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3、七瀬家、ファミレスに行く1

今回は早めに投稿できました。

話の時間軸の問題で、こちらの話の方が先になってしまいました。しかも思ったよりも長くなったので、途中で区切ります。

昨日は色々なことがありましたが、今日はいつも通りの日曜日です。藍と一緒にアニメを見て、ネットをしていました。

今はお昼を食べに、家の近くのファミレスに来ました。

時刻は午後二時です。時間遅っ!

私たちは一家で頻繁に外食に行っています。

父は花粉症なので、防護メガネとマスク、帽子をかぶっています。これぞTHE完全装備。変な動きをしたら、変質者だと思われかねません!


その上、母がいるから目立つこと目立つこと。

妹も見た目だけなら、母とはまた違ったタイプの美少女なのです。冷たそうに見えるのですが、中身とのギャップの激しさ、藍の萌えポイントです。


――誰が男になんかにくれてやるものか。

あっ、気がついたら男言葉になっていましたね。


外にあるお店の宣伝が入った大量の旗が、怪しげな音を響かせているのですがなぜなのでしょう。

あっ、言っているそばから風で……こっちに飛んで来た!?


おっとーここで藍の「あたふた」が発動!

あっそういえば言っていませんでしたが、実は妹の特技に素でマンガのような動きをするっていうものがあります。こんな素晴らしい「あたふた」をお見せできないことが残念です、はい。


早々にお店の中に入ります。

四人で来たのに、お店に入ったのは三人。

お父さんはいつものように、外でタバコを吸ってからお店に入るようです。


「三名様ですか」

「四人です」

「四名様。では、禁煙席と喫煙席どちらにいたしますか」

「禁煙席で」

「四名様、禁煙席です」


母は慣れた様子で店員さんと受け答えをしています。

ちなみに私はスキル〝人見知り〟を発動させて、あらぬ方向を見ています。藍はというと、ぼーっとしている様子。

店員さんに席を案内されました。


「ここ座ったことがない席だね」

「落ち着くね」

「私もそう思う」

「あたしはもっと目立ちそうな所の方がいいけどね」

「今でも十分目立っているよ……」


母を中心にして世界が回っていたら、人類の滅亡はすぐそこにありますね。はっはっはっ、冗談ですよ。

……って、そもそも宇宙人だから、滅ぼせるかもしれません。怖っ!


そうして座ってから二、三分で父が来ました。

すると今度は入れ替わりで藍がトイレに行きました。


「あたしは日曜日のランチでいいわ」

「私もいつものハンバーグステーキでいいや。お父さんはどうする?」


そんなことを話していると、店員さんがお水とお手拭き、カトラリーケースを持ってきました。


「あっ、四人です」

「すみません」


どうやら席に三人しかいなかったので、人数を勘違いしてしまったようです。


「さっきも今も三人しかいなかったからしょうがないわね」

「いないタイミングが良くないんじゃないかな?」

「あれっ、一人分フォークとかが足りないんじゃない?」

「そうだよね。私もお母さんと同じことを考えていたよ」

「見た目はあんたの方がいいけどね」

「いや、お母さんの間違いでしょ」


私の容姿は父に似て普通なのですが……。

どうも母の美意識はズレているようです。宇宙人だから? よく分かりません。

母と私がそんなことを話しているうちに、父もメニューが決まった様子。


「このステーキにするかな」

「えっ、こっちのセットの方が安いし、ライスとスープバーがついてくるわよ」

「えっ、どれ見せてみろ」

「そっちにメニューがもうひとつあるんだから、そっちで見なさいよ」


私たちはすぐに決まるんですけど、父はいつも決めるまでが長いです。

食べ方が汚いし。


「じゃあ、ママが言ったこれにしようか」


ようやく決まったようです。そのすぐ後に、やっと藍が帰ってきました。


「藍はどうする?」

「○○ハンバーグ!」

「うーん、高いわね」

「じゃあ……ランチは何があるの?」

「この間は、きのこスパゲッティーだったわよね。でも、もう変わってしまったみたい。これなんかどうかしら」


無言で、これにしなさいと圧力をかける母。目が笑っていません。


「そ、そうだね。デザートもついてくるみたいだし。これでいいよ」

「ドリンクバーは頼む?」

「ああ、そうだね」「頼むよ~」「うん、お願い」


かれこれ三十分経過。ベルスターで店員さんを呼んで注文をします。

私は天井付近をきょろきょろと見ていましたが、目的の物が見当たりません。

あっ良く見たら、父の席の真上にありました。


「ここ、注文した席の表示が出る機械が見えないね」


私はぼそっと呟いたのですが、誰も聞いていません。ひどい。

店員さんが来たので、料理を注文しました。店員さんがいなくなってすぐに、ジュースを取りに行きます。


「あー、お母さんのかばんがあるから、私待っているよ」

「藍は何を飲むの?」

「ふふっ、おまかせで」


父が先に手にしたコップに炭酸飲料を注ぎ、母はスープをよそっています。私も二人分のコップを手にして、両方とも氷を少し入れてからカル○スを注ぎました。

父の後に続いて席に戻ろうとした時、床に水たまりができていることに気がつきました。濡れすぎじゃ……。これは三人にも言っておかないと!


「お待たせ~。ストローまでは持てなかったから、もう一回取りに行ってくるね」

「分かったよ、おねぇちゃん」

「後、床が濡れている所があるから、気をつけて」

「うん」「そういえば濡れていたね」


ストローを二本取りに行って帰ってくると、母が先に席に座っていました。床の件は藍が母に言ってくれたようです。

藍にストローを渡してから席に着きました。私はいつもとは違いジュースをちびちび飲みます。藍は私より飲んでいます。


「この間ね、おねぇちゃんはペットボトルの炭酸を一気飲みしていたんだよ」

「ふふん、すごいでしょ(ドヤ顔)」

「ただのアホだよね」

「藍、それはケンカを売っているのかな~?」

「藍の言う通りだよ」「うんうん、アホだわ」

「はいはい、どうせアホですよ~だ」

「遥、拗ねない、拗ねない」

「拗ねてないもん」


みんな私を子ども扱いするの。私もう高校生なのに!

そんなことを話しているうちに、まず藍の料理が一番に来ました。一緒にカトラリーケースも持ってきてくれたので、安心しました。

藍がスパゲッティーを食べると、目を輝かせました。


「こ、これは……おいしい!」

「よかったわね。ちょっと味見させなさい」


というより、母はどうも、自分が食べたかったみたいです。


「いいよ」


藍と母が仲良くスパゲッティーを食べている間に、父と母の料理が来ました。


「一人だけランチメニューじゃないから、やっぱり私が最後かぁ」

「ライス大盛りにしちゃったんだけど、遥のハンバーグステーキが来てからにしましょうか」

「焼くやつがないな」

「来たら遥のものを借りたらどう?」

「やっぱりいい。焼き具合はこの辺りが限界だからね。はい、ママあーん」

「おいしいわ。はい、パパもどうぞ」

「うーん、ママが食べさせてくれるとよりおいしく感じるなぁ」

「嫌だわ、もうパパったら」

「お父さん、ステーキ食べてもいい?」

「いいよ。藍、口を開けて」

「自分で食べるから、いい」

「ガーン! パパ悲しい」


藍は紅茶を入れるためにポットとカップを取りに行きました。

ジュースを飲みながら料理が来るのを待っていると、ついに来たようです。

店員さんが料理を置くと、そのすぐ後に藍が帰ってきました。


「このソース、口にあわないな。遥の方はどうかな」


――その後、父のせいでちょっとした事件(?)が起きました。

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