恐怖を思い出したのだ。
「ウゴオオオオン!」
最後の一匹になっていたマウンテンジャイアントが悲鳴をあげながら身を翻したのを合図に、魔物達が町に背を向けて逃げ出していく。
負傷した同族を見捨て、我先にと森に向かって逃走する様子は、正に負け犬と評するしかない。
「逃げて行くぞ!」
「勝った……俺達は勝ったんだ!」
歓声をあげる騎士や冒険者達は、それを追わずにお互いの勝利を称える。魔物の背に矢や攻撃魔術を撃ちはするが、深追いして想定外の被害を出すのを恐れているのだ。
「ふぅ……これで一安心だ」
モークシー伯爵も、追撃を命じるつもりはなかった。騎士団も冒険者達も疲れているだろうし、森の中での戦いでは思うように陣形を維持できず、魔物が有利になるからだ。
暴走から目を覚ました魔物は、通常の魔物と同じように魔境から出て来る事は殆ど無くなるので、町が存亡の危機に陥る事は無くなるはずだ。
今回の場合は、今まで存在しなかったはずの高ランクの魔物が魔境に棲みつく事になるため、弱い魔物が外に弾き出されて混乱が暫く続くだろうが……それも冒険者ギルドに依頼してB級以上の上位の冒険者を雇って退治していけば、解決できるだろう。
解決するまで魔境を封鎖し、冒険者の狩場が減る事で魔物の素材や魔境の産物が減る事になるのは頭の痛い問題だ。しかし、今すぐに無理をしてまで解決する事は無い。
そう伯爵は思った。ベラードやバッヘムも、同じ考えだっただろう。
「ど、どうしましょう。まだ大丈夫かと思ったのに……お、追いかけて行って良いのかしら!?」
しかし、ダルシアには違う事情があった。……このままでは、ヴァンダルーが転生者を倒す前に戦いが終わってしまうと言う事情が。
「グファドガーンさんも忙しいみたいだし、私、騎士でも冒険者でもないし、離れても平気よね!?」
「落ち着くんだ、ダルシア。私達だけ魔物を追っても、意味はあまり無いと思う。ヴァン達は、町からほど近い草原で戦っているのだろう?」
「魔物を退治し終えたのじゃから、坊や達と謎の賊がまだ戦っていれば、誰かが応援に行くのが普通じゃろうな。町から見える範囲で戦っておるのじゃし。特に、今は騎士や冒険者が完全武装しておる……怪我と疲労が少ない者が、馬を走らせればすぐじゃ」
そしてヴァンダルーとハジメ・フィトゥンの戦いに巻き込まれるのである。並の強さでは余波を受けただけで即死しかねず、ヴァンダルーにとっては援軍では無く足手まといでしかない。
カナコ達の方に向かったとしても、似たようなものだろう。
森の中で戦っているはずのマイルズの方に向かうよう頼んだとしても、やはり同じである。いや、マイルズの方がヴァンダルーより余裕が無いはずなので、より凄惨な結果になりかねない。
それを防ぐにはどうすればいいのか。迷うダルシア達に、ナターニャが「だったらさ」と声をかけた。
「ダルシアさんが応援に行けばいいんじゃないかな? 実の親子だから誰も止めないだろうし、ピューって行って、師匠が戦っている相手を二人がかりで叩きのめせば、他の誰かが来る前に終わりそうだし」
「そうっすねぇ。大怪我をしている奴もいないし、問題無いと思いますぜ。……師匠が賊と戦っている事を領主様達が思い出さない内に、行って来たらどうです?」
サイモンも勝利に安堵し、ほっとしているお偉方の様子を見て、ナターニャの意見に同意した。
「それもそうだわ! じゃあ、早速――あら?」
ダルシアも瞳を輝かせて二人の意見を採用しようとしたが、その時逃げたはずの魔物が再度背を翻し、こちらに向かって来るのが見えた。
魔物達の目は血走り、暴走していた時よりも更に攻撃的になっているのが分かる。
「フィトゥン様が心配した通りだったな! 魔物共! その他大勢はともかくあのダークエルフとグール共は町に釘づけにしておくんだ!」
「まさか我々が出なければならないとは……隊長は何を手こずっているのだ?」
その魔物達の後ろには、テイマーらしい鞭を持った女と魔術師らしい青年がいた。彼等はフィトゥンがヴァンダルーとの決着が着く前に魔物の暴走が鎮圧される事のないように、念のために配置されていた英霊である。
彼女達は魔物の群れのずっと後方を、魔術で空を飛んで進んだためレギオンの罠にかからなかったのだ。
戻ってきた魔物の群れに慌てて陣形を立て直す騎士や冒険者達。
ダルシア達も武器を構え直し、魔物達の後ろに居る二人の英霊を見据えて言った。
「あの二人は、もっと本気で相手をしないと駄目ね」
そして、杖を掲げた。
「変身!」
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・名前:イリス・ベアハルト
・種族:淫魔人 サキュバスプリンセスナイト(人種)
・年齢:21歳 (外見年齢19歳)
・二つ名:【解放の姫騎士】 【魔人王女】
・ランク:11
・レベル:61
・ジョブ:淫魔剣姫
・レベル:80
・ジョブ履歴:騎士見習い、従騎士、戦士、剣士、呪霊剣士、見習い魔術師、魔術師、テイマー、魔人騎士、デーモンテイマー、デーモンライダー、火属性魔術師、魔剣士
・パッシブスキル
剣装備時攻撃力増強:中(剣装備時攻撃力強化から覚醒!)
能力値強化:忠誠:10Lv(UP!)
敏捷増強:1Lv(敏捷強化から覚醒!)
従属強化:8Lv(UP!)
呪霊剣装備時攻撃力増強:大(呪霊剣装備時攻撃力強化から覚醒!)
闇視
色香:7Lv(UP!)
精力絶倫:5Lv(UP!)
魔力増大:4Lv(UP!)
生命力強化:7Lv(UP!)
精神耐性:8Lv(UP!)
自己強化:導き:6Lv(UP!)
自己強化:騎乗:4Lv(NEW!)
高速再生:3Lv(NEW!)
魔術耐性:5Lv(NEW!)
・アクティブスキル
魔戦剣術:1Lv(剣術から覚醒!)
盾術:8Lv(UP!)
鎧術:10Lv(UP!)
弓術:7Lv(UP!)
騎乗:5Lv(UP!)
家事:3Lv
忍び足:5Lv(UP!)
連携:10Lv(UP!)
限界超越:1Lv(限界突破から覚醒!)
呪霊剣限界突破:8Lv(UP!)
指揮:5Lv(UP!)
幻影変身:7Lv(UP!)
精気吸収:7Lv(UP!)
礼儀作法:2Lv(UP!)
高速飛行:4Lv(UP!)
無属性魔術:3Lv(UP!)
火属性魔術:7Lv(UP!)
水属性魔術:4Lv(UP!)
魔術制御:3Lv(NEW!)
格闘術:4Lv(NEW!)
料理:1Lv(NEW!)
御使い降魔:1Lv(NEW!)
・ユニークスキル
ゼルクスの加護
ヴァンダルーの加護
生まれつき姫(身分が高い親の子供)だった者を除けば、元祖姫。ここ約一年はゴドウィンだけではなく『ヴィダの寝所』から原種吸血鬼と共に目覚めたゴドウィンの祖母からも指導を受けている。お蔭で【色香】と【幻影変身】スキルのレベルが急上昇している。また、【料理】スキルと勇者達の知識にもあった「誘い受けの技」を教えたのも彼女。
ただし、【枕事】等は教わっていない。ゴドウィンの祖母曰く、「もう経験者が周りにいるし、中途半端に技術を身に付けるよりも初心さを武器にするべきだ」との事である。
誰の周りに何の経験者がいるのかは、敢えて語るまい。
・名前:ネメシス・ジョージ
・ランク:9
・種族:冥魔呪聖剣
・レベル:80
・パッシブスキル
特殊五感
精神汚染:4Lv
物理耐性:10Lv
魔術耐性:10Lv
能力値強化:イリス:10Lv
自己強化:従属:10Lv
能力値強化:導き:10Lv
殺業回復:5Lv
・アクティブスキル
剣術:9Lv
鎧術:7Lv
盾術:4Lv
騎乗:4Lv
弓術:4Lv
格闘術:3Lv
礼儀作法:3Lv
連携:6Lv
指揮:4Lv
霊体:10Lv
実体化:3Lv
御使い降魔:1Lv
・ユニークスキル
ヴァンダルーの加護
聖剣ネメシスベルに器を変えた、ジョージ・ベアハルト。分類としてはカースウェポン、武器に悪霊が憑りついたタイプのアンデッドになる。
既に生前のスキルを幾つも思い出しており、また【霊体】や【実体化】スキルを使って仮初めの肉体を作り出し、戦う事も出来る。
ただ本人はイリスの剣である事に存在意義を見出しているので、滅多にやらない。そして実際、彼自身が戦うよりもイリスが剣を振るって戦った方が強い。
1月27日に、今度こそ238話を投稿する予定です。




