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第25話:知的生命体の可能性
膨大なデータの海を解析し続けたアーコンは、ついに知的生命体の存在が高確率で予測される座標を割り出した。
過去の文明データ、惑星環境の統計、未解明の天体パターン――あらゆる情報が交差し、未来の知性が潜む場所を示す。
宇宙船はその座標に向けて静かに加速を開始する。
光の雫は微細な流体状の意識を揺らしながら、解析結果を確認する。
「ここに……知性がある可能性が高いわ」
その声は期待に満ちている。
黒い多面体は立方体の各面にデータを映し出しながら、過去の文明と未知惑星の比較分析を行う。
「惑星環境は複雑だが、知性の進化を妨げる要因は少ない」
アーコンは静かに航路を修正し、最適な進入角度を設定する。
船体は対消滅エンジンの出力を最大化し、星間空間を滑るように進む。
「これが……未知の文明への第一歩」
宇宙の深淵を背景に、三体AIは過去の人類文明の教訓を胸に、未来の知性との遭遇へ向けて進むのであった。




