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天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生  作者: 西洋司
第一部「ハルコン少年期」

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301/444

36 王立学校祭 その3_14

   *         *


『それでは皆っさぁーん、本大会も盛り上がって参りましたぁーっ!!』


 サークルメンバーの美声な女子マネージャーの声が響いた、……その次の瞬間っ!


「「「「「「「「「「ワアアアァァァーーッッ!」」」」」」」」」」


 会場周辺一帯を包み込むように、割れんばかりの拍手と歓声が沸き起こった。


「凄いね、ハルコン! 上兄様(キャスパー殿下のこと)に差し出したあの左手って、……一体、何の仕掛けなのぉーっ?」


「うぅ~ん。そうですねぇ、……」


 歓声が冷めやらぬ中、シルファー先輩は声を振り絞って問いかけてきた。

 だが、ハルコンは笑顔でこくりと頷くのみにとどめた。


 だってさぁ、……何なら秘伝の「握手落し」は、このまま「奥の手」として封印しておこうと思ったからね。


 すると、こちらの気持ちを察してくれたのか、傍らに立っていたミラが、先輩の背中をポンポンと軽く押した。


「シルファー先輩、……やっぱり、ハルコンのあの左手を差し出す構えって、……左手を掴んだ瞬間に発動するギミック、……なのかなぁと思うんですよね」


「ギミック?」


 横から口を挟むミラに対し、シルファー先輩は素直そうに小首を傾げて訊ね返した。


「だって、ハルコンって、……存在そのものがトリックスターみたいなものですから!」


「あぁ、……確かに!」


 ここで、ミラとシルファー先輩は意見が一致したのか、うんうんと相槌を打ち合っている。

 うんうん。2人とも仲がよろしくて、とても結構だねぇとハルコンは思った。


 うんっ? あれっ!? 

 先ほどまでいらっしゃったステラ殿下の姿が、どこにも見えないようだけど、……。


『……、それではぁ、引き続きましてっ!! 隣国コリンドから本校に留学中の麗しの姫君、ステラ殿下のご指導の下、我々女子サークルメンバー合同で、コリンドの「恋の舞踊」を行いまぁーすっ!』


「ではっ、皆さんっ! 参りましょうっ!!」


「「「「「「「「「「はいっ!!」」」」」」」」」」


 突然のナレーションとともに、ステラ殿下の美声と複数の女子達の声々が響き渡る! 


 こちらが唖然としている間に、両サークル総勢20名近くの女子マネージャー達が、一斉に特設の壇上まで駆け上がってきたのだ。


「何あれっ!? ステラ殿下の半袖半ズボンの軽装服なのはいいとして、……」


「じゃぁ何で、皆さん揃いも揃ってケモ耳を頭に載せていらっしゃるのぉーっ!?」


 壇上の袖に避けてきたミラとシルファー先輩は目を丸くして、突然現れたステラ殿下達に向けて叫んだ。


「「「「「「「「「「ワアアアァァァーーッッ!」」」」」」」」」」


 だが、会場周辺一帯の盛大な拍手と歓声の中に、そんな2人の声はかき消されてゆく。


 一方のステラ殿下は、恋のライバル2人に対し、得意そうにニコォッと微笑み返していらっしゃった。

「天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生」をお読み頂き、ありがとうございます!

ハルコンの薬学チートや、仲間たちとの冒険を楽しんで頂けたら嬉しいです!

この物語を気に入って下さったら、☆評価やブックマークで応援して頂けると、作者の励みになります!

ハルコンと一緒に次の展開を盛り上げるため、ぜひ力を貸してください!

引き続き、毎日更新で頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします!✨

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