48 ハルコン、王都に帰還する_11
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「それにしても、ハルコン殿。此度の旅団を『神軍』と騒ぎ始めた者どもがおるとのことだが、……。それは、まぁ致し方ないかのぅ」
ラスキン国王陛下はそう仰って、こちらを親身そうにご覧になられた。
「やはり、それは仕方ありませんか、……」
「で、あるな。我ももう少し若ければな、ハルコン殿の『神軍』に、一騎士として参加したかったくらいであるからな!」
陛下はそう仰って、ニヤリとお笑いになる。
「……」
私としては、それに如何にお答えすべきか、一瞬躊躇させられてしまった。
だが、私に心得違いがあると見做されるとマズいので、いったん身を引くポーズを示すのが適当だろう。
「そもそも、私はただの一学生に過ぎません。とてもではありませんが、『軍』を率いるなど、以ての外と心得ております!」
「ほぅ、そう答えなさるか? ここは身内だけの部屋ぞ。本音を述べて頂いて構わないぞ!」
陛下は、ニヤリとお笑いになった。
「私は、まだ子供です。ただの一学生に過ぎませんので、……」
とりあえず、固辞しておいた方が無難だとハルコンは思った。
「だが、ハルコン殿。貴殿は武術をされておるだろう? セイントーク流合気術、それと薙刀という武器を使うのが得意だと、シルファーからは聞き及んでおるぞ!」
「私のは護身術のみです、……。そもそも、武術には長けておりませんので、……」
「ほぅ、ならば、此度の移動が終わった後、シルファー共々、王宮で槍術の訓練に参加されては如何か?」
「槍術、ですか?」
「左様。シルファーに槍の作法を教えたのも、我でありますからな!」
陛下の表情は笑顔だけど、どこか本気な表情も窺えた。
陛下が親身にお話しになるのに、こちらがすげなくお断りするのは、さすがにマズいとハルコンは思った。
「もしよろしければ、なのですが、……。王宮での槍術の訓練に参加させて頂いてもよろしいでしょうか?」
「おぅ。ハルコン殿が参加されれば、シルファーも喜ぶでな!」
そう陛下は笑顔で仰って、上半身乗り出してこられた。その際、こちらの両手をしっかりと握られなさって、耳元でこう囁きなさった。
「ハルコン殿、シルファー以外に貴殿を導ける者はおりませんぞ。なるべくなら、傍に置いてやって頂きたい!」
思わず、ハルコンは陛下の顔を見た。
すると、真剣な眼差しでこちらの目を見つめていらっしゃった。
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