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天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生  作者: 西洋司
第一部「ハルコン少年期」

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41 サスパニア出張旅行 その4_17

   *         *


「いやぁ~、何だか凄い盛り上がりでしたね?」


「全く、……そうでやすな」


 踊り子2名による即興のライブが終わった後、店内は再び酔客達のざわめきに支配されていった。


 だけどさぁ~っ、……。それにしても、……。


 ハルコンと元女盗賊さんの2人がかりで、再び大量に出されたご馳走を何とか胃に納め始めていたのだが、……。

 でも、こちらは若い女と11歳の少年だ。余程の食いしん坊でもない限り、こんな2人で食べられる量などたかが知れている。


「さて、……どうしますかね?」


「ふひひ、そうでやすな、……」


 元女盗賊さんも、顔色が優れない。いくら百戦錬磨の彼女といえど、これだけの物量で攻め込まれてしまっては、もう為すすべがないと言えた。


 それでも、「うんにゃ、出された料理ば残すなど女の恥っ! アタイば、ぶっ倒れても、食い切るでやんしぃっ!」といって、何とか脳みその満腹中枢に必死の抵抗を試みた。


「元女盗賊さん! ムリして食べては、体に毒ですよ! 残った分は店に頼んで箱に詰めて貰って、持ち帰りましょう!」


「だども、スープばどうしるでやんすか?」


「それは、……」


 さすがに、こちらとしても口ごもらざるを得ないのだが、……。

 すると、部屋の外から、酔客達のざわめきとは別に、鈴の鳴るような少女達の声が聞こえてきた。


「ほらほらっ、先ほどのお大尽様の個室だよっ! しっかり営業して、たくさん稼ぐんだよっ!」


「「はぁ~いっ!」」


 そんな店員達の声がする。先ほどまでステージで踊っていた少女達かなぁ? と、ハルコンは思った。


 そうしたら、にゅっと、……。ほんのり薄化粧を施した少女の顔がふたつ、間仕切りの間口から現れたのだ。


「「お客さぁ~ん、これから伺ってもよろしいですかぁ~っ?」」


 そんなことを笑顔で訊ねてくる、踊り子の少女達なのだが、……。

 でも、彼女達の目に、ハルコンと元女盗賊さんの様子は、一体どう映ったのだろう?


「おんやぁ~っ、……クスクス」


「丁度、難儀してる最中でしたね、……うふふっ」


 うぅ~ん。ちょっと、カッコ悪いとこ見せちゃったかな?

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