1.日常が地獄へ変態した日
俺はあの日見つけた。金た〇を見つけた。その日から地獄が始まった。
俺の名前は金田誠。お察しだろうが読み方は「〇んたまこと」だ。皆からはチ〇コと呼ばれてる。いいあだ名だと思う。俺は。なんと言われようとな。韻歩学園に通う二年だ。スペックを紹介しよう。容姿は普通だと思う。竿あり、玉ありの男だ。ここまで句点が多いが気にしないでほしい。
「よう、誠…って今日も全裸なのか!」
「あぁお前か。いつも通りだろ?毎回驚くなよ…。」
今話しかけてきたのは黒萬幸大。幼馴染みみたいな奴だ。頭の回転が早く、学年1位の学力、スポーツ万能、容姿端麗で社交的。世の男なら憧れるスペックだ。そんなことよりも…。
「おい幸大、俺のことをあだ名で呼ばないのか?いつも呼んでるだろ。呼べよ。」
「怒るなよ誠~。昨日委員長に怒られただろ?卑猥だってよー。」
「あのビッチか。気にくわないな。」
「ビッチではないだろ~。けど確かにモテそうだよな。可愛いし可愛いし可愛いしな!」
「随分入れ込んでるな?挿れたこともないのに。」
「やめてくれよ~!確かにお前と違ってまだ童貞だけどさー。」
俺は幸大といつも通り歩いて、こんな風に何気ない会話した 。日常を続けられるのもこれが最後だとはまだ知らなかった。
俺たちは哲学的猥談をしたり、知り合いに挨拶をしてついでにスカートを捲ってみたりして学校に向かった。校舎が見えてきた。昇降口には生徒がウジャウジャいる。興奮してきた。
「…まるで精子だな。」
「うん?どうした?」
「いや何でもないさ。」
ギャーギャー騒ぐ生徒と先生を掻き分け昇降口で幸大と別れ、靴を履き替えようと下駄箱の中を見てみると、
「ん?これは?」
異物があった。俺のは逸物だが。
「これは…?箱?」
掌位の大きさの箱が入っていた。外装は幾何学的な模様している。それよりも目につくのは大きな南京錠のようなものがついていることだ。かなり古びているように見えるが壊れそうにもない。何の気なしに箱を振ってみると錠のガチャガチャガチャガチャ五月蝿い音に掻き消されそうだったが中からはコロコロと音がする。
「なにか入っているな…。まあ開かないんじゃ意味はないか。」
俺は箱を通学用の金た〇袋型のカバンにしまった。家に帰ったら抉じ開けてやろうと思い 、教室へ急いだ。
違和感と悪寒を感じた。股関は随分キュッとなっている。人がいない。人気を感じない、だか異臭は感じる。兎に角臭い 。刺激臭何てものではない。表せられない臭いだ。
「興奮してくるな。俺のクラスからしているみたいだな。」
やはり俺のクラスである2―3から強い異臭を感じる。遠目からもわかってはいたが、ドアの磨りガラスの部分は赤く染められている。模様替えにも程がある。
「バッドセンスだな。俺なら白くするんだがな。」
文句を言ってやろうとドアを思いっきり開けてやった。
「グァベベベベ!アダジヴォバガニジダバズダ!ジネジネジネーー!!!」
化け物がいた。テカテカ光り何もかもが肥大化した顔、皮は弛み脂肪の塊とも思える上半身、何層もある脂肪の階段ができている下半身。身体中からはなにか液体が吹き出ている。そしてその怪物の周りには大量の内臓を惜しげもなく見せつるクラスメイトの上半身や、まるで溶けたような痕を残す頭部が十数個転がっていた 。茫然とする俺に気付いた怪物は叫んでいる。
「ヂンゴグンダ!!ヂンゴ!!ヂンゴ!!!」
頭が現実に追い付く前に体は感じていた。ここは地獄でこれからも地獄なんだと。それでも、言い様のない興奮が俺の中で芽生え始めた。不覚にも勃起した 。
1. 日常が地獄へ変態した日 終




