48 ハルコン、王都に帰還する_09
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「我ものぅ、……。此度の旅団『神軍』に、どうしても参加したかったぞ!」
ラスキン国王陛下はそう仰って、私に対して、ニッカリと笑顔を向けられた。
「そ、そうでしたか」
こちらが恐縮してひとつ頷くと、陛下も宰相も「そりゃそうだろ!」といった表情をされた。
「おぅよ。そもそも強者でないと、翼竜を仕留められないどころか、それを食すなど、到底叶わぬでな。ドラゴンステーキは、我々王族でも滅多に食すことのできない、大のご馳走なのだぞ!」
「は、はぁ、……」
でもなぁ、……。
そんなに陛下が仰るほど、翼竜の肉って美味かったかなぁとハルコンは思ったものの、……。
だって、鶏肉と牛肉の中間みたいな味だしね。取り立てて騒ぐほどの味ではなかったけどなぁ……。などとハルコンは思った。
すると、父カイルズが間髪入れずに目配せしてきた。
「陛下に話を合わせとけ!」って、ジェスチャーを送ってきたよ。
まぁ、確かにその方が無難かも。そもそも、「それほどでもない!」などと言ってしまっては、マズかろうもんだ。
とりあえず、こちらはただただニッコリと笑顔で頷くだけで済む話だね。
とにかく、陛下はドラゴンステーキが大の好物だったらしい。
それを旅団の全団員にシルファー殿下が惜しみなく提供したことを、むしろ気風のいい行いをしたと、暗に褒めたい様子も窺えた。
「それとだな、ハルコン。貴殿がおったにも拘らず、ハルコンBの別の効用にも配慮せずに男どもに配ったのは、いささかマズかったのぅ!」
おや、……。これからお小言タイムかな?
なら、恐縮している雰囲気を出して、殊勝な様を示さないとね。
つまり、ちゃんと反省してますってさ、……。
「今後、ハルコンBの取り扱いについては、厳重に対処します!」
そう言って頭を下げたところ、……。
「ただのぅ、……。実際の話、健康な者がある一定量のハルコンBを飲むと、さて、どうなるのかの?」
そう陛下がお訊ねになると、テーブルの他のメンバーもその件について関心があったようで、皆さんこちらをじっと見てきた。
なら、正直に話しておくとするか。
「そうですねぇ、……。健常者が当薬剤を服用した場合、ある種の浮遊感と言いますか、体中からモリモリと力が漲ってくると言いますか、……」
「つまり、滋養強壮にいい、そう言うことだな?」
「えぇ。私も徹夜の際には、必ずコップで2杯ほど飲みますので、……」
まぁ、取り立てて害があるワケでもないしね。
「ふむぅ」
こちらの言葉に、陛下は何事かご納得されたようで、うんうんと頷かれておられた。
もしかすると、今夜辺り、さっそくお試しになられるのかもしれない。
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