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週末のモニカ  作者: 青井けい
第1章 桜機モニカ
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1.  天使に屈した機械①

 ――西暦2034年。

 連続的に遺伝子変異を促す【X細胞】が発見される。

 他の細胞や組織にも強く影響し、機能を書き換える性質から、がん治療の分野で期待が高まる。



 ――西暦2051年。

 国立の遺伝学研究所から【X細胞】を移植したモルモット、通称『スーパーロケットくん三号』が脱走する。



 ――西暦2052年。

 研究所から四千キロメートル離れたカリブ海沿岸で、被検体が目撃される。発見時の『スーパーロケットくん三号』は、研究所ではスケール4を限度とした遺伝子変異段階を上回るスケール14に到達しており、体長は二十メートルに達していた。


 同年、大規模な捕獲作戦が決行される。が、あえなく失敗。

 犬かきで逃走した『スーパーロケットくん三号』は太平洋沖で絶命。被検体の中で強化された【X細胞】改め、【進化細胞】が広域に拡散する。



 ――西暦2062年。

 【進化細胞】の影響を受けた新変異体が出現。防衛の甲斐なく日本に上陸し、お台場の全域に壊滅的被害をもたらす。



 ――西暦2070年。

 新変異体を『怪獣』と命名。

 怪獣による被害は世界各地で深刻化し、また加速度的に数を増やしていくのに対し、史上初の同族以外に矛を向けた世界連盟が発足する。

 その後、四十余年に渡り、怪獣と人間の争いが続く。



 そして――西暦2118年。

 最強の進化怪獣、モルドロス・NX【カッティア】が誕生。生後一ヶ月足らずで遺伝子変異段階のスケール28に到達。

 全長268メートルの巨体に成長する。


 対して、人類が造り上げた最大の決戦兵器『フェーズシスター:タイプ〈Full Moon〉』は全長230メートル、総重量は4万3000トンの巨大ロボットである。


 自己紹介が遅くなったが、それがわたしだ。

 決戦兵器を動かすだけの、しがない人工知能である。

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