49 コリンドの風景_03
* *
「なるほど、……。少々 大事になっているのですね?」
そう言って、シルファー団長がやや大仰にため息を吐くポーズをされた。
すると、私の傍らにいらっしゃるステラ殿下の両肩が、びくっと揺れた。
一体、どうしたんだろう?
「どうされましたか? ステラ殿下?」
「いっ、いいえ、……。あの、……」
殿下は少しだけ弱ったような、ちょっと頼りない表情を浮かべられた。
もしかすると、……。やはり、ステラ殿下の一時帰国で、コリンド側の対応に何か問題でも起こっているのだろうか?
なら、ちょっとこちらもさ。
コリンドの事情に明るい人の意見を、ちゃんと聞かなくちゃだね、……。
そう思って、ハルコンはさっそく弓使いの女エルフに「念話」を送ってみた。
彼女には、以前ステラ殿下が病床に臥せっていた時に、緊急でハルコンBを隣国のコリンドの宮殿まで届けさせたことがあった。
その後、「マジックハンド」で物資を現地に継続的に届けさせるため、半年ほどの間、宮殿に待機して貰ったんだよね。
時おり女エルフの視野を借りて、現地の様子をこちらも探っていたからさ。
大体のところは、何となくだけどワカっているつもりだよ。
とりあえず、女エルフさん、カモーン!
『ハッ、ハルコン様でしたか?』
ちょっとびっくりさせちゃったかな? 女エルフさんの心の声が、上ずっているしね。
「えぇ、ちょっとお訊きしたいことがありまして、……」
『はいっ、伺いますっ。何なりとお申し付け下さいっ!』
「何か、先ほどより、本隊が出発できないでいるのですが、……。何かそちらで動きとかありましたか?」
すると、女エルフは「そうですねぇ、……」といって、しばらく考え込んだ後、こう述べてきた。
『実はですね、ハルコン様。先ほど、検問所の先からコリンド宮殿の護衛騎士の団長が姿を現しまして、……。こちらの旅団のアントン騎士長と、打ち合わせをされていたんですよ!』
「ほぅ、……なるほど」
むむむ、……。何やらトラブルにならないか、いささか心配になってきたよ。
「それで、……。具体的にどんな話をされていたか、それはワカらないですよね?」
『えぇ、……残念ながら。あっ!? コリンドの騎士長と数名の騎士が、こちらまでやってきました。ハルコン様、どうされますか?』
ハルコンは腕組みをしつつ頭を巡らせると、……。
「とりあえず、向こうの騎士長の方のお話しを伺って頂けますか? 私にも『念話』でその様子が伝わりますので。後はシルファー団長の決裁を待って、こちらも対応したいと思います!」
『了解です、ハルコン様!』
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