表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生  作者: 西洋司
第二部「ハルコン青年期」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

508/523

50 帝都での出来事_19

   *         *


「ハルコン、……。ここで、父がお待ちです」


「はい」


 ステラ殿下の言葉に、ハルコンはひとつ頷いた。


 先ほどより、獣脂のランプしか設置されていない薄暗い廊下を抜けた先が、この部屋。

 ここだけ、ポツンと一灯だけ光魔石が設置されていて、近くの壁には姿見が埋め込まれていた。


 ハルコンは軽く身嗜みだしなみを整えると、喉の渇きを感じて、小さく咳ばらいをひとつした。


 ふと、視線を感じた。

 振り返ると、ステラ殿下が善良そうな顔で微笑みなさっておられる。


 あぁ、マズい。殿下が、じっとこちらの準備が整うのをお待ちだ。


「お待たせしました。もう大丈夫です!」


 その言葉に、ステラ殿下は「では、こちらに!」と仰ってから、部屋のドアを開けて、中に案内して下さった。


「お父様、……ハルコン殿をお連れ致しました!」


 その部屋の中は、昼光色の光魔石が天井にいくつも設置され、室内は程よく整頓されている。


 地球のモジュール換算で20畳ほどの室内には、中央に大きな絨毯が敷かれ、その上に6人掛けのソファーセットが設置されていた。


 本棚にはハードカバーの書籍が並び、冬シーズンにはありがたそうな暖炉もあった。

 あぁ、……。この部屋だけ宮殿の中なのに、とても生活感があるとハルコンは思った。


 すると、……。部屋の奥の衝立ついたての中から、ステラ殿下の父君、コリンド皇帝陛下が現れなさった。


「よくきてくれたね、ハルコン殿!」


 その両手でトレイをお持ちになり、白い陶器の茶器が3人分載っていた。


「お父様、わたくしがやりますのに!」


 ステラ殿下が慌てて近寄ると、「いや、私にやらせてくれ!」と陛下は仰った。

 それから、こちらを笑顔で見られると、……。


「狭い部屋で申しワケないが、この部屋が慣れていましてな。ハルコン殿も気を楽に、そこのソファーにでも座って下さらんか!」


「はっ、はいっ!」


 こちらも背筋を伸ばしてから、さっとお辞儀をすると、ステラ殿下に手を引っ張られてソファーの席に着いた。


 それにしても、……。昼の打ち合わせでは、陛下は私のことを「ハルコン卿」と仰っていた。

 なのに今こうしてお会いした際には、「ハルコン殿」とお呼びになる。それに、言葉遣いも格下の私相手にとても丁寧だ。


 一体、これはどういうことだろう? とハルコンは不思議に思った。


 すると、陛下は茶器を載せたトレイをローテーブルに置いて、席にお着きになる。


「お父様、……。後は、私にお任せ下さいませ!」


「そうか。なら頼むぞ!」


「はいっ!」


 いやいや、さすがにステラ殿下に給仕係をさせるワケにはいかんでしょ!


「いえ、ここは私が!」


「ダメですよ、ハルコン殿!」


 笑顔のステラ殿下は、穏やかながらにそう仰った。


「はい、……」


 慣れた調子で茶を入れなさるステラ殿下を、しばらくの間、陛下と一緒に眺めていた。

「天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生」をお読み頂き、ありがとうございます!

ハルコンの薬学チートや、仲間たちとの冒険を楽しんで頂けたら嬉しいです!

この物語を気に入って下さったら、☆評価やブックマークで応援して頂けると、作者の励みになります!

ハルコンと一緒に次の展開を盛り上げるため、ぜひ力を貸してください!✨

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ