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天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生  作者: 西洋司
第一部「ハルコン少年期」

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196/443

26 隣国の姫君の容態_09

   *         *


 シルファー先輩にも、「タイプB」をお出しした。すると、先ず一口こくりとお飲みになると、「フルーティーで甘く、とても飲み易いですね!」とお褒めの言葉を頂いた。


「それは、良かったです!」


 ハルコンがニッコリ微笑むと、シルファー先輩はもう何ら躊躇わずに、こくこくと飲み干してしまった。

 どうやら、飲み口がとてもまろやかだったからかなぁと、ハルコンは分析する。


「ハルコン、これっ、凄くいいですねっ!」


 先程とは打って変わって、シルファー先輩の血色のいい、元気溌溂とした笑顔。

 どうやら「タイプB」が即効し、疲労回復につながったようだ。


 シルファー先輩も激務だからさ。体質改善、体力増進を目的に常用して貰えるといいよね。


「ありがとうございます。今後、この薬剤を量産し、市場に流通できればと思います」


「えっ!? これ程効果の高い薬を、量産できるのですか?」


「十分、可能です!」


「いいですねぇ、いいですねぇ」


 シルファー先輩は、輝く笑顔で頷いて下さる。


 こちらの世界でも王宮のお墨付きを得て、「タイプB」の評価を高めておく。そして、市場に安く大量に流通できればベストかなぁ、とハルコンは思った。


 すると、寮長がシルファー先輩に何やら耳打ちした。

 シルファー先輩は、「ふむふむ」という感じで小さく頷くと、こちらにニコリと笑顔をお見せになられた。


「ねぇ、ハルコン。ちょっといいかしら?」


「はい?」


 改まって、一体何だろうとハルコンは思った。


「この『タイプB』って、王都の森の『聖地』で採取したものよね?」


「えぇそうです」


「『聖地』内に自生する、『回生の木』の根元の土壌から採取した『放線菌』? が生み出した成分なのですよね?」


「えぇ、……まぁ、そうですね」


「でしたら、王都の森の『聖地』の管轄は、王宮になります。つまり、王宮の所有財産からこの『タイプB』が作られた、……ということになりますよね?」


 ハルコンは、シルファー先輩が大体何を仰りたいのか、直ぐに察しが付いた。

 でも、利に敏いシルファー先輩がこう仰るのは、既に想定済みだ。


「私としては、この『タイプB』が安価で広く市場に流通するのが、ベストだと考えています。そのために王宮で製造、販売の管理をして頂き、国内だけではなく、隣国諸国にも輸出できるようになることが私の希望です!」


「まぁっ!? それで、ハルコンはよろしいんですの?」


「とにかく安価で、市場に提供できれば、……それに越したことはございません!」


 ハルコンがニッコリと笑うと、シルファー先輩は更に輝くような笑顔になられた。

「天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生」をお読み頂き、ありがとうございます!

ハルコンの薬学チートや、仲間たちとの冒険を楽しんで頂けたら嬉しいです!

この物語を気に入って下さったら、☆評価やブックマークで応援して頂けると、作者の励みになります!

ハルコンと一緒に次の展開を盛り上げるため、ぜひ力を貸してください!

引き続き、毎日更新で頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします!✨

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