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天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生  作者: 西洋司
第二部「ハルコン青年期」

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50 帝都での出来事_05

   *         *


 へぇ――っ、さすがだね。


 ハルコンは、目の前で両家、王室と皇室の方々がこうして直接やり取りをされる際、お互いに相手を気遣った態度をお示しになられることに、……。

 純粋に、心を動かされるなぁと思った。


 両家共にそれぞれの国家、国民をその双肩に担いでなされ、絶えず軋轢あつれきさらされ、緊張感に耐えながら過ごされている。


 そんな両者の、相手に対する思いやりの深さを目の前で直接見て、……。

 なら、私もできる限り両国のために頑張ろうと、気持ちがたかぶった。


 でも、……さ。

 大国病に侵されている役人達、……。彼らはそうではなかったみたい。


 さすがに声にこそ出さなかったが、先ほど取り次いできた中年の官吏などは、一見笑顔を浮かべつつも、その目は乾ききっていて、とても冷めていた。


 こんな人達にかしずかれて日々を過ごす、コリンドの皇室家の方々。

 さぞや、居心地の悪い生活なんだろうなぁとハルコンは思った。


 しばらく、皇后様とシルファー団長は、時おり笑顔を交えながらお話をされていたのだけど、……。

 ここで、「ハルコン」という名前が頻繁に出始めると、皆様は揃ってこちらをご覧になられた。


 団長が「こっちにいらっしゃいな!」と目で語られるため、こちらも笑顔で「はいっ!」といって、その輪に加わる。


 もちろん、ミラも、……。でも、さすがに恐れ多いのか、肩幅ひとつ分後方に退いたポジションに落ち着いた感じ。


「あなたが、ハルコン・セイントーク卿ですね?」


 皇后様が穏やかな笑みを浮かべて、そうお訊ねになられた。


「はいっ。左様さようでございます!」


 そう言って、こちらも恭しく一礼をしたところ、……。

 コリンド家の女性陣は、皆パァ~ッと満面の笑みを浮かべられると、スッとこちらに身体からだを寄せてこられた。


「私どもは、あなたに会って、ず~っとお礼を伝えたかったのですよぉ!」


「えっ!? えぇっ!?」


 だって、ステラ殿下の姉君に至っては、こちらの両手をお取りになって、決して放そうとしないんだからね。


 まぁ、役人達はアレだけどさ。

 皇族の皆様方は正確に現状把握をされていて、……、こうしてこちらに真心のこもったお気持ちを伝えて下さるんだ。


 だから、まぁ私としては、……さ。一度、こうしてコリンドの宮殿にご訪問できて、ホンとよかったなぁと素直に思った。

「天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生」をお読み頂き、ありがとうございます!

ハルコンの薬学チートや、仲間たちとの冒険を楽しんで頂けたら嬉しいです!

この物語を気に入って下さったら、☆評価やブックマークで応援して頂けると、作者の励みになります!

ハルコンと一緒に次の展開を盛り上げるため、ぜひ力を貸してください!✨

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