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天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生  作者: 西洋司
第二部「ハルコン青年期」

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509/523

50 帝都での出来事_20

   *         *


「はい、どうぞ! ハルコン殿、お父様!」


 ニッコリとした笑顔で、ステラ殿下が湯気の立った茶器をこちらに寄こしてこられた。

 えっ!? えぇっ!? ステラ殿下、そこは皇帝陛下が先でしょぉーっ!?


「で、殿下! そういったお戯れは、正直、対応に困りますっ!」


 慌てつつも、とりあえずハルコンは、差し出された茶器をそのまま受け取った。

 すると、……。ステラ殿下はフフッとお笑いになった後で、……。


「はいっ、お父様!」


「おぉ、すまんな、ステラ!」


 皇帝陛下はさも当然のように、こちらの次に白い陶器の茶器を殿下から受け取りなさった。


「ほぅ、如何いかに万能なハルコン殿でも、こうして手順を狂わされると、戸惑うこともおありのようですかな?」


 笑顔のステラ殿下に、皇帝陛下もまた悪戯っぽくニヤリとお笑いになられた。


「もぉ~う、そういうの、勘弁して下さいよぉ!」


 こちらがどうしていいか対応に困ってしまうのをご覧になって、目の前の親子はしてやったりといった表情におなりになった。


 まぁ、……仕方ないと思いつつ茶器に口を触れると、……。殿下が程よい温度で入れているためか、苦みも出過ぎず、とてもいい塩梅あんばいだった。


「……、美味しいです」


「良かったぁ!」


 さすがはステラ殿下だと、こちらが思わず感心すると、……。

 殿下もまた喜んで下さった。


 そして、3人で茶を飲み始めて漸く落ち着いてきた頃に、……。


「さて、……と。今晩ハルコン殿にお越し頂いたのは、こうして一度サシで話し合いがしたかったからなのだが、……。構わなかったですかね?」


 陛下はそう仰ると、おもむろに話を切り出してこられた。


 それにしても、……。

 私の目の前には、かつての大国コリンドの皇帝陛下がおられて、こうして会談の席をご用意なさって下さった。


 しかも、ファイルド国の一貴族に過ぎない私を相手に、とても破格な対応を、陛下ご自身がお取りになられている。

 

 なら、こちらもちゃんとその真意を伺っておかないとマズいだろうなぁ、……。

 そう、ハルコンは思った。


「陛下、……。恐れながら、昼間は私のことを『卿』とお呼びになられていたようでしたが、……」


「ほぅ。おイヤだったかね、ハルコン『殿』?」


「い、いいえ、そんなワケではっ!」


 すると、傍らで話を聞いてなさったステラ殿下が、「ふふっ」と鼻でお笑いになられた。


「お父様、……。ホンとハルコン殿は、おかわいい方ですわね?」


 娘の言葉に、皇帝陛下は「あぁ、全くだ!」と仰って、ニヤリとお笑いになられた。

「天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生」をお読み頂き、ありがとうございます!

ハルコンの薬学チートや、仲間たちとの冒険を楽しんで頂けたら嬉しいです!

この物語を気に入って下さったら、☆評価やブックマークで応援して頂けると、作者の励みになります!

ハルコンと一緒に次の展開を盛り上げるため、ぜひ力を貸してください!✨

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