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天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生  作者: 西洋司
第一部「ハルコン少年期」

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44 サスパニア出張旅行 その7_13

   *         *


「それはですね、……。メリッサ殿下が、今回のサスパニアに関わる様々な出来事について、王宮に説明して頂く上で、一番適任でいらっしゃるからです!」


「そうなの? ハルコン?」


「だって、当事者ですからね!」


「「「……」」」


 ハルコンの言葉に、シルファー先輩とステラ殿下、ミラは納得したのか、……。彼女達はいきり立つ態度を改め、揃ってこくりとひとつ頷いた。


 私は一息吐くと、シルファー殿下達が素直に受け容れられるよう、ホンとのことをほぼ全て隠さずお伝えした。


 私が元女盗賊さんを連れて、一昨日の夜にサスパニアに侵入したこと。


 それから深夜にかけて、サスパニアの首都エドモンドをさまよったこと、……。

 その後、24時間営業の居酒屋でひと悶着起こし、政府の警戒網に引っかかったこと、……。


 そして、官憲のトップ、小水戸中尉に連行されて、明け方の首相官邸に招かれたこと。

 その際に先方から舐めた態度を取られたため、官邸の屋根目がけて大小様々な石や岩を落としてやったこと。


 私のスキル「マジックハンド」について、ステラ殿下はコリンドの宮殿にいらっしゃった頃に、物資の搬入の件で何度もご覧になられていたはずだ。


 でも、シルファー先輩はそのスキルの詳細については、父君であらせられるラスキン国王陛下から伝えられていたワケではなかったらしい。

 終始、不思議そうな表情を浮かべていらっしゃった。


 ミラに至っては、「たはは、……まぁ、ハルコンだから!」と、そう呟くと、……。

 その言葉に対し、シルファー先輩もステラ殿下も「「そうよっ! ホンと、ハルコンだからっ!!」」と、すかさず同調されていらっしゃった。


「首相官邸で私が面会したイッシャラーさんについて、……。それと、彼と話し合った内容については、国際問題に関わることですから、たとえ皆様のお立場であろうと、私からお伝えすることはできません。後で、陛下にお訊ねなさって下さいね!」


 そう言って、私が一部を残しその全容を話し終えた後、目の前の女子3人は、先ほどからずっと傍に控えていた「半次郎」さんをちらりと見た。


「あの人も、……元女盗賊さんほどではないけど、きっちり女の子よね? 森エルフのハーフか何かなんでしょうけど、やたらと気になる雰囲気のある方よね?」


 シルファー先輩が率直に訊ねてきた。


「えぇ、……。まぁ、そうですね」


 私が一瞬煮え切らない態度を取ったら、ミラが何となく察したのか、ちらりと「半次郎」さんを見た。


「元女盗賊さんと一緒に、今後ハルコンの護衛をされるんでしょ? よろしくお願いいたしますね!」


「うん」


 そう言って、お互いにニッコリと笑い合う2人。

 すると、「半次郎」さんが更に言葉を続けた。


「……、だって、ハルコンって『神の御使い』様だからね!」


「「「そうなのよねぇ~っ!」」」


 シルファー先輩とステラ殿下、ミラの3人は、「半次郎」さんのその言葉に、こくりと頷かれていらっしゃった。

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