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第一話-2
「ようやく見つけた」
男の声だった
絃葉は男の顔を見ようとしたが
男は現代では見たことのないローブを着ており顔は見えなかった
「ねぇ、あなたしっ…え?」
声をかけたのは必然的に目の前に男がいたからだ
何か知っているのか
なにかわかるか
この状況は何なのか
不安だった
そう思って声をかけたのに
返ってきたのはお腹に感じた鋭い痛みだった
「っ…」
絃葉は一歩下がった
そして痛みがした場所に触れた
赤い液体が手を染めていく
そして倒れこんだ
痛みを耐えるかのようにうずくまった
かすかに聞こえたのは
刺した男の声で「……って…」
絃葉は聞こえないと思いながら刺された痛みに意識が持っていかれた
「キャー!!」
絃葉が意識を失ってすぐに静かだった通りは騒がしくなった
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