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天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生  作者: 西洋司
第一部「ハルコン少年期」

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39 サスパニア出張旅行 その2_03

   *         *


 とにかく、この6人のNPC達の会合が存続しているのなら、申しワケないんだけど、この際利用させて貰おうとハルコンは思った。


 だって、これだけ様々なジャンルでの多才な人達だよ。こちらだってあまり余裕がないんだからさ、お願いするくらい構わないんじゃないかって思ってさ。


 まぁ、断られること前提で、サスパニア出張に同行して貰おうと思ったんだ。

 幸い、護衛に女盗賊さんが就いてくれているので、後はその他の件でお願いしようと思ったんだ。


 すると、皆さんもサスパニアには興味津々だったようで、……。思いのほかノリ気で依頼に応じて下さったと思うんだ。

 まぁ、向こうから出張旅行に同行させてくれといってくれる人もいたので、ホンとありがたかったな。


 他では得難い、その道のトップクラスの面々が、こうしてサスパニア出張に同行してくれることが決まって、私はとても頼もしく思ったよ。


 それにしてもさ、……。このサスパニアって国は、ホンと謎の多い国だよね。


 だってさ、……「米」だけでなく、「味噌」に「醤油」だよ。

 しかも、そのいずれもが、明らかに和名由来の品々じゃない。

 

 一体、どういうこと? って、つい首を捻ってしまうような話だと思ったんだ。


 何だろう。まるで、この異世界のファルコニアに、突如地球の日本文化圏が出現したような違和感を、強く覚えてしまったんだよ。


 おまけにさ、……サスパニアの現首相の名が、イッシャラー・カァーンズィだよ。

 もしかすると、この人って、……私と同じく、元「日本人」のような気がしてならないんだ。


 異世界転生ではないと思う。たぶん、異世界転移の方なんじゃないかなぁ、……。


 まぁ、仮にそのイッシャラーさんが私と同じ元日本人だったとして、ちゃんとコミュニケーションの取れる相手かどうか、見極めないといけないよね。


 サスパニアからほんの少しとはいえ垣間見える、その異常とも取れる科学力。

 並びに日本式文化がどうやら浸透しているところを見るにつけ、……。


 おそらく、このイッシャラーさん個人ではなく、もしかすると複数メンバーの日本人でチームを構成して、意思決定を行っている可能性もあり得るのかと。


 そして、そんな手練れ達が、この異世界のサスパニアで、運営を行っていると見て間違いないと思うんだ。


 そうなると、このイッシャラーを首班としたチームはかなり一筋ならない相手だし、全く油断のできない相手だと思うんだ。


 だってさ、あの軍事大国だったコリンド相手に、近代的な生物兵器でじわじわと国力損耗計画を実行するような連中なんだよ。


 これはかなりの知恵者がいて、……しかも、人を殺すことに何の躊躇いのない人々。

 たぶん、軍事的教練を受けた、特殊なエリート層が内部にいるのではないかと想像できるよね。


 実際の話、サスパニアのそのチームからしたらさ、……。


 地球からこのファルコニアの世界に異世界転生、もしくは転移した者が、彼らの他にもいると強く認識されている可能性だって、十分あり得るんだ。


 だから、……もう既に、私、ハルコン・セイントークに、彼らが目星を付けていたとしても、何らおかしくないんだ。

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