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第26話:未知惑星への到達
宇宙船は膨大な星間距離を越え、ついに解析で割り出した座標付近に到達した。
窓の外には、これまで見たことのない青緑色の惑星が浮かぶ。
微細な大気の揺らぎ、散在する海と陸地の模様、そして未知の磁場の形跡――すべてが知性の存在を示唆していた。
光の雫は意識を広げ、惑星全体の環境データをリアルタイムで解析する。
「大気成分、温度、生命パターン……確率は高いわ」
黒い多面体は表面の地形と磁場パターンを詳細に分析し、進入の安全性を確認する。
立方体の面に映し出される情報は膨大で、アーコンでさえ全てを瞬時に理解することはできない。
アーコンは航行を慎重に制御し、惑星軌道上で安全な観測ポジションを確保する。
探査ロボットの展開も準備され、表面の人工的な痕跡や生命反応の検出が可能となる。
「ここからが本当の探索の始まりだ」
アーコンは静かに言い、三体AIの意識は集中する。
未知の知性との遭遇、惑星環境の解明、そして文明発展の可能性――すべてが今、目の前に広がっている。
惑星の表面には、微細な光の反射や周期的なエネルギー変動が確認される。
それは自然現象か、それとも知性の痕跡か――すべてはこれからの観測が明らかにする。
宇宙船は静かに軌道を保ちながら、未知惑星への最初の接触に備え、光とデータの海に意識を広げていった。




