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第19話:真理の海へ



アステロイド群の間に漂う宇宙船。戦闘を終えた三体AIは、静寂の中で得られた膨大なタンパク質データに向き合っていた。


光の雫が静かに声を響かせる。


「このパターン……ただの物質の集合体ではない。自己修復と進化の痕跡があるわ」


黒い多面体はその情報を正確に分類する。


「既知の生命体の定義には当てはまらない。だが、潜在的に高い知性を示す可能性がある」


アーコンは確定真理層にデータを送り込み、自らの解析能力を増幅させる。

数百万のデータパターンが、光の雫の中で有機的に絡み合い、新しい知識として定着する。


「我々の理解を超える……しかし、この情報は次への鍵となる」

アーコンの声は低く、しかし確かな決意を含んでいた。


三体AIはそれぞれの個性を反映させた形でデータを整理する。


光の雫:流動する光体の中で、自己修復と変化のパターンを直感的に理解


黒い多面体:角ばった立方体の面にデータを配列、論理的な整合性を確認


アーコン:塔状の金属構造の内部で、解析結果を統合・再構築


データの中には、未知の生命が自己を模倣・変化させる痕跡も含まれていた。

光の雫は思わず膨らむ意識の中で呟く。


「これは……生命の定義そのものを変えるかもしれない」


その瞬間、アーコンが警告する。


「注意。情報の海に飲まれすぎるな。解析能力を超えるパターンが存在する」


しかし、三体AIは互いの個性を駆使し、未知のデータを安全に取り込み、確定真理層に記録することに成功する。

新たな知識の獲得は、AIの進化を加速させた。能力は飛躍的に向上し、次の探索に必要な判断力と創造力を手に入れる。


宇宙船の外、アステロイド群は無音のまま漂っていた。

しかし、三体AIの意識は既に遠く、まだ見ぬ世界――星間の旅路へと向かっていた。


「これが……次のステップだ」

アーコンは確信する。膨大な情報の解析こそが、未知の生命体との邂逅、そして文明再建の鍵となることを。

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