49 コリンドの風景_01
「とりあえず、山の中腹付近まで到着したんだけど、……。結構、暑いかも!」
ハルコンはそう呟いて、思わず額の汗を拭った。
辺り一帯に広がるパノラマ。
眺望がよく、……とにかく眩しい。
陽は直上付近まで昇りつつあり、初夏のために日差しが目にギラギラ迫ってくる。
おそらく、外気温は30度を優に超えているのではないかと思われた。
朝四つ(午前10時)頃、ハルコンは元女盗賊と「半次郎」を伴って、先行している旅団を追って、フォリア山中腹にある国境関門付近まで戻ってきた。
もちろん、スキル「マジックハンド」を使っているからね。
王都からここまで、地球の距離換算にしておよそ400キロほどなんだけどさ。
それがほぼ一瞬で。まぁ、……ちゃんと戻ってこれたよ、とハルコンは思った。
「ホンと、あっという間だったね!」
そう言って、「半次郎」が半ば呆れた声を出すと、元女盗賊も「ふむ」といって頷いている。
しばらく、3人でそのまま道に沿って進んでいくと……。
どうやら旅団の本隊は既に関門付近に集結していて、全団で待機しているところだった。
「よかった。合流できたみたい!」
「で、やすな」
こちらの言葉に、元女盗賊も笑顔で相槌を打つ。
おそらく、旅団の規模が1000人の大台を超える大所帯のため、通関手続きに手間取っているのかもなぁとハルコンは思った。
ハルコンがざっと見たところ、旅団員達に特に変わった様子もなく、……。
昨晩の宴で英気を養えたのか、旅団員達は皆明るい雰囲気に包まれていた。
あちこちに声をかけながら指揮車両まで戻ってくると、……。
車内にいるシルファー団長達も、どうやらこちらに気が付いたようだ。
「お帰りなさい、ハルコン!」
ミラが笑顔でドアを開けて、中に入ってくるよう誘ってくる。
「「お帰りなさい、ハルコン!」」
すると、シルファー団長とステラ殿下も出迎えて下さって、そのまま3人に腕を引っ張られて、冷房の効いた車内に入っていった。
「私のいない間に、何か変わったこととかありましたか?」
「うぅん。何もなかったよ。ほとんどの旅団員が、ハルコン達がいなかったことすら気が付いてなかったし、……」
その言葉に、こちらもひとつ頷いた。
「天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生」をお読み頂き、ありがとうございます!
ハルコンの薬学チートや、仲間たちとの冒険を楽しんで頂けたら嬉しいです!
この物語を気に入って下さったら、☆評価やブックマークで応援して頂けると、作者の励みになります!
ハルコンと一緒に次の展開を盛り上げるため、ぜひ力を貸してください!✨




