表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生  作者: 西洋司
第一部「ハルコン少年期」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

120/443

20 ハルコンとミラ、王立学校に入学する_01

 パーティーから2週間後。

 秋深まる中、ハルコンとミラは、共に王立学校の門をくぐった。


 これから2人は初等部、中等部と学び、より深く高度な学問を得たければ高等部、大学部とここに通うことになる。


 最短で9年。最長で16年。学者になるのなら、更にず~っと先まで。

 貴重な子供時代と青年時代の大半を、これからこの学び舎で費やすことになるのだ。


「ハッ、ハルコン。私の顔、引きつってないかしら?」


「うぅん、全然。いつもどおりだよ、ミラ!」


 相変わらず、とてもかわいらしいミラ。緻密な目鼻立ちの彼女に、制服がとても似合っていて、……何だか目立っているなぁとハルコンは思った。


「ふふふっ、……」


「なぁに、ハルコン? 私、今、全然余裕ないんだけど!」


 ミラは同世代の者が多く集まることで、動作がどこかぎこちなく、表情も強張らせている様子だね。

 でもさぁ、……。先日のパーティーでは、結構堂々としていたのになぁ。


「いいんだよ、いつもどおりで!」


 すると、ミラは一瞬きょとんとした表情を見せた。


「そっか、……とりあえず、頑張ってみる!」


 どうやら、私の言葉に納得してくれたようだと、ハルコンは思った。


「ねぇミラ。私の両親は王立学校で知り合い、学生で恋愛結婚したって聞いているよ。ここではいろんなことがあると思うんだ。だからさ、もっと楽しんでいこうよっ!」


「そっ、そうだね、ハルコンッ!」


 ハルコンが白い歯を見せて笑うと、ミラは思わず真っ赤になって俯いてしまう。


 実際の話、ハルコンとミラは、両家とも家族ぐるみで付き合っている。

 寄宿舎でも、ミラはハルコンの姉サリナと相部屋になるよう、運営側で前もって手配されていたようだ。


 王立学校には、田舎と違って、華やかであか抜けた女の子がたくさんいるんだよねぇ。

 

 でもさぁ、……。ミラの魅力だって相当なもんだよ!

 その点は、大いに保証するからね。うんうんっ。


「私はねぇ、……ミラにしか興味ないから」


 すると、突然ミラの肩がびくりと跳ね、おそるおそるこちらを見てきた。


「もうっ、ハルコンは余計なところに気を回し過ぎっ!」


 照れたように、顔を赤くして怒り出してきた。

 ミラはホンとかわいいなぁ、……心からそう思う、ハルコンだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ