西方諸国の人物
■西方諸国の人物
西方の人物はスペインの人名を主に拝借している。
■クシェペルカ王国
A●アウクスティ・ヴァリオ・クシェペルカ
クシェペルカ王国国王。物腰は柔らかく、穏やかな性格をしていた。
とりたてて優秀な人物ではないが、国内が安定している間はそれでもうまくいっていた。
戦時に十分なリーダーシップを発揮できる人物ではなく、ジャロウデク王国の秘策の前に国を滅ぼす結果となる。
ジャロウデク王国の侵攻の際に、王都を襲った鋼翼騎士団と交戦。
敵総大将クリストバルと一騎打ちの末敗れ去り死亡する。
E●エレオノーラ・ミランダ・クシェペルカ
容姿:年齢16歳、咲き誇る花のごとくと評される美しい容姿をしている。
クシェペルカ国王アウクスティの一人娘。クシェペルカ正妃であった母親は彼女を生んだあとなくなっており、それもあってアウクスティは彼女を溺愛気味であった。
物心つくころにはクシェペルカ王国は安定しており、平穏の中で育ったため性格は極めて穏やか。
極度の箱入りであるためか悪意というものに触れた経験が少なく、逆境に立ち向かう心の力に欠けている。
そのためジャロウデク王国の侵攻によって父親を亡くした後、己の心を閉ざし塞ぎこんでしまった。
F●フェルナンド・ネバレス・クシェペルカ
クシェペルカ国王アウクスティの実弟。
アウクスティが王位を継ぐとともに臣下に下り、大公位となりクシェペルカ東方の地を治める。
身分上は大公であるが直系の王族であるためクシェペルカ姓を保持している。
そのため彼の治める地は名前からとり“フェルナンド大公領”もしくは単に“東方領”と呼ばれる。
●マルティナ・オルト・クシェペルカ
容姿:年齢36歳、長身、巨乳。燃えるように赤い髪をのばし、やたら鍛えられた体つきをしているガチムチおばさま。
フレメヴィーラ王国前国王アンブロシウスの娘。クシェペルカ王弟フェルナンドへと嫁いできた。
余談だが、政略結婚の風もあるが夫婦仲は良好である。
貴人としては少々慎ましやかさに欠けるが、裏表の少ないフレメヴィーラの気風を受けてさっぱりとした言動をしており、周囲からは頼りがいがあると慕われている。
彼女がクシェペルカに居たことが大西域戦争の行方すら左右する、とある人物を戦場に呼び込むきっかけとなる。
I●イサドラ・****・クシェペルカ
年齢:16歳
マルティナの娘。
今の身分は大公令嬢なのだが、フレメヴィーラの血のせいかやたらと活発で騎士の真似事などもしてみる、おてんば娘として育った。
母親であるマルティナに似たという説もなきにしもあらず。
だからといって戦闘能力に期待できたものではないが、心身ともつよくあり、王都陥落後の逆境を耐え抜いた。
逃避行の間は心折れたエレオノーラの最後の支えとなる。
一年前まで留学していたエムリスを兄と慕っている。
J●ハビエル・アランサバル
西部諸州の伯爵。
■ジャロウデク王国
B●バルドメロ・ビルト・ジャロウデク
年齢:50代?
病に倒れたジャロウデク王国国王。
病は既に末期に入っており、動くこともできずに死を待つばかりの身である。
クシェペルカ侵攻を含む、大西域戦争の青写真は彼が引いたものである。
大国ジャロウデクに代々伝わる、病的な野心はしっかりと彼の息子へと受け継がれた。
C●カルリトス・エンデン・ジャロウデク
年齢:30くらい
ジャロウデク王国第一王子。
戦争の準備を進めながらも病に倒れた父の跡を継ぎ、西方制覇の戦を巻き起こした。
父譲りの野心家で、幼い頃に聞いた西方最大の伝説の国家“ファダーアバーデン”の再来を夢見る。
目的はさておき、それを国家の行動としてまとめあげる手腕は評価されるべきであろう。
C●クリストバル・ハスロ・ジャロウデク
年齢:20代後半
ジャロウデク王国第二王子。
カルリトスよりも直情的な性格をしており、若さゆえか言動にも荒さが目立つ。
兄を心底尊敬しており、自身の性格も相まって侵略戦争には乗り気である。
統治よりも戦闘に思考の比重があり、戦闘指揮官としては有能だが為政者としての能力は不足している。
カルリトスは彼の素質を見抜いており、ゆえに彼を侵攻の総大将へとすえた。
そこにはクシェペルカ占領の功績があっても政敵とならないだろうという思惑が含まれているのだが、クリストバル自身はそれに気付いてすらいない。
D●ドロテオ・マルドネス
年齢:40代
身分の低い一兵卒から戦功により出世した叩き上げの兵士。
肉体的には衰えを感じているが、経験をかわれて鋼翼騎士団の一角に参加している。
戦術の教育係として第二王子クリストバルについている。その縁もあり彼に重用され、今では彼の右腕的存在である。
座右の銘は「機に敏くあれ」どんな窮地でも挽回の機会はあり、それを捕まえることで勝利を収めてきた彼の経験が言わしめた言葉である。
●ケルヒルト・ヒエタカンナス
年齢:30代
銅牙騎士団長。
銅牙騎士団は騎士団とは名ばかりの、実際は間者の集団である。
過去に犯した失態により、本国から遠く離れたフレメヴィーラ王国へと左遷されていた。
新型幻晶騎士の鹵獲の功績により彼女たちは悲願でもある本国への復帰を果たす。
G●グスターボ・マルドネス
年齢:20くらい
ジャロウデク軍の騎士。ドロテオの養子であり、彼の部隊に所属している。
元はドロテオの同僚の子供であったが、とある戦いにおいて同僚が戦死。遺された彼をドロテオが引き取った。
父親やドロテオの影響があり騎士にあこがれた彼は、中でも特に剣に執着を見せる。
しかしジャロウデク軍の主装備は剣よりも打撃武器に傾いており、彼の趣向は軍のセオリーとは反したものであった。
そんな中でも頑なに剣を鍛えた彼はその中で才能を開花させ、ひとたび剣を持てば誰も太刀打ちできないほどの戦闘能力を見せる。
有能だが扱いづらい騎士となった彼だが、養父のことは尊敬しており彼の言葉には従う。
そしてドロテオの手回しにより専用機“ソードマン”を得た彼は、ドロテオとともに多くの戦場でその力を発揮することとなった。
H●オラシオ・コジャーソ
純エーテル作用論とそれに従う技術をジャロウデク王国に持ち込んだ人物。
飛空船の生みの親ともいえる。
その功績を持って若干30歳の若さでジャロウデク王国中央開発工房の長の地位につく。
K●