指定医療機関
長期休暇になると、少し規模の大きい小児科や泌尿器科が賑やかになる。小学生が親につれられ、病院にやってくる。
小学6年の拓斗と小学3年の洸太は兄弟で手術を受けに来た。母と共に付き添いで来たのは長男の堅悟である。堅悟は中学3年生だが、まだ包茎だった。弟たちが手術するにあたり、両親はまず長男が包茎がどうかを確認した。なかなかハッキリ答えない堅悟であったが、しびれを切らした父親がパンツを下げようとしたので、ついに包茎であることを白状した。弟たちより先にやらなければならない、両親の有無を言わさぬ態度に堅悟も反抗は出来ず、1週間前、この病院で安くない手術代を払って手術を受けた。今日はついでにその事後診察もしてもらう。血が出ている術後の性器を見せると弟たちが尻込みしかねないと考えた両親は、弟たちに見せることや痛いことを話してはいけないと厳命した。兄を見ていて嫌がるといけないということで、まず最初は末弟の洸太が手術してもらうことになった。処置室に入り性器を消毒する。まだかわいらしい性器だ。細い麻酔針を性器に根元に打ち込まれた時、洸太は短い悲鳴をあげた。それでも我慢強く元気な洸太は泣きわめくこともせず、手術を受け終えた。続く拓斗は既に毛が生えていたが、量が少ないので剃毛は不要と判断された。消毒をし、麻酔の注射を打たれ、麻酔がきくと医師はハンドメスで包皮を切り始めた。不要な部分の皮を切り終えると、手際よく縫い付けた。時間にして1人15分程度である。そこまで終わった後、医師は堅悟の事後診察を実施した。生えていた陰毛は1週間前の手術時に剃り落とされ、大きさを除けば、拓斗と同じような性器になっていた。回復具合は上々と判断され、一家の手術診察が全て終わった。
小学校5年生の俊太と浩介は二人連れだって病院に出かけた。どっちが先に手術するか、話し合いがつかず、最後はじゃんけんで決めた。負けて先に受けることになった浩介は半泣き状態だったが、友達も見ている手前、歯を食いしばって手術室に入っていった。待合室にいる俊太には浩介の叫び声が聞こえてくる。麻酔の注射をされているのだろうと思い、自分の股間も痛くなっていた。友人を気遣うと共にまもなく自分にも迫ってくる恐怖に冷や汗を掻いていた。半べそをかきながら浩介が手術室から戻ってきたのを見ると、俊太は逃げ出したくなった。しかし、友達の手前、それはできなかった。覚悟を決めた俊太は力強く中に入っていった。やはり麻酔の注射を根元に打ち込まれるのは痛い。根元だけかと思ったら、包皮の中にも打たれたようだ。こちらの方が薄い皮に針が刺さって痛かった。
小学校5年生の大輔は1人で病院に連れてこられた。割礼が事実上義務化されるずっと前、小学校にあがる頃から、父親に毎日むいて洗うことを厳しく指導されていた。最初は真性包茎で途中までしかむけず、少しずつむけるようにしていくことを指導されていたが小学校3年生になっても全部むけるようにならなかったので、ついに父親から力をいれてむかれてしまった。それから毎日、溝をしっかり出して洗うことが約束となっていた。その成果もあり、小学校5年生ながら包皮の先端が少し開けてきて、もう少しすれば手術なしでもむける可能性が感じられた。大輔は来年まで待って欲しいと両親にお願いしたが、両親は非情にも却下した。嫌だ嫌だと泣きわめく大輔を無理矢理車に乗せ、病院まで連れてきた。もう逃げ出すことは不可能だった。病院に来る前、素直に手術を受けなければ今夜寝ている間にハサミで包皮を切ってしまうと脅されていたからだ。半べそをかきながら手術室に入った大輔は、手術がはじまると益々泣き出した。しかし手術は淡々と進められていく。
長期休暇中は全国の病院で、何十人・何百人という小学生男児の包皮が切られていく。