第六話 セシル15歳①(母との別れ)
セシル15歳の回が始まります。
15歳の回は少し長くなりますので話を分けて書いています。
俺は明日15歳の誕生日を迎える。
俺が生まれた日は年初めの最初の日だった為、8歳の洗礼式は夏頃だったので、正確には夏が俺の成人式となる。
そして、明日は母マリアンヌとの別れの日となるのであった。
今までして来た事を終わり夕食を食べた後、俺は母と最期のひと時を過ごしていたのであった。
『今日の深夜0時にお別れだね。セシル。』
「そうだね。母さん。」
『セシルはこの後どうするの?』
「夏の成人式を済んだら此処を出るよ。その前に夏までしないと行けない事があるけどね。」
『それはなあに?』
「俺専用の武器だよ。夏までに作ろうと思う。」
『武器って剣?』
「違うよ? 俺の武器は『魔法銃』。この世界にない武器だよ。」
『その魔法銃ってなに?』
「それはね。」
俺は母マリアンヌに魔法銃の説明をした。
魔法銃とは『地球』で開発した武器でこの世界には銃と言う武器はない。
近いので弓があげられるが、弓だと高速連射が出来ない。
魔法銃の絵を書いてから絵を見せながら説明していくとマリアンヌは
『へえ。魔力で弓矢見たいなのを作って飛ばす事が出来るのね。』
「そう言う事だよ。俺の考えている魔法銃は特殊なので、先ず金属が必要になる。」
『鉄とかはダメなの?』
「鉄だと直ぐに壊れるから必要な金属は固くて軽い金属またはそれに近い物かな?」
『そういえば思い出したわ。最後によく聞いてね。』
「聞くよ。」
『この森の少し北に小さな洞窟があるの。其処にセシルが言っていた金属らしいのがあると思うわ。
でも、そこの一番奥には....地龍がいるの。この世界では災厄級の魔物だから。Sランクハンターが130人で戦って勝てるかどうかなのよ。』
「地龍か....。母さん。Sランク冒険者ってレベルどれ位あるの?」
『そうね。この世界で最強な帝国の騎士団長がレベル120って言っていたわ。その人と同格かそれ以下かな? 確か100前後だと思う。まあレベル100以上の人物ってこの世界で5人ぐらいしかいないと思う。』
「そうか...なら行けるかも。」
『どういう事?』
「母さんは知らなかったよね。俺のステータスって隠蔽して普段の3分の1に落としているの。」
『ええええええええ!』
「だから、最後に俺の本当のステータスを見せるよ。ステータスオープン!」
俺は隠蔽なしのステータスを出してマリアンヌに見せるのであった。
名前 セシル=シルベスタ 14歳 男
レベル80
HP128000/MP108000
攻撃SS・防御SS・魔法力SS・魔法耐性SS・物理耐性SS・俊敏SS・知性SS・器用SS
運S
<スキル>剣術LV10・格闘LV10・全属性魔法LV10・全支援魔法LV10・回復魔法LV8
全異常耐性無効・身体強化LV10・鑑定LV10・錬金LV10・鍛冶LV10・魔法創造LV10・全生活魔法LV10・
アイテムボックス(容量無限大)・索敵LV10・魔法探知LV10・転移魔法・隠蔽LV10
職業 魔銃士
『これって何なの....。』
呆れて声でも出ないマリアンヌ。
「これが俺の現在の能力だよ。」
『そうなんだ....。それとこれも教えて欲しいの。』
「何が聞きたいの?」
『それは....前世で人を殺した事あるの?』
「ある。人数は.....最低でも約1万以上」
『.....。』
マリアンヌは黙っていた。
「前世の俺は傭兵見たいな事をしていたからね。つまり戦争屋だよ。戦争で多くの人を殺したからね。後、前世では悪魔と言われる軍団...確かこの世界では『魔族』と言ったかな? その数は10万ぐらい倒している。」
『そんな....。』
「でも、俺は此処に生まれて思うけど、誰かの役に立ちたい。俺が悪と思ったら必ず潰す。殺してでもね。だけど、むやみに殺生はしないから安心して欲しい。」
『分かったわ...もう時間だわ。』
「そうなんだ。」
『最後に一つだけ言うね。私はセシルを一番大好きな息子ですよ。だから貴方が良いと思っている事をしたらいいわ。だけど後悔は決してしない。諦めたらダメだよ? これが母さんの最後の言葉。』
「約束するよ。母さん。」
『それじゃあ....お別れ....セシル...さよう...なら....。』
「さようなら。母さん。」
母マリアンヌは光輝いて消えて行くのであった。
母さんが消えた後、俺は小屋の外に出て涙を流した。
(母さん...ごめんだけど...あいつらは絶対に許さない..殺しはしないよ....。)
俺は改めてあいつら...シルベスタ家と叩き潰す決意をするのであった。
次は魔法銃を作る為に素材探しを行います。
お楽しみ下さい。
是非とも評価ポイントをお願い致します。