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四度目は嫌な死属性魔術師  作者: デンスケ
第六章 転生者騒動編
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六章キャラクター紹介

・ヴァンダルー ダンピール(ダークエルフ) 九歳男性


 九歳に成った本編主人公。前世オリジンで、自分が死んだ後どんな事が起きたのかを初めて知り、ブレイバーズに「あいつ等やっぱり駄目なんじゃないだろうか?」と思っている。出来れば彼等には末永く生きて、ラムダに転生する時を遅くしてほしいと願っているので、しっかりして欲しいのに。


 【ゾンビメイカー】が現時点では外れジョブだったり、【ゴーレム創成師】が期待したほどじゃ無かったり、ジョブチェンジ的には不作だった。

 しかし十万年前のヴィダとアルダの戦いの時点で既に行動不能で眠りについていた『空間と創造の神』ズルワーンと、『時と術の魔神』リクレントが自分の味方をしてくれるらしい事が分かったのは収穫だったと考えている。


 レギオンに成った【第八の導き】のメンバーに対しては『オリジン』で生きていた時は深い感情や絆を育む時間が無く、ラムダに転生した後は一時期忘れていた。

 しかし再会後、一方的にとはいえ深く慕われていた事を知って悪い気になる訳は無く、友達だと思っている。

 転生者である【ゲイザー】見沼瞳が混じっているが、個人的な恨みも特にない為特に気にしていない。ロドコルテの紐も、ステータス上はついていないので。


 やっと【盾術】と【鎧術】を習得したが、呪文の詠唱無しで結界を張る事が出来る彼がそれを役立てられる事が出来るのは、結界を破る【魔王の欠片】持ちの敵の登場か、魔術が使用できない特殊なシチュエーションの戦いを待たなければならないかも知れない。


 ロドコルテの神域から【千里眼】と【デスサイズ】のコンボで攻撃されたが、撃退。その際レギオンの情報に無かった村上淳平達四人も死んでいる事等を知る事が出来、結果的には収穫の方が大きかった。

 その直後、【デスサイズ】の近衛宮司が地球でのクラスメイトだった事を思い出すが、滅ぼしてしまった事に特にショックは覚え無かった。ショックを覚え無かった自分に、少し驚いたぐらいで。


 だが【千里眼】対策にタロスヘイムの王城の屋根を【魔王の墨】でペイントし、城壁等の配置を変えて【精神侵食】スキルの効果を付与したために、そして【ゴーレム創成師】のジョブ効果の検証で自分がレベリングする時間が無くなってしまった事が一番ショックだったようである。




・レギオン レギオン 0歳 性別?


 六章のヒロイン? 『オリジン』の研究所で当時のヴァンダルーに助けられ、彼を心酔するようになった『第八の導き』のメンバーと【ゲイザー】見沼瞳が、紆余曲折逢って『生命の原形』に転生した存在。


 通常時の外見は直径三メートル程の、肉色の粘土で作った無数のマネキン人形を絡め合わせて作った球体。見た目通り骨や眼球、神経、内臓などは無い。この状態でどうやって生きているのか、五感は、思考はどうやって行っているのかは、当人達にもわからない。


 ヴァンダルーから与えられた魔力を元にして限定的だが独自の死属性魔術を使う事が可能で、また外見通りの重量で体当たりをする等、物理的にも強くなっている。

 また身体の構造上血液毒や神経毒が効かず、更に肉のみで体が構成されているため急所が存在しない。


 その分肉が剥き出しであるため防御力に劣り、熱や電撃に弱い。弱いが、一千万の生命力と【超速再生】スキルの効果で、実質突いても意味の無い弱点と化している。

 この手の存在が持つお約束として、弱点である「核」的な器官も無い。身体から生えている人型の部分を斬ろうが焼こうが、ほぼ意味は無い。


 レギオンを構成する各人格の状態は、人格全員で記憶や経験、獲得したスキルを共有している状態にある。

 記憶などが記録された巨大サーバーに各人格が端末のように繋がっている状態。【並列思考】スキル等を獲得した事により精神内部で人格達が議論し、一度に複数表に出る事等が出来る


 また、【遠隔操作】スキルの効果でレギオン本体から分離して活動する事も可能。ただし、分離中は記憶の共有は出来ない。分離した人格が戻ると、再び記憶の共有が行われる。

 因みに、分離中の肉体が攻撃され破壊されても人格は本体に戻るだけで消滅したり、分離中の記憶を失う事も無い。ただその際気絶に近い状態に陥り、数分から数時間、長ければ一日程その人格が活動できない状態に成る可能性がある。


 全ての人格がレギオンのスキルを共有し、使用する事が出来る。しかし各人格に得意分野と苦手分野が存在し、特に『オリジン』で『第八の導き』メンバー各人が持っていた【限定的死属性魔術】や、【ゲイザー】等はそれを使いこなしていた人格以外は苦手分野である。


 ズルワーン、リクレント、オリジンの神と複数の加護を得ており(その代わりにロドコルテからの加護は失っているが)、その効果もあって誕生してから十日足らずでランク6までにランクアップし、数回のジョブチェンジを経験している。


 【肉弾士】と【巨肉弾士】のジョブ効果で、自分自身や触れた肉を美味しくする事が出来るため、知能が低く肉食の魔物を匂いで惹き付ける事が出来る。ただ、自分以外の生命体(アンデッド除く)の肉を、生きている状態のまま美味しくする事は出来ない。


 以下、レギオンの人格。


●プルートー 『オリジン』での『第八の導き』から引き続いてレギオンのリーダー。自分や他人の生命力をコストに、「死」を吸い取る事で対象の病を完治させ毒を解毒し、外傷で死亡した場合も蘇生させる事が出来る。ただ完全に死亡している(心肺蘇生の意味が無いと思われる状態)場合は蘇生不能。又、欠損した部位や外傷が治る訳では無く、ただ蘇生させる事が出来るだけ。

 それとは逆に貯め込んだ「死」を流し込んで触れた生命体を死に至らしめる事が出来る。


 この能力を使い『死』を集めるために各地の病人や怪我人を何人も助けていたため、『オリジン』では彼女を女神の如く崇拝する人々が存在する。


 因みに『オリジン』で生きていた時を基準にすると、バストランキングではザディリスと鍔迫り合いが出来るぐらい。


●閻魔 『第八の導き』の参謀的存在だった少年。レギオンの中では他の人格の仲裁をし、ゲームの審判をする事がある。冷静な性格だが、仲間以外の存在に基本的に無関心。仲間が好意を抱いている相手なら同じように好意を、憎むなら同じように憎むという、主体性の無い対応をとる。ただ、レギオン化してからは仲間の範囲が大幅に広がっている。


 自分が存在する世界でなら、どこででも死んだ者の名前や顔等が分かるという死属性魔術の使い手。ただ、レギオン化後はこの魔術の有用性について若干疑問視している。

 一応前世では銃の基本的な使い方くらいは習っていた。


●シェイド 当時のヴァンダルーに助けられた後、ブレイバーズに保護され引き渡された研究所で行われた過酷な実験の結果肉体を喪失し、精神体のみで存在し、死体に憑依する死属性魔術を使うようになった存在。

 欲しかった肉体をレギオン化によって手に入れたため、色々楽しんでいる。お肉美味しい。

 因みに、憑依能力は【遠隔操作】での分離時他の死体に潜り込んで寄生する形で、レギオン化後も使う事が出来る。


 飄々とした性格であると当時に、一度殺意を抱いた相手は殺さずにいられない性分でもある。


●ジャック 額から後頭部にかけてカボチャでも被っているかのように肥大している少年。限定的な瞬間移動が可能で、あらかじめ場所が分っていれば仲間達と死にかけている生命体の場所に転移する事が出来る。レギオン化後は、死属性を含む存在の近くに転移する事が出来る。ただ一人で長時間離れての活動をするのは嫌がる。


 性格は気弱で優しく、身体を動かすのも苦手。自分と同じく気弱な性格だった見沼瞳と気が合い、好き合うようになった。


 基本的に彼の人格が表に出る時は、見沼瞳の人格と一緒である。


●ワルキューレ 『オリジン』では長身の北欧系の美女だった。一見すると美人でスタイルが良いクールビューティーだが、常に大きな声でしゃべり、勇ましさを良しとする性格の持ち主。軍服や軍旗等を好む。ただ心臓が止まっていて身体に埋め込まれたポンプで血液を循環させているため、見かけに反して身体能力は貧弱。走ると直ぐ貧血を起こす程だった。

 本来制御できないアンデッドを軍隊の如くコントロールする死属性魔術の使い手。


 レギオン化後は頻繁に表に人格を露わし、常人離れした身体能力で肉体を思い切り動かしている。

 因みに前世では【デスサイズ】近衛宮司と彼が裏切るまでコンビを組んでいたが、特に思い入れは無い。彼の消滅にも、「死んでからもつまらん奴だったか!」と一笑したのみである。


 因みに、『第八の導き』の中ではイシスと並んでツートップで、タロスヘイムランキングではタレア達トップ陣に匹敵する。


●イシス 『オリジン』ではドレッドヘアの黒人系美女だった。独学で医術を中途半端に学び、死体を生前の力を持ったアンデッドにする死属性魔術を使えるようになった。ただ独学は独学であるため、生前は自爆装置を埋め込む時以外仲間の手術はしていない。

 実は実験の結果脳死状態に陥っており、当時のヴァンダルーに助けられた際に魂で直接肉体を動かせるようにしてもらったため、脳波も神経も止まったままだった。


 レギオン化後もその死属性魔術は健在だが、自分達より力を取り戻すと強くなるアンデッドには、効果が完全には発揮されないという制限が出来てしまった。

 基本的に戦闘ではあまり役に立たない事を自覚しており、それ以外の時に出てくる。


●ベルセルク 『第八の導き』のメンバー唯一の非人間。動物実験の結果生まれた寄生型生物兵器。イシス達の指示しかきかなかった。

 レギオン化後は熊に似た姿を取り、他のメンバーの指示も従順にきくようになった。

 また、寄生能力も保持している。


●イザナミ 身体のそこかしこを巨大な腫瘍で覆われた女。元は恐らくアジア系だと思われる。千切れた肉を『ヨモツシコメ』、『ヨモツイクサ』と言う名のモンスターにして放つ事が出来る死属性魔術の使い手。

 また超人的な再生能力を持っており、レギオン化後は【超速再生】スキルに変化している。


 性格はやや老成しており落ち着いているが、敵対者に対しては残虐性を隠さない。

 『オリジン』では肥大化する腫瘍で正確なサイズは不明。レギオン化後は腫瘍の体積がそのまま人型に反映されているのか、大柄だったりふくよかだったりする。


●ゴースト 黒人系の青年。同じ『第八の導き』の仲間でも、暗がりで黙ってじっとしていると気がつかれない程の隠形能力を持つ。また隠れているとあらゆる機械式魔術式のセンサーや監視網を潜り抜ける事が出来る為、ジャックやシェイドと並ぶ『第八の導き』の潜入工作員だった。


 寡黙な性格で、好きな事は仲間を驚かせる事と、敵の首をナイフで切断する事。戦闘では自分の事を「敵の不意を突く事しか出来ない男」であると考えており、その為「不意を突いての、一撃必殺」を至上としていた。その結果【千里眼】の天道達也を殺したため、彼がラムダに転生してくる事に責任を感じている。


 レギオン化後は彼の人格が動かす部分のみ、隠行が発動するようになった。それを使い、接近してきた相手の首や脾腹を肉の間に埋めた短剣で攻撃する事を得意とする。因みに、武技習得済。


●バーバヤガー 東欧系の可憐な容姿をした金髪美少女。髪をツインテールにして幼い印象を強めているのは、外見で相手の油断を誘うためだった。身体の線が露わに成るボディースーツを着ているが、これは在る軍事研究所を襲撃した際に奪った最先端素材で出来ており、機能的だったからである。


 有機物を燃焼発火させる事が出来る死属性魔術の使い手。レギオン化後も同じ事が出来る。

 その能力を活かして、『第八の導き』では唯一最期の戦い以前からの戦闘要員として活動していた。因みに、敵の警備員を何人か見逃しており、そのせいか『オリジン』ではファンが存在する。


 凶暴さと日常を楽しむ心の余裕、そして敵であっても見逃す情を同時に存在させる性格の持ち主で、その矛盾を指摘しても気にしない。他の『第八の導き』にも言える事だが、それが彼女達にとって通常の事であるため、悩むに値しない事であるため。

 世の常識や哲学、心理学は、彼女達にとって自分達とは違う『人類』という生物を語る時に使う物である。


 因みに『第八の導き』ではプルートーよりも控えめ。タロスヘイムランキングではザディリスにも及ばない。彼女達の希少価値を脅かしている。


●エレシュキガル 『オリジン』では目から下を布で隠した、女テロリストらしい格好をしていた女性。身体能力は真面目に訓練した兵士並で、銃やナイフ、格闘術をイシスが作りワルキューレが指揮するゾンビを相手にして修めている。

 特にその分野に才能がある訳では無く、その戦闘力は兵士一人分でしかない。しかし自分が受けた傷を攻撃してきた相手にそのまま返す、カウンターの死属性魔術の使い手で彼女を殺した者は絶対に死ぬ。


 ただ、レギオン化後はカウンター出来るのは「最も新しく攻撃した相手一人のみ」に成ってしまい、生命力(HP)の法則により、カウンターの効果が「レギオンが受けた攻撃で失った生命力と同じ分だけのダメージを与える」と変わってしまった。


 性格は暗く、ワルキューレとは対照的。顔を隠しているのも自分に自信の無い事の現れである。ただカウンター能力にはプライドを持っている。前世では人生最後にして最大の見せ場だったが、現世では何度でも使えるのでとても嬉しい。

 ただあまり表には出てこない。


 『第八の導き』の中では三番目。タロスヘイムランキングではリタやサリアの少し下ぐらいである。


●【ゲイザー】見沼瞳 レギオン唯一の転生者。ほぼ確定した未来(覆そうと必死に抵抗しても、殆どはその通りになる)を予知するチート能力を持つ。

 『オリジン』に転生後はこれで宝くじの当選番号を一度でも予知できれば人生勝ち組かなと思っていたら、雨宮寛人率いる『ブレイバーズ』の活動に参加する事に成り、自然災害や凶悪犯罪の被害者の姿を繰り返し予知し、更にそれを覆そうとしても出来ない事が続き、精神を病み、ドラッグに手を出してしまう。


 以後、表向きにはドラッグ中毒の事は伏せられ廃人同然の状態で治療施設に収容されていたが、村上淳平が『ブレイバーズ』を離反する際拉致される。その後、プルートーの治療を受けて中毒で受けていた脳や内臓器官のダメージが回復。その後知り合ったジャックと好き合うようになる。


 レギオン化後は土属性魔術が使えなくなり、未来予知もしていないが本人も周りも気にしてない。


 表に出る時は基本的にジャックと一緒に現れる。又、レギオン化後は改めてヴァンダルーの【魔道誘引】スキルの効果を受けているので、他のメンバー同様に彼を信仰している。




・ミハエル ゾンビヒーロー(ブロークン) 男 二十代後半 死後約二百年


 ミルグ盾国の英雄だった人物。元々は貧しい生まれで、生活の為に冒険者を志す。【槍術】に才能を発揮し、A級冒険者にまで昇格し、生きていればS級に成っていただろう人物。

 タロスヘイム遠征が原因で死亡し、どのような経緯か正確には不明だが死体はグーバモンの手の物に奪われ、ザンディアやジーナ同様コレクションに加えられた。


 ミルグ盾国には彼の墓が存在するが、恐らく棺桶の中身は空だと思われる。


 ヴァンダルーに鹵獲された後身体に幾つもの仕掛けを施され、自分の意思では体も口も動かせない状態で訓練用の木人にされている。

 しかしボークス達の嘆願に寄り、犯罪奴隷と同じ待遇に成る模様。少なくとも、身体と口は自分の意思で動かせるようになるようだ。ただ犯罪奴隷と同じなので、自由とは程遠い。


 既にアルダ信者では無く、【魔道誘引】と【導き:魔道】の効果も受けている。

 ラピエサージュがかつての仲間の死体を繋ぎ合わせて作られたゾンビである事は気がついているが、中身の魂が別人であるため、「良く似た別人」と思うようにしている。


 神がかった槍の使い手で、「木槍一本あればドラゴンも倒せる」と生前は称えられていた。本人は「木槍では無理だ。せめて石の穂先をつけさせてくれ」と言っていたが。


 因みに特技はアイコンタクト。


・名前:ミハエル

・ランク:10

・種族:ゾンビヒーロー(ブロークン)

・レベル:75

・二つ名:【氷神槍】 【最強の木人】


・パッシブスキル

闇視

精神汚染:5Lv

怪力:1Lv

槍装備時攻撃力増強:大

金属鎧装備時防御力強化:小

敏捷強化:10Lv

気配感知:5Lv


・アクティブスキル

槍神術:5Lv

投擲術:8Lv

限界超越:3Lv

魔槍限界超越:5Lv

鎧術:6Lv

連携:7Lv

解体:2Lv

農業:1Lv




・イリス・ベアハルト 人種 女 年齢十八歳


 現在アミッド帝国に占領されているサウロン領で活動しているレジスタンス組織、『サウロン解放戦線』のリーダー。

 現在ヴァンダルーからの援助を受けて活動しており、実質的にタロスヘイムの下部組織と化している。それは誰もが認めており、イリス自身も彼を「陛下」と呼ぶ。認めていないのはヴァンダルーのみ。


 因みにサウロン領内で小さな部族単位で暮らしているグールやヴィダの新種族との協力体制の構築が出来ないか模索中である。


 グーバモンにアンデッド化された父の魂が込められカースウェポン化した剣を渡されており、それにより呪霊剣士のジョブに就いている。

 以後、仲間達に見せるリーダーとしての顔だけでは無く、年相応の少女としての顔も見せるようになった。……問題は、相手が剣であるため事情を知らない者には極度の刀剣愛好者にしか見えない事である。


 有用な情報提供者だが毎回似たような前振りを行うクオーコ・ラグジュ男爵や、助っ人のマイルズ・ルージュが加わり益々濃くなって行く関係者に悩む暇も無い。

 転生者に注意するようヴァンダルーから情報提供を受けたが、それより前に彼女達の活躍に危機感を持った占領軍がアミッド帝国に腕利きの援軍を要請する事の方を警戒するべきかもしれない。


 因みに、オルバウム選王国本国とレジスタンスの連携は、レイモンド・パリスの死後上手く行っていない模様。




・名前:イリス・ベアハルト

・種族:人種

・年齢:18歳

・二つ名:【解放の姫騎士】

・ジョブ:呪霊剣士

・レベル:49

・ジョブ履歴:騎士見習い、従騎士、戦士、剣士



・パッシブスキル

剣装備時攻撃力強化:小

能力値強化:忠誠:1Lv

敏捷強化:2Lv

従属強化:1Lv

呪霊剣装備時攻撃力強化:小


・アクティブスキル

剣術:5Lv

盾術:1Lv

鎧術:3Lv

弓術:3Lv

騎乗:1Lv

家事:1Lv

忍び足:3Lv

連携:4Lv

限界突破:1Lv

呪霊剣限界突破:1Lv




・雨宮寛人 男 三十歳


 『ブレイバーズ』のリーダー。『オリジン』に存在する死属性を除いた全ての属性魔術の素質を持ち、【無詠唱同時多発動】(詠唱破棄と同時発動の能力の同時使用)や『防御力無視』等複数のチート能力を持つ。コードネームは【ブレイバー】。

 『第八の導き』を保護しようとするがメンバー全員が死亡。更に仲間からも犠牲者を多数出してしまう等、リーダーとして責任を感じている。


 彼の失敗は『ブレイバーズ』の裏方を除く主要メンバーを全て転生者達で構成した事による。ほとんどが地球では学生で、生まれ変わってチート能力と幸運と運命に恵まれた転生者達は、悪い意味で世の中の荒波に晒されていない。メンバーの多くが学生気分が抜けきっていない、もしくは学生生活の延長程度の気分で『ブレイバーズ』の活動をしていた。


 通常なら壁にぶつかり思い悩み大小の挫折を繰り返しながら大人に成って行くのだが、与えられた才能と能力、幸運によって全て何とかなってしまったので、「最後には何とかなる」という成功体験が繰り返し蓄積され、根づいてしまった。


 その失敗に『第八の導き』との戦いの最中に気がついたが、すぐメンバーの意識を変える事は出来ないため悩んでいる。

 『第八の導き』強襲作戦により多数の死者を出した事、シェイドが肉体を乗っ取った【オラクル】の円藤硬弥が行った、偽情報と真実を混ぜた暴露により世間的な信用を失ったが、その直後合衆国の防衛総省で起きた『死属性暴走事件』を収束に導いた事と、『第八の導き』に協力していた村上淳平達が合衆国の極秘潜入捜査官だった事が明らかに成ったため、世論の矛先は合衆国政府に向く事に成った。


 事件は合衆国大統領が辞任する騒ぎにまで発展したが、結局各国の人々は兎も角政府上層部からの『ブレイバーズ』に対する不信感は拭えておらず、心労を貯めている。

 特に【オラクル】や【千里眼】、【ラプラスの魔】、【監察官】等『ブレイバーズ』の頭脳だったメンバーの喪失と、対魔術師戦の切り札であり、他のメンバーから兄貴分として慕われていた【メイジマッシャー】三波浅黄の死亡が大きかった。


 組織の建て直しのために【アバロン】の六道聖と共に奔走しているが、彼が全ての黒幕である事には気がついていない。

 誰にも口にしてはいないが、死属性は本来この世界に在ってはならない力なのではないかという想いを日々強めている。


 因みに、妻である成美に宿った第二子は現在母子ともに健康。




・雨宮成美 女 三十歳


 天宮博人(ヴァンダルー)が地球で死ぬ前、咄嗟に助けた少女。『オリジン』に転生後、お礼を言おうとしたが彼と雨宮寛人と勘違いし一悶着あったが、それが馴れ初めに成って交際を始めた。

 『アンデッド』討伐後結婚し、第一子を出産し、現在第二子を妊娠している事をプルートーに教えられる。


 天宮博人はオリジンに転生しなかったと信じ込んでおり、夫へも特に不信感は持っていない。しかし、六道聖の雰囲気が妙である事に薄々気がついている。


 テレパシーに似たチート能力【エンジェル】を所有し、思考を繋ぐ事であらゆる通信妨害をすり抜けて離れた場所にいる仲間と通信だけでは無く五感を共有する事が可能。


 地球で助けられるまで、天宮博人を印象に残らないクラスメイトとしか認識していなかったのは、他の転生者同様。




・円藤硬弥 男 三十歳


 質問に何者かが答えてくれる能力、【オラクル】を所有する。しかし今章ではシェイドによって肉体を奪われ様々な工作を許し、最後には手榴弾で自殺した事にされてしまった。

 シェイドの手口自体は拙く、それでも防げなかったのは【オラクル】に頼りすぎた『ブレイバーズ』の体質が元凶である。


 『ブレイバーズ』の中で珍しく地球に居た時から神の存在を信じていたが、オリジンで死後【オラクル】が実質は【アーカイブ】と呼称されるべき力である事を、ロドコルテから告げられてから、「これは私が信じる神では無い」と確信する。


 『ラムダ』に転生してヴァンダルーと殺し合うつもりは無いが、ヴィダの新種族の魂から情報を拾えない自分の【オラクル】で何が出来るのかを考えている。




・六道聖 男 三十一歳 


 【学習速度上昇】と【成長制限無効】の能力を持つ、『ブレイバーズ』の中で最も地味なチート能力を与えられた転生者。特にステータスやスキルシステムが存在しない『オリジン』では、技術や知識を客観的に数字で表す事が出来ない。

 しかし、その分他の転生者達がチート能力を磨くために使った時間を魔術の研鑽や知識の収集に費やし、『ブレイバーズ』一の技巧派、理想的な魔術師として【アバロン】のコードネームを名乗るまでになった。


 しかし、あくまでも自分は学習速度が速く成長に制限が無いだけの転生者であり、自分が到達できる場所は他の人間も到達できる可能性がある。他の仲間が持つ余人には真似できないチート能力と違い、何処まで行っても努力した凡人でしかないと考えている。


 そのためコンプレックスが強く、それは人を超えた存在になる事を目指す超人思想に傾倒するきっかけになった。

 『アンデッド』が天宮博人だった事に気がついており、死属性を彼のチート能力が原因で発現した属性だと考えている。それを転生者では無い『第八の導き』に部分的にでも与えられた事から、自分も独自に死属性を発現できる可能性があるのではないかと推測している。


 表向き人当たりの良く理性的な人物を装っているが、実際は自分以外の存在を全て見下し、同じ生物だと考えていない。目的の為なら、自分以外は利用して切り捨てる事が出来る性格の持ち主。


 【メタモル】の獅方院真理が死亡したと偽り、彼女を魔術や投薬で洗脳して手先に使い、更に死属性魔術を餌に他の『ブレイバーズ』のメンバーや、各国の政財界の大物を仲間に引き込んでいる。


 当然、自分の行いが死んだ転生者に全てばれている事は知らない。




・三波浅黄 男 三十一歳


 あらゆる属性の力を、特に魔術を無効にする【メイジマッシャー】のチート能力を持つ転生者。

 地球では陸上部員で、その体育会系の価値観を維持しており、地球での関係を今も引きずっている。そしてそれを他の転生者にも求める人物。

 そのせいで村上淳平には彼が離反を考える前から大分ウザがられていた。


 名前がクラスメイトに似ているだけの雨宮寛人がリーダーシップを執る事に一時は激しく反感を覚えたが、腕比べ等の熱い競い合いをした結果、彼を認めるようになった。


 悪人では無いのだが、自分が正しいと思った事を他人に押し付ける傾向が強く、そしてそれは善行だと信じている、暑苦しい性格。「死んだら皆仏」等の発言からも分かるように、仏教徒。

 『ブレイバーズ』では珍しい肉体派で、複数の格闘技を修めている。


 因みに、転生者の中ではヴァンダルーからトップクラスで嫌われている。

 地球で天宮博人だった彼を、「無気力で青春を無駄遣いしているクラスメイト」として、善意で度々関わった結果である。

 なのに浅黄が天宮博人を覚えていないのは、彼にとって天宮博人が大勢の指導対象の一人でしかなかったため。


 苛めっ子が苛められっこにした事を大人になると覚えていないのと似ているかもしれない。




・近衛宮司 男 三十歳


 物体の運動を止める【デスサイズ】のチート能力を持つ転生者。

 地球に居た時は普通の生徒の範疇を出なかった海藤カナタと違い、当時から不良よりの生徒だった。

 『オリジン』に転生後は与えられた才能と幸運を、自分が成功するために使って来た。その際、自分をターゲットにしようとしたいじめっ子を事故に見せかけて(親が運転している車のタイヤを止める等して)殺害している。


 ただ『ブレイバーズ』が結成されたせいでそうした事が出来なくなり、仕方なく良い子ちゃんをしていたら海藤カナタが起こした事件が明らかに成り、それでタガが外れてしまった。


 村上淳平からは『第八の導き』と合流して、タイミングを見て彼女達を殺して死体を各国の政府に売りつける計画とだけ聞かされていた。ただ、実際には自分もターゲットとして手元に置かれていた事に殺される寸前まで気がつかなかった。


 結果自分以外を信用できない状態で、【千里眼】の天道達也を利用してヴァンダルーを【デスサイズ】で攻撃し、邪魔をする彼の仲間諸共殺そうとするも、返り討ちにされ消滅してしまう。




・乾初 男 三十歳


 触れた相手の神経を操る【マリオネッター】のチート能力を持つ転生者。相手との接触には風属性の静電気を起こす魔術で接触するだけでも発動可能で、使い勝手が良い能力だった。

 『ブレイバーズ』結成前と後で小さな犯罪を幾つか起こしている。


 地球に居た時は天宮博人程ではないが影が薄い少年で、『オリジン』に転生後も本当は自分に自信が無く、特に異性に対しては自分が常に優位に立っていなければ見向きもされないのではないかと言う不安感を覚えていた。


 『オリジン』に転生後、与えられた才能と能力で一時的に自信を持つようになるが、『ブレイバーズ』への参加を余儀なくされた事で、百人も特別がいる中では自分ではどうしても埋もれてしまうと感じ、再び自信を喪失する。

 そのため、能力への依存がより強くなってしまった。


 他人から注目されたい願望が強く、自分を仲間に選んだ村上淳平を信用していたが、実際は近衛宮司同様最終的には殺すために手元に置かれていたに過ぎない。

 イシスに散々馬鹿にされて致命傷を負った後、土屋加奈子に殺されたため心がすっかり折れて女性恐怖症に陥っている。


 死後、神域で全てを知り、自分以外の転生者は何時自分の敵に成るか分からないと考えている。

 現在の望みは、自己を消して通常の転生を遂げる事だが、その望みが叶えられる可能性は無い。




・村上淳平 男 三十一歳


 地球での天宮博人を含めたクラスの担任教師。魔術や化学現象が起こるタイミングをずらす事が出来る【クロノス】や、【魔力超回復】のチート能力を持つ。

 元々はスポーツ選手志望で、『オリジン』でその願望を満足させていたが『ブレイバーズ』への参加を余儀なくされ、不満を溜めていた。……尤も、スポーツマンシップを持ち合わせておらず、『オリジン』の審判や監視機器に引っかからない【クロノス】を使って、試合を有利に進めるのが常だったため、彼を放置していたらチート能力の存在が、悪い印象と共に判明していた事だろう。


 一対一の対人戦に強く、相手の攻撃を利用する(弾丸の火薬が弾けるタイミングを遅らせて暴発させるなど)の手段で対テロリスト戦では無傷での無敗を誇っていた。

 ただそのせいで逆にテロリストに詳しくなってしまい、六道聖に手駒として目を付けられる事になる。


 地球では職務上の義務として最低限教師として働いたし、フェリーが沈没する時も生徒を助けようと多少は試みたが、『オリジン』に転生してからは記憶を持っているだけの別人だと認識している。そのため、教師としての義務感は持っていない。


 自分の欲望に関して以外は冷静な合理主義者で、ヴァンダルーと正面から争う事は不利だとは認めつつも、【デスサイズ】が彼を殺そうとした時は、このまま殺せれば問題解決だと放置した。


 地球では三波浅黄程天宮博人に迷惑をかけなかったが、修学旅行に行こうと自費で費用を賄おうとする彼に対して、「居ても居なくても同じだ」と言い放つなど、彼を「他の生徒と違い、何をしても何処からも文句が出ない奴」と認識してストレスのはけ口にしていた。

 そのせいでヴァンダルーからは三波浅黄の次に嫌悪されている。




・土屋加奈子 女 三十歳


 他人や自分の記憶や感情をコピーして貼り付ける事が出来る、【ヴィーナス】のチート能力を持つ転生者。

 地球ではアイドルを夢見る、しかし現実では無理だろうなと思うただの女子高生だった。『オリジン』に転生後は、能力を使ってチャンスを掴み、努力もしながらアイドル活動をしていた。


 しかし『ブレイバーズ』結成後はヒーローには成ったが、彼女が成りたい事やりたい事とは異なっており、不満を溜めていた。そして他の『ブレイバーズ』の活動を熱心にしているメンバーに対して、苛立ちを溜めこんでいた。

 村上淳平の誘いに乗ったのもそれがきっかけである。又、災害やテロ等で人の死に触れ過ぎたのも、他人の命に対しての認識が軽くなった要因の一つ。


 利己的な性格で、損か得かで判断する傾向が強い。そのため、ヴァンダルーとは絶対戦いたくないと考えているようだ。

 因みに、自分が殺した乾初に対しては罪悪感を全く覚えていない。




・アイラ ヴァンパイアカウントゾンビ(ブロークン) 女 外見年齢三十半ば


 元原種吸血鬼テーネシアの側近だった女吸血鬼で、【変幻】のユニークスキルを所有する。

 元々は熱狂的な忠誠心をテーネシアに捧げていたが、殺されてからはその対象がヴァンダルーへとそのまま変化している。


 アンデッド化後はエレオノーラの配下にされたが、力を発揮する事の無い日陰者の日々。しかし腐らずキャリアアップのチャンスを自ら掴もうとする努力家である。……数万年を生きた彼女にとって、数年程度の雌伏の時を耐える事は、出来て当たり前なのかもしれないが。


 拷問を得意とし、生前は【惨殺処刑士】等物騒なジョブに就いていて、周囲に対しては冷酷で残忍な人物だと恐れられていたが、実は特定の相手(自分より上位の存在)に対しては被虐趣味の気がある。


 そのため新設された闇夜騎士団の団長への就任を打診された時には、ヴァンダルーから『蝕王の猟犬』の二つ名と、首輪の授与をねだった。


 タロスヘイムの幹部級の地位を手に入れたが、まだ満足しておらず、エレオノーラを追い越しヴァンダルーの側近の座を狙っている。

 エレオノーラにとって最も身近なライバルである。




・ゴーバ オーカスマスターテイマー 男 六歳


 黒牙騎士団団長に抜擢された、オークとグールの間に産まれた胎児が死属性の魔力を浴びた結果誕生した新種の初期メンバー。

 他のオーカスにとって出世頭で、リーダー的な存在。三年前にグールとの間に子供を儲けている。


 因みに、タロスヘイムでギーガ鳥(鶏が魔物化した魔物)の飼育を始めたのはゴーバで、現在タロスヘイムで新鮮な卵が食べられるのは彼のお蔭である。マヨネーズ好きの国民から尊敬の念を集めている。

 しかし本人はマヨネーズより味噌が好き。好物は味噌ダレをつけた焼肉。




・名前:ゴーバ

・ランク:7

・種族:オーカスマスターテイマー

・レベル:39


・パッシブスキル

闇視

怪力:7Lv

悪食:1Lv

物理耐性:6Lv

従属強化:5Lv

病毒耐性:3Lv


・アクティブスキル

斧術:7Lv

鎧術:5Lv

限界突破:5Lv

調教:6Lv

騎乗:5Lv

料理:2Lv




・骨人 スケルトンマーキス 男 年齢?


 遂に欲しかったドラゴン(リオー)の乗騎を手に入れ、沼沢地の巡回任務に就いている。若干ドラゴンの姿が想像と異なるが、ドラゴンはドラゴンなので納得している。

 休みの日には一緒にダンジョン(リオーのサイズ上の問題で『鱗王の巣』限定)を攻略したり、鱗を磨いてやったりしている。


 スケルトンマーキスは本来B級ダンジョンに出現する以外では滅多に目撃例が無い魔物で、それが巨大なドラゴンゾンビの背に乗っている光景は圧巻であり、何も知らずに見た者は「生前は名のあるドラゴンライダーだったのだろう」と考えるだろう。




・名前:骨人

・ランク:8

・種族:スケルトンマーキス

・レベル:70


パッシブスキル

闇視

怪力:6Lv(UP!)

能力値強化:忠誠:6Lv(UP!)

霊体:6Lv(UP!)

能力値強化:騎乗:2Lv(NEW!)


アクティブスキル

剣術:7Lv(UP!)

盾術:6Lv(UP!)

弓術:6Lv(UP!)

忍び足:3Lv(UP!)

連携:4Lv(UP!)

指揮:2Lv(UP!)

鎧術:5Lv(UP!)

騎乗:3Lv(UP!)

遠隔操作:3Lv(NEW!)




・ボークス ゾンビエピックヒーロー 男 年齢?


 ハートナー公爵領で奴隷にされていた娘と孫に剣を教え、リハビリ中の仲間を見舞い、日々を過ごしていたある日、かつて自分と仲間を殺した因縁のある相手が訓練場に配置される事に成ると聞く。弟分である上司に止めるよう掛け合いつつも、自分の中の憎しみを抑えきれず、たった一度だけのリベンジマッチを行った。


 筈なのだが、その後諸々の事情で連日ミハエルと手合わせを行い、レベリングを行った結果ランク11にランクアップした。

 必然的にミハエルと毎日顔を合わせる事になるのだが、ミハエルは自分の意思では口を開くどころか表情を変える事も出来ない。結果、ついついボークスが一方的に話しかける事が多くなり、ミハエルのアイコンタクトで妙なコミュニケーションが成立してしまった。


 ……ミハエルのアイコンタクトを褒めるべきか、それを読み取るボークスのコミュニケーション力を褒めるべきか。

 何度も倒している内に憎しみも薄れたのか、寧ろミハエルに哀れさを感じるようになったため、ジーナとザンディアにも相談して、ヴァンダルーに嘆願に行ったら拍子抜けするほどあっさり受け入れられた。


 ゾンビエピックヒーローは今まで冒険者ギルドでは確認されていない魔物で、これは死後アンデッド化してエピックヒーローに成る程の英雄には、殆ど神が注目しており、死後その魂を御使いや英霊にするために拾い上げるからだと思われる。

 また、ゾンビヒーローやアンデッドヒーローが此処までランクアップを重ねる可能性が低いからだろう。


 通常のアンデッドは殺人衝動に任せて殺戮を行う事は在っても、日々向上心を持って鍛錬や実戦を重ねる事は無い為である。




・名前:ボークス

・ランク:11

・種族:ゾンビエピックヒーロー

・レベル:2

・二つ名:【剣王】


・パッシブスキル

闇視

怪力:10Lv(UP!)

物理耐性:7Lv(UP!)

剣装備時攻撃力強化:大

非金属鎧装備時防御力強化:大(UP!)

直感:4Lv(UP!)

精神汚染:5Lv


・アクティブスキル

剣王術:3Lv(UP!)

格闘術:8Lv(UP!)

弓術:7Lv

鎧術:9Lv(UP!)

限界超越:1Lv(限界突破から覚醒!)

解体:6Lv(UP!)

指揮:2Lv

連携:6Lv(UP!)

教師:1Lv

魔剣限界超越:2Lv(NEW)




・ジーナ ゾンビヒーロー(ブロークン) 女 年齢?


 『癒しの聖女』の二つ名で知られた、タロスヘイムの英雄の一人。A級冒険者で在ると同時にヴィダ神殿の最高責任者で、その治癒魔術と美貌は当時のハートナー公爵領にも知られていた。

 そしてハルバードの達人でもある。


 身長は巨人種の女性としても長身の二メートル七十センチ。鍛え上げられた肉体美と、レビア王女と並ぶ豊かな胸を含めた女性らしい曲線を併せ持つ。

 ただ実際の性格はマイペースで、普段は温厚ながらやや雑で酔狂で酒乱。そして激怒すると当時のタロスヘイムでは最も恐ろしい人物として戦かれていた。


 アンデッド化後原種吸血鬼グーバモンによって、腰で分離して上半身のみで空に浮く事が出来る魔術装置を埋め込まれていた。その後ヴァンダルーとルチリアーノの改造によって、より効率良く言語能力を失わなくても飛べるようになった。因みに、魔術装置で飛んでいるので燃料として魔力を消費する。


 自分より小さい者が好みのタイプで、家事が苦手なため昔は「ザンディアが料理を覚えてお嫁に来てくれればいいのに」と言っていた。今はザディリスやリタ、サリアが洩れなくついてくる上、本人も料理上手で小さいヴァンダルーを狙っている。ザンディアもついて来るし。


 グーバモンから救出された当初は記憶も所々欠損していて力も大分落ちていたが、ヴァンダルーとレギオンの手術によって生前の記憶は不自由無い程度に取り戻した。

 現在は『自分は無職』と言い張ってヌアザからの復職要請を無視しつつ、全盛期と同程度の力を取り戻そうとレベリングに励んでいる。


 飛ぶことが楽しいのか、機会があると人に自慢しようとする。また、ヴァンダルーからボディビルディングの一端を教えられ、興味を持っている。


 尚『氷神槍』のミハエルは木人状態の時に一度倒したのであまり恨んでいない。それよりも恨みはアミッド帝国とミルグ盾国、そして特にハートナー公爵家に向いている。

 『握り潰して、引っこ抜く!』とは、二百年前のハートナー公爵家の裏切りを知った時の第一声である。本来親の罪は子に問わずがタロスヘイムの価値観なのだが、激怒のあまり消し飛んだようだ。


 生前は大盾以外の防具は露出度が高い鎧だけの蛮族の戦士染みた見た目の為怪力ばかりに目が行くが、実際は上位スキルに変化した【命王魔術】(生命属性魔術)や、【聖盾術】(盾術)、所有者の治療行為の効果を増大するユニークスキル、【治癒効果増大】で戦う、防御力特化の盾役兼回復役だった。


 グーバモンの手元に居た時は、それらの力を殆ど発揮できない状態であった。


 バストランキングでは現在レビア王女と同じ顧問。


 因みに、女神ヴィダは眠っている状態にあるが、彼女の御使いは全滅した訳ではないので『御使い降臨』スキルの発動が可能。ただアルダ等力のある神々と違い、発動の成功率が低い。




・名前:ジーナ

・ランク:8

・種族:ゾンビヒーロー(ブロークン)

・レベル:98

・二つ名:【癒しの聖女】


・パッシブスキル

闇視

精神汚染:6Lv

怪力:7Lv

物理耐性:7Lv

魔力増強:5Lv

能力値強化:信仰:8Lv

盾装備時防御力強化:大

毒耐性:5Lv


・アクティブスキル

無属性魔術:3Lv

命王魔術:1Lv

魔術制御:7Lv

槍斧術:10Lv

聖盾術:1Lv

限界突破:5Lv

魔盾限界突破:7Lv

御使い降臨:3Lv

遠隔操作:5Lv

霊体:4Lv


・ユニークスキル

治癒効果増大:5Lv




・ザンディア ゾンビヒーロー(ブロークン) 女 ?歳


 タロスヘイム第二王女で、魔術の適性が低い巨人種に置いて珍しい全属性適性(死属性を除く)を持つ天才魔法少女。ただし二メートル。

 幼い時はそれを鼻にかけて増長しかけたが、その時既に【剣王】と呼ばれていたボークスや他のタロスヘイムの英雄達による英才教育の結果、鼻柱をポキリと折られ「素質は鍛えないと意味は無い」と思い知ってからは、真面目に魔術の修行に取り組んだ。


 結果、十代でB級冒険者に昇格し、『小さき天才』の二つ名で称えられるまでになった。

 やや天然な姉と、何より個性豊かなタロスヘイムの英雄達に振り回されて育ったため、逆に常識人に成ってしまった。


 グーバモンから助けられた後、ミハエルに切り落とされた左手を結婚指輪のように渡され(縫合済み)、ヴァンダルーの事は意識している。しているが、まだ戸惑いの方が大きいようだ。……ヴァンダルーが「落ち着くまで待とう」と受けの姿勢であるのも原因の一つかもしれない。


 ゾンビ化後は身体に幾つもの穴を空けられ、チューブで特殊な杖と繋いで魔術を発動できるようにグーバモンの手によって改造されていた。代わりに巨人種が生まれつきもっていたスキル【耐久力増強】スキルを失い、更にゾンビなのに激しい痛みに苛まれていたが、現在はそれらの装置を全て取り出されており、肉体も修復されている。


 因みにバストランキングではまだランキング外だが、名前の似ているザディリスと膨らみのボリュームでは競い合えるのではないかと周りには思われている。

 尚、『小さき天才』の二つ名に特定の部分の成長を抑制する効果は無い。


 スキルの殆どが魔術で埋め尽くされているのは、二十年未満の人生の内それだけの時間を魔術の修行に費やしていたため。それでも普通ならここまで高いレベルに至る事は出来ないのだが、ユニークスキル【魔術の天才】の効果で魔術に関するスキル獲得が通常より容易に成っている為。




・名前:ザンディア

・ランク:8

・種族:ゾンビヒーロー(ブロークン)

・レベル:92

・二つ名:【小さき天才】


・パッシブスキル

闇視

怪力:1Lv

魔術耐性:1Lv

魔力増強:10Lv

魔力回復速度上昇:6Lv


・アクティブスキル

無属性魔術:6Lv

生命属性魔術:7Lv

光属性魔術:7Lv

火属性魔術:7Lv

水属性魔術:7Lv

土属性魔術:7Lv

風属性魔術:7Lv

空間属性魔術:7Lv

時間属性魔術:7Lv

魔術制御:10Lv

解体:1Lv

詠唱破棄:3Lv


・ユニークスキル

魔術の天才




・オリジンの神


 異世界オリジンの神。世界を創った神では無く、世界が出来た後生命が誕生し、人類が誕生した後その人類の畏怖や恐怖心、信仰心から誕生した神。

 人類の畏怖や恐怖心、信仰心の対象と成った存在に分裂した群神である。例えると、『オリジンの神』サーバーに接続している、無数の神や悪魔、精霊妖怪と言う名前の無数の端末で構成されている。レギオンの状態に近い。


 違うのはお互いに協力的では無いと言う事。異教の神々とその敵達が一つの大きな部屋に入り乱れているような状態であるため、常に妨害し合っている。

 そのため『オリジン』では神が存在するにもかかわらず、大掛かりな神による奇跡やその逆は起きていない。


 ただラムダの神『空間と創造の神』ズルワーンの説得と、ロドコルテの日頃の行いの悪さが原因で初めて一致団結した。

 『オリジン』の神が加護を与えるのは(与えようとはするが、必ず妨害が入るため結果的に)稀で、近代ではレギオンのみ。


 因みに、何故ロドコルテの輪廻転生システムを利用しているのかというと、単にオリジンの神が誕生する前からロドコルテが『オリジン』の生命の輪廻転生を取り仕切っていたからに過ぎない。




・ロドコルテ 輪廻転生の神


 複数の世界の輪廻転生を司る神。『オリジン』や『ラムダ』は勿論、地球が誕生する遥か昔から存在している。

 神ではあるが、あらゆる世界に信者はおらず存在も神々以外には認知されていない。輪廻転生システムを動かす事で得られるエネルギーを糧に存在と力を保っている。


 ロドコルテが新たな世界で輪廻転生を司る権限を得る方法は、『オリジン』のように世界が先に誕生して人間が神を創るパターンの場合は、勝手にその世界をシステムに組み込む。新発見した無人島を占領侵略するように行い、神が誕生した後それを一方的に通知する。


 神が世界を創る『ラムダ』のようなパターンでは、誕生したばかりで無垢な神々に営業し、自分が輪廻転生を司ろうと提案する。断られた場合はそこで諦め、受け入れられた場合はシステムに組み込む。


 基本的にロドコルテのシステムは安定性に優れているため、通常なら不具合無く動く。そのため魂を砕く事が出来る魔王のような存在の侵略を受けた『ラムダ』や、勝手に転生者の練習台にした『オリジン』以外ではそうそう現地の神と衝突する事は無い。




●タロスヘイム発展度


・人口 約一万五千二百

 グール、アンデッド、ブラックゴブリン、アヌビス、オーカス、巨人種、人種、獣人種、ドワーフ、スキュラ、ハーフエルフ、リザードマン、アーマーン、吸血鬼


ゴーレムやカースウェポンは含まれていない。



・タロスヘイム施設


 水銀鏡ゴーレム

 探索者ギルド(交換所と配給所、ジョブチェンジ部屋)

 ヴィダ神殿(従属神、ズルワーンとリクレントの神像有り)

 公衆浴場

 各種屋台

 公営カジノ

 イモータルエントの森

 各種ゴーレム工場

 モンスタープラント畑

 木人訓練場(ミハエル等アルダ側の英雄アンデッド在住) NEW!

 劇場(整備中) NEW!

 見る者の心に残る芸術的なペイント(空からでなければ全貌は見えない) NEW!




 B級ダンジョン×1 C級ダンジョン×2 D級ダンジョン×3



・沼沢地リザードマン地区


 カプリコーン農場

 カプリコーン乳加工場

 探索者ギルド支部

 『五悪龍神』フィディルグとヴィダの祠

 精神侵食ストーンサークル (NEW!)


 D級ダンジョン×1 B級ダンジョン×1



・沼沢地スキュラ地区


 田んぼ

 泥湯温泉

 スキュラの英雄神メレベベイルとヴィダの祠

 探索者ギルド支部

 ヒュージカピバラ牧場

 カモの養殖場

 精神侵食ストーンサークル

 闇夜騎士団仮詰所(クノッヘン)


・サウロン解放戦線アジト(元スキュラ族自治区)


 精神侵食ストーンサークル

投稿が遅くなって申し訳ありません。八月十四日に130話、17日に閑話、21日に131話を投稿する予定です。

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[気になる点] レギオンの力でゴブリンの肉も美味しくなる(੭ ᐕ))?
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