八章キャラクター紹介
・二つ名解説:試練の攻略者
神によって課された難解な試練を攻略した者である事を示す二つ名。多くの場合試練を課すのは『法命神』アルダを始めとした神々で、その神と攻略した試練を知る者達から尊敬を集める。
ヴァンダルーの場合、実際には『迷宮の邪神』グファドガーンが課した『ザッカートの試練』を攻略した事を示すため、その効果は境界山脈内部に留まる。
この二つ名を持つ者はその後も神々から注目され波乱万丈の人生を過ごす者が多いが、それも二つ名効果の内なのかは不明である。
・二つ名解説:侵犯者
善と悪、神と人、世界と世界、人と魔物、地域と地域の境界線を侵犯し、掻き乱し新しい何かを産み出す存在。神話や伝説で語られるトリックスター、文化的英雄である事を示す。
一概に善とは言えないが、悪とも断じる事が出来ない。
ラムダの神話では『空間と創造の神』ズルワーンがその役目を果たす事が多い。また、秩序を司る『法命神』アルダとその眷属との相性は悪い。
効果は侵犯者として行動……新発見のジョブの出現やスキルの獲得、何かの発明等に補正が得られる。逆に、奇妙なトラブルに遭遇しやすくなるという副作用もあるが、この二つ名を獲得した時点でそれを苦に感じる人格ではないだろう。
ただこの二つ名は神々から贈られる事が殆どであるため、生きている間に獲得した人間は歴史上殆ど存在しない。そのため二つ名の正しい意味と効果を多くの人間は知らない。
ヴァンダルーの場合上記の境界に加えて死と生の境界線も侵犯し、乱している。既存の秩序を良しとする者達にとっては悪だが、その恩恵を受けている者達にとっては間違いなく善である。
・スキル解説:上位スキル
スキルの上限はレベル10だが、その上限を超え名称が変化したスキルを指して言われる。その補正や効果、発動が可能に成る武技や魔術は、変化前のスキルとは比べ物に成らない……っと、されている。
基本的には武術の大達人や長く研鑽を積んだ練達の魔術師等が目覚めるもので、最初から上位スキルを所有している者は人間ではまず存在しない。
変化後の名称で最も多いのは、元のスキル名に王を付けたものになる。(『剣王』ボークスの【剣術】から変化した【剣王術】がその一例である)
また技術とは関係が無い【怪力】が変化した【剛力】や、【高速再生】が変化した【超速再生】等、パッシブスキルの上位スキルも存在する。この場合、その殆どは魔物だが最初から上位スキルを獲得している個体も存在する。
通常魔物は技術の伝達や蓄積の面で人間に劣るため、そうしたパッシブ以外の上位スキルに目覚める個体は殆ど存在しない。それが魔物に対する人間の強みの一つである。
ただ既に上位スキルを獲得していた人間が死後アンデッド化した場合や、ヴィダの新種族や真なる巨人、龍の場合はその限りでは無い。
因みにスキルが上位スキルになる事を覚醒と呼ぶ。
アクティブの上位スキルは獲得に長期の研鑽と、その分野での才能に恵まれなければならないため、複数所有している者は殆ど存在しないとされる。
(以上のように、骨人は人間社会ではイレギュラーな存在なのである)
●ヴァンダルー・ザッカート ダンピール(ダークエルフ) 十歳男性
ティーンエイジャーの仲間入りをして、境界山脈内部を治める皇帝に就任し、ヴィダを始めとする神々と謁見し、そして『ザッカートの試練』を攻略して苗字を獲得し邪神に懐かれた。(後日、十歳はまだティーンエイジャーでは無いことを知り、暫く硬直したらしい)
そして八章終了時点ではカプセルの中で育っているダルシアが復活する時を待っている。
『ザッカートの試練』内部で親しい者に加護を配るようになり、複数の上位スキルに覚醒して更なる成長を果たした。
無数のデーモンを(不本意だが)恐怖でテイムし、その保有戦力はS級やA級冒険者がいなければ大国でも滅ぼせる程。……ヴァンダルーから離れたデーモン達が指示を忠実にこなしてくれるか不明なのが不安だが。
【病魔】ジョブに就き、獲得した【群体思考】によって身体から分離し変化した部位でも自分自身として思考を維持する事が可能に成った。【遠隔操作】スキルと組み合わせると、撃ち出した【魔王の欠片】も追跡ミサイルのように操作する事が出来る。
……【砲術】の銃弾として使用した場合は、弾速が速すぎて操作する前に着弾してしまうので、現在は【投擲術】専用と成っている。
戦闘以外では、自身の血液から創りだした病原菌を特定の対象にだけ感染させる事に役立てている。自然物(自分)百パーセントのエコ農薬。
【地球の冥神の加護】を獲得した事でジョブチェンジ可能なジョブ等に影響が出ているが、本人が地球の神がどんな神性なのか知らず、また伝説や神話に関しても部分的な知識しか持っていないので、加護の意味を正確には理解していない。
ただ感謝していない訳ではない。加護を持ってきてくれたズルワーンの神像の前には、ハヤシライスをお供えした。
鬼人国のオニワカ等友人も増え、二回目の子育て(クイン)も成功し日々の生活は充実している。
『ザッカートの試練』攻略後一カ月が過ぎた現在では、『暴虐の嵐』のメンバーを待ちながらタロスヘイムで溜まっていた仕事の処理や内政、国々の発展に力を注いだり、【魔王の鉤爪】を煎じてブラッドポーションの効果を向上できないか試したりしながら、ダルシアの肉体が育っているカプセルの周りで胎教に良さそうな事をしている。つまり、話しかけている。
その光景は温かい母子の情景と言うよりも、マッドサイエンティストと謎の人造生命体を連想させる。近くにいるグファドガーンとルチリアーノの存在も拍車をかけているのだが……当人達は誰一人その事に気がついてない。
そのグファドガーンに対しては「ザッカート本人では無いのに良いの? 記憶も何も無いのに」と思っていたが、当人がそれで構わないらしいので「別に良いか」と納得している。
大神の神域に招かれ、謁見するという長いラムダの歴史全体でも稀有な経験をしたが、その宗教観に劇的な変化は無い。自然体で三度の食事の前と後に手を合わせる等、日々の生活の一部に信仰が在るだけである。
ただヴィダ達が確かに自分達を慈しんでいる事が分かったため、信仰心その物は深まっている。
最近の悩みは、『ザッカートの試練』で持ち帰ったマルティーナ達の死体をどんなアンデッドにするか。最近ではルチリアーノやレギオン(イシス)に改造を頼んでみようかと思っている。
●ダルシア 種族不明 女性 現在転生中
ヴァンダルーの母親で、ダークエルフの無力な霊。生前は冒険者で弓と精霊魔術の使い手だったが、その実力はD級程度で、特別に強い訳では無い。
だが現在ザッカートの遺産の一つである『生命体の根源』と、そこに加えられている高ランクの魔物の素材や【魔王の欠片】、オリハルコン製の骨格。そして『ヴィダの血結晶』を加えて肉体を生成中。
そして彼女の精神はヴィダの神域に招かれ、神話や伝説に名を遺す英霊達から直接訓練を受けている。
復活する頃には心身ともに普通のダークエルフの枠に留まらない、何かに変化する事が確実視されている。
ただ十年程ヴァンダルーの成長を見続けたせいか、まだ自分が強くなりつつあるという自覚は薄い。恐らく、A級冒険者やランク10ぐらいにならないと、「強くなった」と認識できないぐらい感覚がずれていると思われる。
●グファドガーン 邪神 ?歳 両性
元魔王軍、『迷宮の邪神』。本能しか持たない下等な種族から神に至った稀有な運命に恵まれたが、それ故に本能を失い埋めがたい虚無感を抱えていた。それを勇者ザッカートによって埋められた事で、彼に心酔し信仰するようになった。
虚無的な性格の持ち主で、誰に対しても(魔王含む)指示を与えられれば逆らう理由が無いので従うという神だった。
ザッカートに心酔してからは、全ての価値観はザッカート、信念もザッカートという状態になり、ザッカート教が人格の中心を占めるように変化している。
そのため以前は自分も含めて世界のあらゆるものに価値を見出していなかったが、ザッカートとの出会い以降世界はそこに在るだけで素晴らしく、生命は等しく美しいと認識していた。
しかしザッカートが魔王グドゥラニスに滅ぼされてしまった後から人格の芯を失い、錯乱状態に陥る。
魔王軍との戦いの間は魔王への復讐によって、その後はザッカートを選んだ女神ヴィダに協力する事で、吸血鬼の真祖が誕生した後は、真祖に仕える事で、ヴィダがアルダに破れ封じられた後は境界山脈に逃げ込んだヴィダの新種族の為に力を振るう事で虚無感を誤魔化そうとした。
しかし結局それは叶わず、虚無感に耐えられず眠りについていた。
だが約百年前にヴィダと同様にリクレントからの神託を受け、しかし解釈を間違いザッカートの後継者を選別するためのダンジョン、『ザッカートの試練』を創り出し【転移】で世界中を回っていた。
その結果数え切れないアルダ信者が挑み、命を落としたがグファドガーンにそこまでする意図は無かった。……看板まで作ったのに何故連中は勘違いして突入してくるのだろうかと、常に訝しんでいた。
ただザッカートの遺産を破壊する目的で腕利きの冒険者やアルダ信者が際限なく突入して来られても嫌なので、看板以上の説明はしなかったが。
ヴィダ派の神々の信者に対しては基本的に丁寧な物腰で接し、話を良く聞き事情を斟酌しようとする。ただヴィダ以外の神々本人に対する態度はぞんざいである。
ヴァンダルーの周囲の者達に対して自身は新参者であり、敬うのが当然と考えている。
以上の態度はグファドガーンに神としての自覚が薄いためと、ザッカートが町工場の二代目経営者で職歴の長い社員を敬ってきたためだと思われる。
ただ根本的に精神構造が人間と異なるため、解釈を間違えている事が多々ある。そのため周囲に対して「礼儀正しくてクレイジーなトラブルメイカー」と化すことも少なくない。
神としては空間属性を司り、本来の姿はラムダの物理法則と相反する正七面体等のブロックをクモやサソリの形に組み上げたもの。
その後初代ザッカートの指示で人型のゴーレムめいた姿を取るようになり、現在ではエルフの少女に擬態した憑代に入っている。
エルフの少女その物ではなく、ダンジョンの機能で生成した「エルフの少女に擬態している何か」である。
一応女性として認識されており、バストランキングにも参加している。
●ザディリス グールウィザードハイプリンセス 299歳 女性
まさかのプリンセスになってしまった主人公の魔術の師匠にして、タロスヘイムのグール種族でも最年長の女魔術師。孫もいる。
魔術師として飛躍的に成長しているのだが、孫も居てグールでは最年長なのに何故プリンセスと悩む日々。
クインやアイゼンがクイーンやエンプレスと名のつく種族にランクアップしたのが羨ましく、どうすれば自分もプリンセスから卒業できるか試行錯誤している。しかし、今のところ効果は出ていない。
しかし孫のジャダルを含めたタロスヘイムの幼年組には魔法少女として人気があり、ヴァンダルー作成の変身杖も機能的に優れているので手放せない。
そうこうしている間に『魔法少女』の二つ名を獲得し、次のジョブチェンジでも【魔法少女】なるジョブが出現し、他にジョブチェンジできるジョブが無かったのでそれを選ぶ事になった。
実は一番悩ましいのは「このままでも良いかも」と思ってしまいそうな自分自身なのかもしれない。
能力的には既にA級冒険者でも彼女に勝つ事は難しい。上位スキルに覚醒してはいないものの強力な魔術師である。
因みにプリンセスと名前のつく種族とジョブになったが、別に身長が低くなったり女性的な部分が減ったりはしていない模様。後、やっぱり謎(?)の加護がついた。
・名前:ザディリス
・ランク:11
・種族:グールウィザードハイプリンセス
・年齢:299歳(若化済み)
・二つ名:【魔法少女】(NEW!)
・レベル:25
・ジョブ:魔法少女
・ジョブレベル:49
・ジョブ履歴:見習い魔術師、魔術師、光属性魔術師、風属性魔術師、賢者、大賢者、大魔術師、ウィザードプリンセス
・パッシブスキル
闇視
痛覚耐性:4Lv
怪力:3Lv(UP!)
麻痺毒分泌(爪):2Lv
魔力回復速度上昇:10Lv
魔力増大:6Lv(UP!)
魔力自動回復:5Lv(UP!)
杖装備時魔術力強化:大(UP!)
能力値強化:変身:5Lv(NEW!)
自己強化:導き:4Lv(NEW!)
魔術耐性:2Lv(NEW!)
・アクティブスキル
光属性魔術:10Lv
風属性魔術:10Lv
無属性魔術:7Lv(UP!)
魔術制御:10Lv
錬金術:7Lv(UP!)
詠唱破棄:8Lv(UP!)
同時発動:7Lv(UP!)
限界突破:6Lv(UP!)
家事:2Lv(UP!)
高速思考:5Lv(UP!)
杖術:1Lv(NEW!)
・ユニークスキル
ゾゾガンテの加護
ガレスの加護
■■ン■■ーの加護(NEW!)
●バスディア グールアマゾネス■■■■ 27(33)歳 女性
地味に成長の壁にぶつかっていて、『ザッカートの試練』を出た後、ランク10にランクアップした。しかし、何故かその事を誰にも明かさず黙したままでいる。
何かを思い悩んでいるのか、母であるザディリスの後ろ姿を見つめる視線には何時に無く憂いが含まれている。
だが、何時かは打ち明けなければならない。そう「おばあちゃんは魔法少女!」とはしゃぐ娘のジャダルを見て思っているようだ。
『ザッカートの試練』攻略後、狩りを控えジャダルと一緒に過ごす時間を増やしながらママ友のビルデの子育てを手伝っている。小さな異母弟妹を育てているグールの女性陣と交流しつつ、父であるヴィガロに真顔で「もっと家族計画を練るべきだと思う」と説教する事もある。
サウロン領や境界山脈内部のグール国で暮らしていた女性グールから尊敬を集めており、本人は「何故長老である母さんでは無く私?」と疑問に思いつつも、講演会のようなものを開き、希望者を集めて訓練を見る事もある。
そのせいか、最近彼女以外にもグールアマゾネスにランクアップする者が出てきている。
●ヴィガロ グールソウルタイラント 173歳 男性
アンデッドでは無いのに【霊体】スキルを獲得し、五本目の腕を創りだしてそれで盾を構えたり、地面を掴んで体勢を維持したり、移動に活用する事に成功してグールアストラルタイラントにランクアップした。
その後『ザッカートの試練』内で再び夢に現れた、縦に細長いヴァンダルーから血の滴る肉片を受け取り、それを食べたところ謎(?)の加護を獲得。種族もランクアップして、グールアストラルタイラントからランク11のグールソウルタイラントに変化している。
その後【冥斧士】と言う新発見ジョブにジョブチェンジした。
【斧術】の上位スキル【獅死斧術】に覚醒し、その戦闘能力はA級の枠を超えS級に入りつつある。
魔法少女なザディリスを生ぬるい目で見守りながら、更なる高みを目指すべく鍛錬に励んでいる。……強くなった事で益々モテるようになったが、娘のバスディアから家族計画をちゃんと立てるようにと怒られている事もあって、新しい相手には手を出していない。……多分後二十年ぐらいは大丈夫。
・名前:ヴィガロ
・ランク:11
・種族:グールソウルタイラント
・レベル:95
・ジョブ:冥斧士
・ジョブレベル:15
・ジョブ履歴:見習い戦士、戦士、斧士、斧豪、魔斧使い、大斧豪、狂戦士、鬼戦士
・年齢:173歳
・パッシブスキル
闇視
剛力:3Lv(UP!)
痛覚耐性:8Lv(UP!)
麻痺毒分泌(爪):6Lv(UP!)
斧装備時能力値強化:極大
魔術耐性:5Lv(UP!)
精力絶倫:3Lv(UP!)
殺業回復:3Lv(UP!)
物理耐性:2Lv(UP!)
精神耐性:1Lv(NEW!)
自己強化:導き:2Lv(NEW!)
・アクティブスキル
獅死斧術:2Lv(UP!)
格闘術:8Lv
指揮:5Lv
連携:8Lv(UP!)
伐採:5Lv(UP!)
解体:3Lv
盾術:7Lv(UP!)
限界突破:7Lv(UP!)
魔斧限界突破:10Lv(UP!)
並列思考:5Lv
霊体:4Lv(UP!)
実体化:4Lv(UP!)
高速思考:1Lv
・ユニークスキル
ゾゾガンテの加護
ガレスの加護
ヴ■■■■■の加護(NEW!)
●ボークス ゾンビレジェンドヒーロー 男
邪神の化身と戦い、遂に伝説の名を冠する種族にランクアップしたボークス。だがやはり邪神の化身より舞い込んでくる縁組の方が苦手である。
生前はA級冒険者でそれなりにモテた彼だが、それは旧タロスヘイムがハートナー公爵領と国交を結んでからの話だ。それ以前は国でも五本の指に入る戦士で剣の達人ではあったが、旧タロスヘイムは人口五千人程の都市国家だったため複数の異性と婚姻するような環境では無かったのだった。
そのためA級冒険者だけど人間社会の者と違い、そう言う面に慣れていなかった。
現在の彼の戦闘能力は、間違いなくS級相当である。
因みに彼の夢に出てきたヴァンダルーは、全体的な比率はそのままで彼と同じくらい大きくなっていたらしい。
・名前:ボークス
・ランク:13
・種族:ゾンビレジェンドヒーロー
・レベル:0
・二つ名:【剣王】
・パッシブスキル
闇視
剛力:4Lv(UP!)
物理耐性:9Lv(UP!)
剣装備時攻撃力強化:極大(UP!)
非金属鎧装備時防御力強化:極大(UP!)
直感:5Lv
精神汚染:5Lv
自己強化:導き:1Lv(NEW!)
・アクティブスキル
剣王術:5Lv(UP!)
格闘術:8Lv
弓術:7Lv
鎧術:10Lv(UP!)
限界超越:3Lv(UP!)
解体:6Lv
指揮:2Lv
連携:8Lv(UP!)
教師:1Lv
魔剣限界超越:4Lv(UP!)
・ユニークスキル
■ァ■■■■の加護(NEW!)
●ジーナ ゾンビハイセイント 女
タロスヘイム初のボディビルコンテストを主催したり、『ザッカートの試練』に同行したり充実した日々を送っている『癒しの聖女』。試練内でランクアップし、ランク11のゾンビハイセイントになっている。
その後は信仰対象であるヴィダも復活したし、もうタロスヘイムの千年の繁栄は確実なのではないかと思っている。
でもそれを言うと彼女が陛下君と呼ぶヴァンダルーや、宰相兼任の将軍チェザーレに窘められるので言わない。
『ザッカートの試練』から帰還後はボディビルの審査基準を見直して競技としての完成度の向上を試みたり、懲りずに巨大ヴァンダルー像を建造しようとするヌアザを止めたりしている。
何故なら彼女は大きいヴァンダルーより小さいヴァンダルーの方が好きだからだ。
因みに、謎(?)の加護を貰った際に現れたヴァンダルーは手乗りサイズで、しかし無数に分裂した姿だったらしい。
●ザンディア ゾンビハイプリンセス 女
『ザッカートの試練』でランク10のゾンビハイプリンセスにランクアップした、旧タロスヘイムの第二王女。
専用の変身杖は未完成だが、恐らくザディリスの次に魔法少女になるだろう。本人も変身する事自体に抵抗は無いのだが、将来はもうちょっと大人になりたいなと思っている。
バストランキングでは下位である事が逆に希少価値なのではないかと考えて自分を誤魔化していたが、グファドガーンの憑代によってその立場も危うくなっている。
「ザッカートさん、何で美少女じゃなくて美女を望まなかったの!?」と心の中でかつての勇者を非難した。……多分八つ当たりなので、その後反省。
一端魔法少女になったあと、変身杖をお姫様から女王様っぽく改造して貰えば、ランクアップで大人っぽく変化するのではないだろうかと企んでいる。
●エレオノーラ ヴァンパイアデューク 深淵種吸血鬼公爵 女 13歳(吸血鬼化当時の年齢20歳 合計三十三歳)
『ザッカートの試練』への同行を果たし、ヴァンダルーの加護(推定)を手に入れこの世の春どころか常夏を謳歌している。相変わらずアイラとはライバル関係だが、それはそれとして充実した日々を過ごしている。
唯一心配だった邪神派だった過去も、『ヴィダの寝所』にいる神々もグファドガーンも気にしていないので一安心である。
以前から何回もダンピールであるヴァンダルーの母親だと勘違いされており、そういう意味でもダルシアの復活を心待ちにしている。……深く考えれば、新しいダルシアの身体が余程ヴァンダルーに似ていない限り、勘違いされる要因は何も変わっていない事に気がつけるはずなのだが。
生前のダルシアはダークエルフで、肌が白く片方の瞳を隠せばハーフエルフで通用する病的に白い肌のヴァンダルーとの容姿の共通点は、紫紺の瞳ぐらいだったのだから。
ヴァンダルーの【深淵】スキルの鍛錬に【魅了の魔眼】で付き合っており、その度に魔眼の効果を跳ね返されてヴァンダルーに魅了されている。……しかし、既にセルフで魅了状態であるためあまり変化は無いのだった。
最近ザディリスから「ヴァンパイアプリンセスにでもなるがいいのじゃ~」と呪いをかけられている。彼女自身は二十歳で吸血鬼化したので、プリンセスよりレディ、もっと言えばクイーンに憧れるし、リボンやフリルを多用した変身コスチュームも遠慮したいと思っているが、絶対嫌だと拒否する程では無い。
「ヴァンダルー様が望むなら、構わない」というのが本心である。……変身杖が高機能で、外見だけではない事も関係しているが。
実はアイラも同じ事を考えている事を、彼女はまだ知らない。
因みに、実力が親である原種吸血鬼ビルカインに迫りつつある彼女だが、このごろビルカインの事を忘れかけている。「そう言えばいたわね。そんな奴も」ぐらいの感覚。
そんな事より【自己強化:隷属】が上位スキルの【自己超強化:隷属】に覚醒した事を誇りたい。
・名前:エレオノーラ
・ランク:12
・種族:ヴァンパイアデューク (深淵種吸血鬼公爵)
・レベル:11
・ジョブ:大魔剣士
・ジョブレベル:67
・ジョブ履歴:奴隷、使用人、見習い魔術師、見習い戦士、魔術師、魔眼使い、隷属戦士、隷属戦姫、時属性魔術師、魔剣士、吸血剣士、生命属性魔術師
・年齢:13歳(吸血鬼化当時の年齢 20歳 合計33歳)
・パッシブスキル
闇視
自己超強化:隷属:1Lv(自己強化:隷属から覚醒!)
怪力:10Lv(UP!)
高速再生:9Lv(UP!)
状態異常耐性:8Lv
直感:6Lv(UP!)
精神汚染:3Lv
魔力自動回復:9Lv
気配感知:5Lv
日光耐性:5Lv(UP!)
色香:4Lv(UP!)
魔力増大:4Lv(UP!)
自己強化:導き:3Lv(NEW!)
・アクティブスキル
採掘:1Lv
業血:4Lv(UP!)
時間属性魔術:9Lv(UP!)
生命属性魔術:8Lv(UP!)
無属性魔術:4Lv(UP!)
魔術制御:6Lv(UP!)
剣術:10Lv(UP!)
格闘術:6Lv(UP!)
忍び足:4Lv
盗む:1Lv
家事:4Lv(UP!)
盾術:6Lv(UP!)
鎧術:6Lv
限界突破:9Lv(UP!)
詠唱破棄:4Lv(UP!)
魔闘術:4Lv(UP!)
魔剣限界突破:5Lv(UP!)
・ユニークスキル
魅了の魔眼:8Lv(UP!)
ヴ■■■■■の加護(NEW!)
●アイラ ヴァンパイアマーキスゾンビ 女
吸血鬼のアンデッドで構成された闇夜騎士団の女騎士団長だが、八章では騎士団の指揮を副官に任せて『ザッカートの試練』攻略に同行した。何故なら行きたかったから。
ヴァンダルーから首輪に着けるマジックアイテムの鎖を貰い、忠犬度が増している。しかも、『ザッカートの試練』内で彼女を止めるためにヴァンダルーが鎖を引っ張っている。
この事は彼女としては誇るべき事で、ダンジョン攻略後部下達に自慢し、お前達も手柄を上げれば私に続く事も夢では無いぞと士気高揚に利用している。
因みに、それを聞いた部下達の士気は本当に高揚した。
後にそれを聞いた一部の原種吸血鬼は、「ヤダ、あいつ等(テーネシア、グーバモン)の血を引く子供達、アンデッド化しているせいかもしれないけど変態ばっかり」と戦慄したという。
ただ常に変な訳では無く、パウヴィナやプリベル達のレベリングを手伝っている時は真面な年長者らしさを見せる時もあったらしい。
ザディリスから魔法少女の呪い(通称)を向けられている一人だが、外見年齢上とんでもなく痛い事に成りかねないので、真剣にそれは遠慮したいと思っている。……現在進行形で悪の女幹部っぽい格好をしているのだが、それは痛く感じないらしい。
ただ「ヴァンダルー様が望むなら喜んで」とも思っている。しかし、その際も首輪と鎖を取る事は拒否するだろう。
因みに、これからあるかもしれない式典などで使うかもしれないと、【騎乗】スキルを獲得した。
・名前:アイラ
・ランク:11
・年齢:約三万歳
・二つ名:【蝕帝の猟犬】(蝕王の猟犬から変化!)
・種族:ヴァンパイアマーキスゾンビ
・レベル:86
・パッシブスキル
闇視
状態異常耐性:10Lv
剛力:1Lv(怪力から覚醒!)
高速再生:7Lv(UP!)
精神汚染:8Lv(UP!)
殺戮回復:9Lv(UP!)
直感:6Lv
能力値強化:忠誠:ヴァンダルー:9Lv(UP!)
気配感知:2Lv(UP!)
自己強化:導き:4Lv(NEW!)
・アクティブスキル
業血:4Lv(UP!)
水属性魔術:7Lv(UP!)
火属性魔術:7Lv(UP!)
無属性魔術:4Lv(UP!)
魔術制御:6Lv(UP!)
剣術:10Lv
鎧術:10Lv(UP!)
限界突破:10Lv(UP!)
高速飛行:5Lv
追跡:9Lv
拷問:6Lv(UP!)
指揮:4Lv
家事:2Lv
連携:4Lv(UP!)
騎乗:1Lv(NEW!)
格闘術:2Lv(NEW!)
・ユニークスキル
変幻:7Lv
■■■■ル■の加護(NEW!)
●ベルモンド ヴァンパイアデューク 深淵種吸血鬼公爵(密林猿系獣人種) 女
エレオノーラとアイラの喧嘩のジャッジを務める為に砂時計を常備している、ヴァンダルーの執事を務める女吸血鬼。親である原種吸血鬼テーネシアから作ったライフデッドのパーツを移植した事で、ムチムチになった身体にも慣れ、以前以上に俊敏な体さばきが可能になった。
そのためか、【クノイチ】ジョブに就いている。……【クノイチ】の網タイツと言う慣習には首を傾げるが、きっと伝統なのだろうと納得したらしい。
ただ穿く時は服の下になりそうだ。
基本的にクールで、エレオノーラとアイラの喧嘩もエスカレートする前に武力鎮圧するブレーキ役。ただ、三人の中で自分が最も外見が若い事に気がついて、若干「気を使い過ぎでしょうか?」と悩んだらしい。
因みに、その役割上吸血鬼の中では常識人だと思っている。
吸血鬼化する前暴行を受けた際切断され、後にヴァンダルーによって猿系の魔物から移植された尻尾は大変強靭な武器だが、同時にとても敏感である。気を張っている状態で振るえば、吸血鬼の怪力も相まってアダマンタイトの鎧を着こんだ敵にも有効だが、気を抜いている時に蟹のハサミに挟まれたりブラッシングされたりすると弱い。
神でありながらヴァンダルーや、そして自分にまで礼を尽くすグファドガーンの姿勢に感銘を受け、「私も見習わなければ」と思っている。
ただ【家事】スキルの高さから、使用人としての優位を疑ってはいない。
やはり魔法少女の呪いを向けられているが、クノイチと魔法少女は両立しないだろうから大丈夫だろうと思い込んでいるためあまり真剣に気にしている訳では無いようだ。
最近自分の実力が原種吸血鬼の域に迫りつつある事にふと気がつき、「そろそろ首輪と鎖をそれとなくねだってみても良い頃合いでしょうか」と思っている。
●パウヴィナ ノーブルオークハーフ 六歳 女
人種に換算すると九歳で、今年十歳半程になる。恐らく、『ザッカートの試練』に挑戦した最年少者。
ただその実力は既にA級冒険者に匹敵しつつある。
ザディリスの変身姿を見て感動し、魔法少女に憧れる一人。ヴァンダルーにねだって、仲良しのラピエサージュとヤマタの三人で試作品の変身杖を貰い、戦闘で使用しているが今のところ【魔法少女】ジョブは出ていない。
なので、最近ではとりあえず魔術を習い始めている。次のジョブチェンジでは【見習い魔術師】か【魔術師】を狙っているようだ。
ザディリス用に創られた試作品三つ分で変身するが、その姿は人型のメタリックゴーレムで魔法少女とはかけ離れている。
●ラピエサージュ ノーライフキメラゾンビ 女
ゾンビからノーライフキメラゾンビと言う新たな種族に変化した複合アンデッド。元々は別々のパーツをツギハギして創られたアンデッドだったが、今では全てのパーツが自分自身の一部として認識しており、パーツを取り除かれても【高速再生】スキルで再生してしまう。
アンデッドとして新たなステージに進んだのか、創造主であるヴァンダルーの近くにいる時能力値を強化する【能力値強化:創造主】スキルを獲得している。
仲良しのパウヴィナ同様魔法少女に関心があるようだが、変身する事そのものを気に入っているだけのように見える。
ザディリス用に創られた変身杖の試作品三つ分で変身するが、その姿はメタリックに輝く人型の魔物である。もし彼女専用に作られた変身杖が完成した場合の姿は……魔法少女というより女怪人だろう。
●ヤマタ オロチ 女
『ザッカートの試練』内でオロチという、ラムダでは勇者が残した異世界の伝説の存在であるヤマタノオロチに関係があるだろう存在にランクアップした。
最近はそれぞれの首に移植された美女の上半身の脳を活用できるようになったのか、初歩の魔術も使える様になっている。ベースになったヒュドラが竜種の中では知能に優れた種族ではない事と、アンデッド化すると多くの場合生前よりも知能が落ちる事を考えると、規格外の進化である。
十人分以上の変身杖の試作品で謎のメタリックモンスターに変身するが、彼女専用の変身杖が完成したら……首に九人の魔法少女の上半身を生やした巨大な多頭蛇というカオスな存在になるだろう。
そしてその後ろで、通常の十倍の労力を駆使した製作者がぐったりしているかもしれない。
●ルチリアーノ 人種 三十二歳 男性
最近師であるヴァンダルーの周囲に、未発見で人間社会の定説や常識に当て嵌まらない存在が増えて来て、好奇心が刺激され過ぎて若干疲れ気味な三十代。
だが死者であるダルシアの復活の過程や、『ザッカートの試練』で持ち帰った死体の改造手術を自分に任せるかもしれないと言う話もあり、疲れている暇が無いと嬉しい悲鳴を上げている。
しかし嫁を自作する予定は無い。
ジーナ達のレベリングに付き合わされたり、気がつけば『皇帝の直弟子』という二つ名が増えていたり、謎(?)の加護を手に入れたり、戦闘能力的な成長もしているが、当人は冒険者や魔術師ではなく研究者であることに己の本分はあると考えている。
実力的には、人間社会に復帰すればすぐにB級やA級に駆け上がる事が出来るのだが、関心は無いようだ。
ヴァンダルーが創りだした新たなアイテム変身杖と、恐らくその影響でザディリスが発見したジョブである【魔法少女】や、種族に高い関心を持っており、他の研究と並行して経過観察を行っている。
ただ自分自身が魔法中年になるつもりは無いようだ。
尚、経過観察の過程で舐める様な目でザディリスを見つめながらスケッチを取るので、彼女からは渋い顔をされている。しかし、「研究の結果、プリンセスからクイーンにランクアップする方法が見つかる可能性はゼロではない」と説得して、納得してもらっている。
因みに、一部彼のスケッチの購入を希望する者達がいるが研究用の為非売品である。
現在魔術と武術を併用して戦う者が主に就く【魔戦士】ジョブに就いているが、これはジーナにB級ダンジョンに強制連行された時、生き残るために生命力や耐久力の成長率が大きいジョブに就く必要に駆られたため。
次はヴァンダルーが覚醒した【虚王魔術】の獲得をめざし、【無属性魔術師】のジョブに就こうと考えている。
・名前:ルチリアーノ
・種族:人種
・年齢:32歳
・二つ名:【退廃】 【皇帝の直弟子】(NEW!)
・ジョブ:魔戦士
・レベル:95
・ジョブ履歴:見習い魔術師、魔術師、生命属性魔術師、アンデッド使い、錬金術師、奴隷、土属性魔術師、戦士
・パッシブスキル
精神汚染:2Lv
精神耐性:7Lv(UP!)
魔力増強:7Lv(UP!)
魔力使用量減少:5Lv(UP!)
気配感知:2Lv
疲労・飢餓耐性:10Lv(UP!)
魔力自動回復:3Lv(NEW!)
魔力回復速度上昇:3Lv(NEW!)
暗視(NEW!)
・アクティブスキル
生命属性魔術:9Lv(UP!)
土属性魔術:7Lv(UP!)
無属性魔術:4Lv(UP!)
魔術制御:8Lv(UP!)
錬金術:9Lv(UP!)
杖術:4Lv(UP!)
忍び足:2Lv(UP!)
礼儀作法:1Lv
採掘:1Lv
詠唱破棄:4Lv(NEW!)
限界突破:5Lv(NEW!)
・ユニークスキル
■■■ダ■■の加護(NEW!)
●骨人 スケルトンブレイドロード 男
『ザッカートの試練』でスケルトンブレイドデュークから、ランク11のスケルトンブレイドロードにランクアップする事に成功した。
公爵の次は皇帝ではないかと考えられていたが、ヴァンダルーに遠慮したのかロードだった。
十年以上前、ヴァンダルーによって創られた理由が「帰らないダルシアを探しに行くための足代わり」だったので、クノッヘン同様ダルシアの復活を最も喜んでいる一人。
ダルシアの復活と、彼女がヴァンダルーの元へ帰還する事は、彼にとっても悲願だったのである。
その悲願が果たされたので後はただひたすら強くなり、主と主の母のダルシアを守り、その敵を倒すのみと張り切っているが、惜しい所で成長の壁にぶつかっている。
現在はレベリングをしながらダルシアの様子を見に行き、空いた時間で放置していた愛車であるドラゴンゾンビのリオーの鱗に生えた苔を掃除している。
・名前:骨人
・ランク:11
・種族:スケルトンブレイドロード
・レベル:98
・パッシブスキル
闇視
怪力:10Lv(UP!)
能力値強化:忠誠:10Lv(UP!)
霊体:8Lv(UP!)
能力値強化:騎乗:5Lv(UP!)
自己強化:創造主:4Lv(NEW!)
自己強化:導き:4Lv(NEW!)
物理耐性:2Lv(NEW!)
・アクティブスキル
虚骨剣術:2Lv(UP!)
盾術:8Lv(UP!)
弓術:7Lv(UP!)
忍び足:3Lv
連携:7Lv(UP!)
指揮:4Lv
鎧術:7Lv(UP!)
騎乗:4Lv
遠隔操作:8Lv(UP!)
恐怖のオーラ:3Lv(UP!)
並列思考:3Lv(NEW!)
限界突破:2Lv(NEW!)
・ユニークスキル
骨刃
ゼルクスの加護
ヴ■■■■■の加護(NEW!)
●クノッヘン ボーンパレス
『ザッカートの試練』攻略直後、ランク10のボーングランドフォートからランク11のボーンパレスにランクアップをはたし、更に巨大になった。試練内部で手に入れた無数のデーモンの骨を身体に加え、大きさだけでは無く堅牢さと禍々しさも増している。
骨人と同様の理由で創られた骨鳥、骨狼、骨猿、骨熊が基になっているので、ダルシアの復活を心から喜んでいる。
ある意味人生の目的が叶ったので、後はただひたすら骨を集めて防衛能力を上げるのみ。次は空中移動巨宮殿を目指している。
●サム ナイトメアロードキャリッジ 男
『ザッカートの試練』から帰還後、伝説に語られる悪夢の王の名を冠した魔物にランクアップを果たした。ただ、どう考えても伝説では無く、ヴァンダルーが沢山の人の夢に出没する事に関係していると思われる。
娘のサリアとリタ同様、骨人達の次に創られたアンデッドであるため、ダルシアの復活には感慨深いものを覚えている。
……これでようやく、坊ちゃんの母上であるダルシア様のお世話が出来ると娘共々喜んでいる。今までは霊だったので、運んでも実感に乏しく、リタ達も直接世話が出来なかったので使用人としてはやや物足りなかったらしい。
『ザッカートの試練』内部の過酷な環境によって鍛えられ、【快適維持】スキルは10レベルに到達。今ならブリザードの最中でも、サムの内部にいる限り普通に過ごす事が可能である。
・名前:サム
・ランク:8
・種族:ナイトメアロードキャリッジ
・レベル:90
・パッシブスキル
霊体:10Lv(UP!)
怪力:9Lv(UP!)
悪路走行:7Lv(UP!)
衝撃耐性:8Lv(UP!)
精密駆動:7Lv(UP!)
快適維持:10Lv(UP!)
殺業回復:3Lv
空間拡張:7LV(UP!)
空中走行:5Lv(UP!)
能力値強化:運搬:7Lv(UP!)
自己強化:導き:4Lv(NEW!)
・アクティブスキル
忍び足:2Lv
高速走行:6Lv
突撃:7Lv(UP!)
サイズ変更:6Lv(UP!)
槍術:3Lv
恐怖のオーラ:6Lv(UP!)
空間属性魔術:2Lv(UP!)
時間属性魔術:2Lv(UP!)
魔術制御:1Lv(NEW!)
・ユニークスキル
ヴ■■■■■の加護(NEW!)
●イリス・ベアハルト 淫魔人 サキュバスカースソードナイト(人種) 二十歳
致命傷を負い、その後魔人王ゴドウィンが執り行った儀式によってサキュバス化した元『解放の姫騎士』。
故郷であるサウロン領をアミッド帝国から解放する事を目指していたが、オルバウム選王国政府と新しいサウロン公爵に裏切られ、死んだ事にされてしまった。
その仕打ちに想う所が無いわけでは無かったが、ヴァンダルーがレジスタンスを支援してくれていたキューバス等の協力者の保護や支援を旧スキュラ領で行っている事に安堵している。
恩返しをする前に恩が積み上がって行く事に焦りを覚えるが、もう寿命は無いのだから千年でも二千年でもかけて返そうと思う日々。
魔人国ではゴドウィンの娘であり、久しぶりに闘魔人が行う血繭の儀式で魔人化した事もあって注目を集めている。ただ魔人族にとって二十年程しか生きていないイリスは少女ですらない幼女扱いで、一人で歩いていると「迷子になったのかい?」と声をかけられる様な立場である。
別に馬鹿にされている訳では無く、暖かく見守られている事は分かるのだが、それで納得できない程の種族間の価値観の違いに、早く魔人族でも大人として扱われるようになろうと努力している。
努力の結果、変化した肉体にも慣れたがまだデーモンのテイムには成功していなかった。
『ザッカートの試練』へ挑戦できる程技量を高め、内部で様々な経験とジョブチェンジ、ランクアップを繰り返した。結果、今ではA級冒険者と比べても見劣りしない実力を身に付けている。
ヴァンダルーから、彼が大量にテイムしたデーモンを分けようかと提案されたが、それを「いいえ、それに甘えていては何時まで経っても子供扱いから抜けられません」と断っている。
何故なら、デーモンをテイムできないのはデーモンに舐められる自分の実力不足が原因だと思い込んだせいである。……後日、ゴドウィンから「いや、デーモンにそこまで恐れられるのはあいつぐらいだ。奴等、基本森羅万象を舐めているから」と教えられて、早まったかもしれないとちょっと後悔した。
オリハルコン製の聖剣ネメシスに宿った父の霊、ネメシスジョージと魔人族としての親であるゴドウィンの二人との仲は良く、二人の父親は言い争いながらも熱心にイリスの育児計画を練っている。
現在の種族はランク9のサキュバスカースソードナイトで、魔人族でもアンデッドはテイムできなかったため地味に新種族である。
ジョブでは【デーモンテイマー】に就いているが、デーモンをテイムしないままレベルが上がりつつある。
・名前:イリス・ベアハルト
・ランク:9
・年齢:20歳(外見年齢19歳)
・種族:淫魔人 サキュバスカースソードナイト(人種)
・レベル:79
・二つ名:【解放の姫騎士】 【魔人王女】(NEW!)
・ジョブ:デーモンテイマー
・レベル:80
・ジョブ履歴:騎士見習い、従騎士、戦士、剣士、呪霊剣士、見習い魔術師、魔術師、テイマー、魔人騎士
・パッシブスキル
剣装備時攻撃力強化:中(UP!)
能力値強化:忠誠:6Lv(UP!)
敏捷強化:4Lv(UP!)
従属強化:7Lv(UP!)
呪霊剣装備時攻撃力強化:大(UP!)
闇視
色香:3Lv(UP!)
精力絶倫:2Lv(UP!)
魔力増大:3Lv(UP!)
生命力強化:2Lv(UP!)
精神耐性:4Lv(NEW!)
自己強化:導き:3Lv(NEW!)
・アクティブスキル
剣術:9Lv(UP!)
盾術:5Lv(UP!)
鎧術:7Lv(UP!)
弓術:5Lv(UP!)
騎乗:2Lv(UP!)
家事:3Lv(UP!)
忍び足:4Lv(UP!)
連携:8Lv(UP!)
限界突破:10Lv(UP!)
呪霊剣限界突破:4Lv(UP!)
指揮:3Lv(UP!)
幻影変身:3Lv(UP!)
精気吸収:4Lv(UP!)
礼儀作法:1Lv(NEW!)
高速飛行:1Lv(NEW!)
無属性魔術:1Lv(NEW!)
火属性魔術:3Lv(NEW!)
水属性魔術:3Lv(NEW!)
・ユニークスキル
ゼルクスの加護(NEW!)
■■■ダ■■の加護(NEW!)
●ゴドウィン 闘魔人アブソリュートディアブロキング 男 数千歳
『戦旗の神』ゼルクスを守護神に頂く魔人国の王。青い肌、金色の瞳、二本の太い角に翼、尻尾を生やした人物。何よりも戦いを愛する人物だったが、最近は子育ての方に熱心になっている。
熱心になりすぎて書類仕事が疎かになって、事務官や秘書に何時も通り叱られている。
『ザッカートの試練』には最初の頃から過去何度か挑戦しており、グファドガーンの記憶にも残っている。しかしその評価は「その戦闘能力は凄まじいが、神託があった時期的にザッカートの後継者では無い」といった内容で注目はされていなかった。
自分でも不可能だった、恐怖だけでデーモンから戦意を刈り取るヴァンダルーに、彼が魔人王を兼任してくれれば任期明け前でもすぐ辞められるのではないかと思っているが、今は忙しいようだし十年後ぐらいにまた打診してみようと思っている。
しかしそのせいか、遠くから巨大な生首が転がりながら迫ってくる夢を見てうなされている。その巨大生首がヴァンダルーに似ている気がして、しかも近づいて来ているので、「もしかして仕事をしない罰が当たったのか」と悩んでいる。
他の国の王とも交流があるが、重鎮と言うよりも「いざという時以外は頼りにならないトラブルメイカー」、「ダメヤンチャオヤジ」として親しまれている一方、頼りにされてはいない様子。
重鎮と言う意味では寧ろ先代ノーブルオーク皇帝や、ザナルパドナの女王ドナネリス、ダークエルフ王のギザンの方が相応しいと、頼りにされている。
長年の闘争の結果ランクは何と14に至っており、神々に英霊を差し向けられても大体勝てる。ヴァンダルー達が現れる前は、魔人王の任期が終わったら数十年程自由を満喫し、その後『ヴィダの寝所』で先祖達の仲間入りをしようかと考えていた。
レベルが上がり難くて仕方なく、ダンジョンボスでも歯ごたえを感じないためだ。
歴代の魔人王の中でも屈指の実力者で、神々本体と『ヴィダの寝所』で眠っている原種吸血鬼や彼の先祖達を除けば、境界山脈内部の最高戦力。だが、神代の時代に活躍していた戦闘系勇者にとっては彼でも「ちょっと強いだけのザコ」でしかない……ので、千年ぐらい前からアルダ勢力との最終戦争が始まらないかなと夢想していた。
・名前:ゴドウィン
・年齢:数千歳
・二つ名:【酒飲みチャンピオン】 【神の拳を受けた者】 【魔人王】
・ランク:14
・種族:闘魔人アブソリュートディアブロキング
・レベル:78
・ジョブ:轟烈拳闘士
・ジョブレベル:85
・ジョブ履歴:見習い戦士、格闘士、魔術師、拳闘士、魔拳闘士、魔甲使い、テイマー、デーモンテイマー、炎拳闘士、守護魔人、火属性魔術師、火炎大魔術師、酒職人
・パッシブスキル
闇視
剛力:10Lv
炎熱無効
物理耐性:10Lv
魔術耐性:9Lv
超速再生:3Lv
状態異常耐性:9Lv
無手時攻撃力強化:極大
非金属鎧装備時防御力強化:大
直感:7Lv
気配感知:10Lv
眷属強化:6Lv
従属強化:8Lv
身体強化:全身:7Lv
自己超強化:闘争:3Lv
魔力使用量減少:5Lv
魔力回復速度上昇:7Lv
・アクティブスキル
高速飛行:2Lv
炎拳王術:1Lv
無属性魔術:5Lv
炎王魔術:5Lv
魔術制御:10Lv
魔鎧王術:6Lv
限界超越:10Lv
解体:5Lv
聖職者:1Lv
指揮:6Lv
連携:5Lv
御使い降臨:1Lv
酒造り:6Lv
魔闘術:10Lv
・ユニークスキル
ゼルクスの加護
●ヴェルド 英霊(生前はダンピール) 男性
ヴィダの英霊の一柱。
生前は吸血鬼勢力が牛耳っていた国を倒し、自ら王に成りあがったダンピールの傭兵王。死後、その功績からヴィダの元に招かれたが、肝心のヴィダが『法命神』アルダの神威によって半ば封印されていたため、何万年も中途半端な状態で『ヴィダの寝所』内を彷徨っていた。
生前は辛い経験を幾度もし、荒くれ者の傭兵達を束ねて来たが王としての経験から人格は丸くなっている。更に半英霊として過ごすうちに、すっかり苦労人になってしまった。更にヴィダ派の神々やその信者が自由過ぎて、苦労性に磨きがかかっている。
彼が治めた国は既に滅んでおり、その事は「まあ、一万年も経てば国も亡びるさ」と気にしていない。ただ直接の原因が、ズルワーン信者の革命家のクーデターだった事は若干気にしている。
十数代後とは言え、子孫が暴君になって迷惑をかけて悪かったと。
生前はS級冒険者に相応しい実力と功績を持っていたが、冒険者ギルドに登録していなかったのでギルドに名前は残っていない。
ただ一部の魔術師ギルドには老衰で死んだ珍しいダンピールの一例として記録に残っている。
現在ダルシアの訓練で主な教官役をやっているが、内心は複雑である。「将来大神に匹敵する存在に至るかもしれない息子がいる、将来神に至るかもしれない母親の教官って……後々やりづらくなりそうだ」
ちなみに、好物は米。
●オニワカ 鬼人族 女 十五歳
鬼人国の王テンマと女王ユラの一人娘。凛々しい顔つきで細身、しかし武者鎧を好んで着込むため一見しただけでは少年に見える。そして言葉づかいも男っぽいので、話してみても少年に思える。
立場上鬼人国の精鋭『六角戦鬼衆』を率いているが、実力的には未熟でその事を気にしている。オニワカと言う名前も、幼名で本名では無い。
筋肉に強いこだわりを持っており、自分もいつか魔人王ゴドウィンのような鋼のような筋肉に覆われた肉体美を手に入れたいと思っている。そのため当初はヴァンダルーに挑戦したが、意気投合して親友になった。
その際ヴァンダルーが伸ばした舌で彼女の頬を張ったため、ある意味ではキスされたともいえる……のだろうか?
●ヴィダ 『生命と愛の女神』
ラムダ世界を創った十一柱の大神の一柱。生命属性と愛、豊穣や生存競争、成長やあらゆる形の愛等を司る。太陽も「生命を育む恵み」という意味では、象徴の一つ。
聖印はハート。
本来はアルダと同程度の力を持つ女神だったが、十万年前にアルダ勢力に負けて以後人間社会では邪悪な神扱いでは無いが、罪を犯した女神として扱われ信者は少ない。
彼女自身も勇者ベルウッドに深く傷つけられた後、神を罰する神としてのアルダの神威を幾度も受けて深刻なダメージを受けてしまった。
そのためヴァンダルーが『ヴィダの寝所』を訪ねるまで、ほとんど動く事が出来なかった。
逆に動けるようになってからはヴェルド達半英霊を英霊にしたり、ダルシアの精神を神域に招いて訓練を受けさせたりと、色々動いている。
性格は「親しみやすいお姉さん」といった感じで、彼女が教える教義から想像される女神像にあっている。アルダが厳しく律する神だとすると、見守る神であり、厳しい競争を課す事もあるが勝敗問わず祝福を与える女神である。
ヴァンダルーの行いも、問題視するような事はせず祝福している。
●ズルワーン
地球の神との交渉を冥神とだけまとめた段階で打ち切り、加護をヴァンダルーに届けた直後から神としての緊張感が切れてしまっている、『空間と創造の神』。
タロスヘイムや境界山脈内部でも信仰されるようになったが、まだ力は戻りきっていないようだ。
『迷宮の邪神』グファドガーンには同じ空間属性として興味が無いわけでもないけど、従属神には成ってくれないだろうな~っと諦めている。
最近はお供え物を食べながら、アルダ勢力を監視している。
●トーマス・パルパペック 人種 男性 四十歳
アミッド帝国の属国一つであるミルグ盾国の軍務卿。それでありながら邪神を奉じる原種吸血鬼と通じ、自国の独立を目論んでいた。ダルシアが殺された一件での黒幕の一人。
遠征が失敗した後激減した自国の軍事力の回復に努め、ある程度までそれを果たす等有能な人物。
ただヴァンダルーから恨みを買ってしまい、それを自覚しているためどれだけ軍事力を回復させても「何れはヴァンダルーに殺され、アンデッドの材料にされる兵士を増やす為の作業」としか思えなくなり、精神的に追い詰められていった。
一縷の望みを託し、接触してきた『暴虐の嵐』のドルトンに護衛を依頼するが当然のように裏切られ、ヴァンダルーが出したピート達蟲に生きたまま喰い殺されてしまった。
●ハインツ 人種 男性 二十七歳
オルバウム選王国で活動する『五色の刃』のリーダーで、S級冒険者。法命神アルダに見込まれている大英雄、そしてベルウッドの後継者候補。
ヴァンダルーからは自身の幸福を邪魔する最大の障害と認識され、恐れられている。
【魔王の鼻】を封印する等活躍を続け、遂に以前撤退した『ザッカートの試練』に再び挑もうと試みていたが、その前にヴァンダルーによって攻略されてしまった。
しかしアルダが創り上げたダンジョンが目の前で発生したため、そちらを仲間と共に挑戦している。
彼の目的はヴィダの新種族を激しく迫害するアルダ過激派でも認めざるを得ない功績を打ち立て、アルダ信者の本流を融和派に変化させる事。そしてベルウッドの後継者となり、神との謁見が叶うなら何故今もヴィダの新種族を迫害する事を良しとするのか、それでありながら何故自分に加護を与えたのかと、アルダに問う事だ。
今では吸血鬼の中にも善良な者がいて、ダンピールだから、その親だからと言って処刑して良い道理は無いと理解しており、ヴィダの新種族達へも同じ人間として分かり合えると考えている。
ただ社会的に魔物として扱われているグールが実はヴィダの新種族だとは気がついていないし、魔人族(鬼人含む)もデーモンの上位種だと誤解したままである。エンプーサは存在自体知らない。
当然アンデッドは全て倒し、輪廻の輪に還すべき存在で説得はともかく共存は出来ないし、しようとするべきではないと考えているし、【魔王の欠片】を利用する事なんてもっての外である。
新たに覚醒した【英霊降臨】で御使いより上の英霊を我が身に降臨させる事が可能に成り、その最大戦闘力は更に増している。更にアンデッドや敵が邪悪な神の眷属やその加護を得ている者、【魔王の欠片】を宿している者に対して攻撃する時攻撃力が上昇する、【邪悪封殺】のユニークスキルを獲得している。
・名前:ハインツ
・種族:人種
・年齢:27
・二つ名:【蒼炎剣】 【新吸血鬼ハンター】 【剣聖】 【闇を切り裂く者】
・ジョブ:聖剣使い
・レベル:90
・ジョブ履歴:戦士見習い、戦士、剣士、魔剣使い、魔戦士、聖戦士、アベンジャー、剣聖、聖導士、封魔剣士
・能力値
生命力:71,950
魔力 :40,900
力 :8,475
敏捷 :11,578
体力 :12,700
知力 :7,097
・パッシブスキル
全能力値増強:中(全能力値強化から覚醒!)
状態異常耐性:8Lv(UP!)
全属性耐性:9Lv(UP!)
剣装備時攻撃力増強:極大(UP!)
魔力使用量減少:10Lv(UP!)
気配感知:6Lv(UP!)
リベンジ:ザッカートの試練
金属鎧装備時能力値増強:極大(UP!)
導き:聖道:5Lv(UP!)
・アクティブスキル
輝神剣術:7Lv(UP!)
聖光鎧術:4Lv(UP!)
限界超越:10Lv(UP!)
魔剣限界超越:10Lv(UP!)
連携:10Lv(UP!)
光属性魔術:9Lv(UP!)
生命属性魔術:9Lv(UP!)
無属性魔術:2Lv(UP!)
魔術制御:8Lv(UP!)
聖職者:6Lv(UP!)
英霊降臨:1Lv(御使い降臨から覚醒!)
礼儀作法:4Lv(UP!)
・ユニークスキル
アンデッドキラー:10Lv
アルダの加護:大英雄の運命
邪悪封殺:5Lv(NEW!)
すみません、タロスへイムの発展度と、バストランキングは八章種族紹介と一緒に掲載しようと思います。
重ね重ねすみません。
3月25日に種族紹介、29日に作品内の時系列を投稿しようと思います。
レギオンとリクレントのキャラクター紹介も種族紹介で追記する予定です。