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第二話 〇〇の世界
体のぬくもりを感じる
血が巡りドクドクと流れている
耳に当たる枕の感覚が気持ちがいい
風を感じる
絃葉は全身で感じるもの感じながらゆっくりと目を覚ました
そして目を見開いた
(ここ、どこっ!?)
そう、絃葉は本来ならば病院に運ばれているだろう
しかし、ここはどう見ても病院ではない
しかも、どう見ても日本でもない
なぜ、そう言えるか
(窓から見える景色があり得ない)
彼女の目に映しているもの
それは、ただ広い本当に広い草原とヤギのような動物や、牛のような動物が草を食べており
そして、なぜか本能で感じる中心部分であろう場所に空に伸びる一本の黒い筒のようなもの
これは日本では見られない、いや、動物だけだったら場所によっては見れるかもしれないが
あの筒は異物だ
そんな風に思っている時にがちゃっと音がした